NASDAQ▲3.95%(514p)底抜け!

NASDAQ▲3.95%(514p)底抜け!

米国ダウ▲2.38%($809)、NASDAQ▲3.95%(514p)、S&P500▲2.81%(120p)、RUSSELL2000▲3.26%(63.73p)

VIX33.81(△24.06%)、SOX2909(▲4.38%)、ドル円¥127.200前後、日経平均CFD▲¥690前後

米国市場が暴落となった。理由は勝手にいろいろつけてる。主要銘柄の決算を受けて業績懸念が台頭、とか中国での新型コロナ拡大で景気減速懸念、はたまた米国景気減速懸念と曖昧な表現でお茶を濁してるわけだが、本当の理由には言及していない。

そして強烈なのが引け後のNASDAQやS&P500のCFDで・・・

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NASDAQ CFD▲5.29%(716p)、S&P500▲3.39%(146p)6:28現在

NASDAQがこれほど暴落うるのは、個人的には初めて見た。引け後にアルファベット(GOOGLE)の決算に対し、売りが大量に出てるというのが原因らしいけれど、とにかくそれとて根本的な理由ではないのだろう。

ではなぜ、これほど株が暴落するのか?

その答えは極めて単純で、FRBが(インフレを抑制するために)政策的に株価を下げたがっているから、だろう? 言ってみればそれほどに今の米国経済のインフレは大変な事態と認識しているということだよ。3月米国CPIは8.5%で、もはや通常の政策では制御不能なレベルに達しているとFRBが認識していることはまず間違いない。

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その背景にあるのは、FRBさえどうなるか分からないほどの金融緩和量が背景にあるから。正直、リフレ派の経済学者も完全に沈黙しているし、この状況で株式市場をソフトランディングさせてインフレを抑え込む、という処方を誰も持ちえないと言うことだろう?

FRB(金融当局)としては、物価の安定と雇用の確保が政策の最優先事項なわけで、とにかく雇用がタイトで引き締まってる今、金利をあげてQTをやって、インフレを抑え込みにかかってもなんとかなるんじゃないか?という予測のもとに、これから未曾有の金融引き締めに乗り出すわけだ。それが成功するかどうかははっきり言って誰にもわからないから、株式市場には先行きの不安しかない。だから株が売られるんだろうね。

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けれども、何度もブログに書いてきたけれど、今のリスク資産はとんでもない金融緩和の果てのもの、投資も、企業の業績もゼロ金利政策の果てのものなのであって、利上げとQTは、その価格形成の本質的な根拠を根こそぎ奪うという事だからね。その上利上げは、膨大な投資やファイナンスに対して重くのしかかることは火を見るよりも明らか。政策金利がほぼゼロから1年で3%になったら・・・市中金利はとんでもないことになる。超優良な企業の借り入れが4%として、これが7%になったら・・・新規のモーゲージ(住宅ローン)の固定金利が5%から8%、10%になったら住宅は建たない。

個人的にも住宅ローン金利7.5%を経験したことがあるけれど、サラリーマンだった当時の給与はびた一文残らずにローンに消えた。

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要するに、景気が絶好調だと言うことは投資が極めて活発である証で、特に資本効率を重視する経営では、日本企業のように資金を内部留保してます、というのは全く通用しないし、事業拡張のために社債を発行し、銀行借り入れをしてファイナンスを急増させるからこそ、景気が良いとなる。そこを高金利が直撃するわけだから、業績も落ちるだろうしね。QTで再投資が抑制される。

けど、そんなことは誰だって分る話だけれど、分からないのは、この、膨大極まる金融緩和マネーが米国でも欧州でもほぼ同時期に一斉に引き締められるということの影響だよ。あまりに莫大過ぎて、それが連鎖的に引き締めになったときどうなる?みたいなことは、正直されにも分からないのだと思う。

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それでも、このままインフレを放置したら、確実に経済は破綻する。なぜなら年8.5%も通貨価値が下落してしまうから。それを止めるには8.5%の金利を付けてイーブンだからね。だから出来るだけ早く利上げをして、景気を悪化させることで、つまり需要を徹底的抑え込みながら3%~5%くらいでイーブンになるような金利誘導をしたいというのがFRBの本音だからね。けど、それが意図する方向に行くのか、正しい政策なのか、それが分からないんだよ。

個人的には、恐らく今年中、場合によってはもっと早い時期に、雇用悪化の兆しが見えてくると思ってる。そうなったらFRBのこれからやろうとしている金融引き締めだって暗礁に乗り上げるかもしれない。そこから米国経済の、いや全世界的なリセッションが始まるのだろうと思ってる。

なので資産形成のための株式投資は、ちょっと無理っぽいよ。

とうとう、俺の最後の勝負処が来た感じがする。