週末の日米市場の動きから来週を想像する

週末の日米市場の動きから来週を想像する

19日(金)の日米株式市場の動きは今後のポイントになるほど重要だったと思う。

自分の投資のやり方は、「株式市場が政府や中銀の政策や経済(景気)の変化によって、どう反応するか?を獲るやり方」と言えるわけで、他の有名投資家さん達とは視点が違うのではないかな。けれども金融アナリストみたいな高度な知識もないし、頭も悪いから、緻密な予想は建てられない。だから「デイトレ~ワンナイト~スイング」という短期間でしか勝負できないんだ。

「株はじっと持ってれば騰がる」と言うこともある、というかそれが株式投資の本質だとも思う。そのためには「成長企業か否かを判断する眼力」が必要になるけれど、自分も中小企業の経営の経験があるから、余計にそんなことは分からないのよ。俺がIPOが嫌いなのは、初値からとんでもないプレミアがついてしまうから。そのプレミアにはまったく何の根拠もないからね。何処とは書かないけれど、鳴り物入りで最先端技術、と言われてとんでもないプレミアがついた企業が決算も大したことなくて、期待外れで株価低迷というのは多々あることだが、だったら最初のプレイミアは何だった?ということだ。

「株価のプレミアは人気、期待感の現れ」とよく言われるけれど、何のことはない、その相場の領域は必ず弱肉強食の板であって、大きな資金同士の鉄火場になる。なので、我々個人投資家が入るとすると、揉みくちゃにされることは当然。たとえ獲れたとしてもそんなことに血道を上げたくはないね。

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19日(金)の日本市場

話が反れたけれど、19日の日本市場は金融政策決定会合が発表されて、政策点検とかで日経平均型のETFはもう買いません、買うとすればTOPIX型ETFです、でも余程のことがないと買いません、とわざわざ表明したよね。面白いのは前回ETF買いの予算を広げたときに、TOPIX型を買うとか何とか言ってたけれど、TOPIX型を買っても株価(日経平均)が動かないから気が付くと日経平均型ETF買いに戻ってた。日経平均株価は先物とかオプションとかの指標だから当たり前なんだけど。

そうしたらファストリとかがいつの間にか¥100,000を超えちゃって、最近は批判が多く出てたから、改めて表明することで海外勢の眼を引き付けようとしたに違いないよな。でも、TOPIX型を積極的に買うわけじゃないし、1部全銘柄が対象なのだから、同じ金額で介入しても効果は薄い。なので暴落したら、1日2000億とか買ってくるんじゃないかな?

で、海外勢はこのことを「日銀の介入(ETF買いオペ)が終わった=テーパリング」と捉えたんだろう。実際どう見ても政策点検じゃなくてテーパリングだもんな。ということは点検じゃなくて「金融政策の転換という意味合いが強い」わけだから、とりあえずは売る、という姿勢になってもおかしくなかったし、実際にそうなった。

ところが日本のアナリスト達は「株価には影響ない」と言ってる。この人達、何を言ってるんだか、よく分からない。海外勢が感じる中銀の政策変更インパクトを考えていない証拠だね。海外勢はいよいよ日銀も「やり過ぎ」を気にしだしたのかな?とか、政策効果が全くないことに気づいた?と直感的に思うだろう。日銀は国営企業をたくさん作るつもりか?みたいに笑ってた彼らは、今回のことでますます日銀を舐めるだろうし、そこが問題で、今までは日本市場を買い場としてきた海外勢も今度は日本市場の足腰の弱さを突いた方が儲かると思ったに違いないね。

それがしっかりと現れたのが19日(金)の日本市場だったんじゃないかな?

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19日(金)の米国市場

さて、じゃ米国市場はどうだったか?ということだけど、まずはとんでもないサプライズに見舞われたと言ってもいい感じだった。

そりゃ、金融市場の誰もが、この特別措置は6月まで延長されると思っていたから。まさか、金利が急上昇している現時点で、これを終了することは考えられないって感じだったので、完全にサプライズだったろうね。

こんなのが出ちゃったら、というかこれは情報としては株式市場の寄り付きまえから分かったらしく、大手銀行なんかはすでに国債売りを始めてたから、10年物金利が急上昇したんだろうね。ブルームの記事によれば、JPモルガン、シティ、BOA辺りが、国債売りを月末までに行うとしてるけど、もう結構売り始めたと思う。

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ところがね、当日はトリプル・ウィッチ(MSQ)清算値算出日だったこともあって、ダウが下値に誘導されてたわけで、しかもザラ場でも結構えげつない動きだったことで、日経平均CFDもさらに売り込まれたということだろうね。

しかし、NASDAQとS&P500は、期待通りの動きになった。先日の10年物金利の高値1.750pを超えなければ戻るんじゃないか?と個人的には予想していたし、事実その通りになったわけだが・・・。結局買い持った半導体とソニーは戻るどころか、下落する日経平均CFDに押されてADRで大きくマイナス!かなり個人的にはへこんでるけどね。

いずれにしても、来週はさらに米国債10年物金利が上昇する可能性が在るわけだ。この機会を逃がすものか!みたいなファンドもヘッジファンドも結構あるだろうから、普通に考えると1.800p、1.900pなんてのがあるかもしれない。そうなると流石に、NASDAQもS&P500もそれなりに反応はするだろうからね。

けれどももっと反応するのは、日本株だろう。とりあえず日経平均の来週はそれほど強くないし、本当に「彼岸底」にはなるかもしれない。で、その際に俺なんか頭に「日銀」を浮かべてしまうよ。そういう動きを暗示するような19日(金)のザラ場と夜間の日本株の値動きだったということだね。

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目先しか想像できない貧困さ

週末になると、こんな感じで来週の日米株式市場を想像するのが、慣例になってるんだよ。それで、手の内をあまり書きたくないという意味もあって、最近は土日の記事数が減ってきた。あとは、大学時代の友人が金融系のアナリストをやてって、時々情報を交換したりする。俺はこういうスタイルだから、金融情勢の情報が結構欲しいし、先方も株式市場関連の情報が結構役に立つと言ってくれてる。

けれど彼ら(金融アナリスト)は債券系が本筋だから、ちょっと見方が違うんだよ。米国でこれだけ国債やら債券のETFがジワジワ下がってきたら、そりゃもう金利は上がるよって言ってる。「お前には難しいこと言ってもわかんねぇだろうけど」だって(苦笑)確かに分からんから反論できないけど。でも、債券ではこの数年本当に儲かっていなかったらしいし、それがジワジワETFに売りが積もってて今は相当に標高が高くなってるらしい。だからやがては巻き戻しになるだろうとも言ってる。ショートカバーかよ、みたいなね。

でも、だからと言って俺がこの先の予想ができるのか?少々長いタームで予測して動けるのか?というと全然できないし・・・。だからこんなところでは現物株が持てないのよ。さりとて去年の安値でも買う勇気がなかった。それらはみな、長い読みが出来ないことが要因なんだよね。それは分かってる。それでも週単位での予測は自分なりにやってるんだよ。

だが自負できる点があるとすれば、長期持続より今のところはパフォがはるかに出てるという事だけ。あとはそろそろ短期を引退しようか、悩んでるというのはあるけれど、この程度で引退したら・・・毎日張り合いを失ってしまって、ポンコツジジイになることは必然だ。

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