何かを掴んだ1年

いつ自分が新型コロナに感染するのかビクビクしながら通院して入院して手術して。その後も経過観察で定期的に診察を受けて・・・。基礎疾患ということで新型コロナ感染はある意味命取りになるし長い間喫煙していたので、かかったらアウトと思いながら過ごしていた。

それで医龍とかの医療漫画でしか見たことのない、心臓カテーテルとか人工血管とか、まさか自分が体験するなんて思ってなかったし、膀胱鏡で自分の膀胱内を3カ月に一度観察するのは正直嫌な気分だし、とにかく一時は毎日尿漏れパッドをしないと過ごせなくて、ちろちろ漏らしながらザラ場やってたこともしばしばだった。

けれども投資の成績は良かったし、何よりもあまり負けなかったのが不思議だった。気が付くと大事な局面で入院してたりして、結果的に凄く客観的に株式市場や経済を観ざるを得なかったことが役に立ったと思う。出来るだけブログは書き続けたけれど、相場から離れることも結構あったし、以前の自分なら「機会損失」なんて焦りもしたけれど、今年は「負けなくて済んだ」と思うようになり焦ることは全くなかった。

それで株式投資なんて、市場と言う船に乗った瞬間から、自分のコントロールは一切通用しないのだから、身を任せるしかない、という在る種の悟りというか、そういうものが生まれたと思うし、肝心なことはいつ、どのタイミングで船に乗るか、の選択しかできないということを、改めて感じたんだよね。

とかくザラ場に向かうと、または株式投資に過度の期待が在ったりすると、とにかく機会を探る、時期を待つ、タイミングを計る、と言うことが出来なくなってしまう。楽しいしスリルがあるからジャンキーみたいに相場に参加していないと落ち着かなくなってしまって、結局負ける、みたいなことを延々繰り返すことになる。

それである時、そういうことに気づくのだけれど、ジャンキーだからなかなか歯止めがかからないんだよね。かつてそんなことを嫌と言うほど経験した身としては、最低でもザラ場の時くらい待てる投資家、我慢できる投資家にならないとダメ、と言うのが今年自分に課した課題でもあったんだ。

で、どうなったか？と言うと、ザラ場では何とか待てるようにはなってきたとは思うけれど、何日か持ち越したり、買う時は現物で買って1年、2年待つと決めても、2日後にはもう売ってる、みたいな・・・節操のない投資を繰り返してしまったという反省が大きいんだ。

それじゃダメでしょ！って自分では感じつつ過ちを繰り返す。地合いを調べたり経済の状況を調べたりしているうちに、どんどん視野が狭くなってきて、「リスク回避」の名目も経つので、どんどん短期投資に傾斜した。けれども、例えば企業なんてそんな一朝一夕で成長なんかするはずもないし、何をとぼけてるんだ？と思うよ。

投資というのは長いレンジで見れないとダメなんだということは分る。けれども例えば1年後の経済成長が5％ならば、100万円が105万円になる、と言うのが投資だろう。その中で成長速度の速い企業なら1年で20％伸びるから120万円になるというのを狙うのは分るしそのためにいろいろ研究したりするわけだけど・・・。100万円を1000万円にするのは、投資じゃなくてギャンブルなんだよね。

なので、とにかくもう少し長いレンジで待てるようになるのが来年の目標です。この我慢できる投資家、になれたら半人前くらいにはなれる。2年越しで病気をして運よく復帰できたので、あと20年位のスパンで考えられるようになれたことが大きい1年でした。

今年は、師匠も言っていたけれど、「待てる投資家になる、これしか投資で成功する道はありません」という意味を改めて実感できた年になりました。

今年も多くの方々に読んでいただけて嬉しかったです。お陰様で足掛け7年、娘たちのために始めたアドセンスとアフィリでの収益が間もなく1000万円になります。最近はアフィリはやりませんし、アドセンスもYOUTUBE時代なので収入半減ですけど、それでもコツコツとやり続けた結果ですし、投資成績よりも嬉しいかなと思ってます。

というわけで、今年もお世話になりました。時代が変わって動画が主流となってますけど、ブログもまた文字の味わいがある、みたいなことを思いつつ来年も頑張りますので、よろしくお願いします。カブタロウ