好決算と米国PPIと
- 2022.05.13
- トレード雑感
日本企業の今期見通しが芳しくない。異常と言える円安を加味しても今期業績を保守的に見積もってる企業が多いということも言えるけど、それでも今後の世界経済を考えると、必ずしも保守的とばかり言い切れない部分があると思う。実際に海外に拠点があって、仕入れを行ってる企業ならこのインフレの状況で十分に苦しんでいるわけだから、とても楽観的になれないというのも本音だと思う。
その意味では、事前に業績回復が予想されていた自動車の決算が、今期見通しに関しては突出していると思う。もっともトヨタだけは、相当に保守的な予想を出してきてるけど、それでも内容は仕入れ原価の高騰で営業利益が減益という以外、悪いとも思えないけど。
今日の決算発表は何と言っても9984 SBGの赤字転落だよね。この決算、孫会長が言ったような、ウクライナ戦争で悪化したんじゃないよね。確かにそういう要素もあるけれど、株価が本格的に下落を始めたのはむしろ4月に入ってからだから、3月決算でこれほど悪化するというのも、ちょっと違う気がするんだよ。
投資会社なのだから、やはり一番効いたのは3月でテーパリング終了と利上げ開始、ということ。それに何といってもアリババの株価暴落が信用棄損に拍車を掛けてると思うので、資金的な余裕がなくて、SVFのヘッジが思うようにできなかったというのが痛いんじゃない?いままでかなり巧みにデリバティブを使ってヘッジしてきたのに・・・。それに4月以降はもっと投資株式は毀損しているわけで、さらに今後のことも考えると、今夜のPTS株価¥4,379(▲¥112)なんていうのは甘すぎるだろうねぇ・・・。明日は日経平均が高寄すれば、この程度だろうけど。今のところ米国市場は買い気配、下げ過ぎたNASは大幅高してるけど(0:05)。
それから14:30の場中発表で突如噴いた8750 第一生命だけど、大幅な今期減収減益を予想すると同時に、とんでもない自社株買いを発表したから、噴いたんだぁと後になって気付いた次第。こういうの、最悪の投資行動だよねぇ・・・。しかし、発行済み株数の8.75%もの、ものすごい規模。しかも儲かり過ぎたから3月末で8%以上の自己株式を消却したと・・・。つまりは計算上17%もの自己株が希薄化することになるわけで・・・。そりゃ噴くわなぁ・・・。と同時にやっちまった感が強くなってきた。この際、今夜の日経レバが大きく下げるのを祈るのみだなぁ・・・(まぁ無理とは思うけど)。
一番悔しかったのは7270 SUBARUの場中発表!日本で最も円安感応度の高い銘柄だし、決算は悪くないと思ってたけど、俺は引け後の発表だと勘違いしてたのよ。突然噴いてしまったから手が出なかったけれど・・・メチャメチャ悔しい。それに輪をかけて今期予想では純利益倍増予想ときた。これで一気にPER20からPER10へ・・・。しかも群馬にEV専用工場を建設中だって。レシプロを捨てたSUBARUなんて考えたくもないけれど・・・まぁ、株価は上昇するんだろうねぇ・・・。ようやく春が来たという感じ(苦笑)
それに何度やっても勝てなかった7011 重工の決算をみて、すべて納得したよ。でもこれで材料は一応出尽くした可能性もあるかなと。
まぁ、簡単には勝てない相場なので、仕方ないんだろうけどね。
21:30 | (米) 4月 卸売物価指数(PPI) [前月比] | 1.4% (1.6%) |
0.5% | 0.5% | |
21:30 | (米) 4月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比] | 11.2% (11.5%) |
10.7% | 11.0% | |
21:30 | (米) 4月 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く) [前月比] | 1.0% (1.2%) |
0.6% | 0.4% | |
21:30 | (米) 4月 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く) [前年同月比] | 9.2% | 8.9% | 8.8% |
というわけで今夜は昨夜のCPIに続いて4月PPI(卸売物価指数)の発表で・・・しかしやけに株価は強含んでる。PPIの前年同月比は続伸しちゃっててインフレが止まらないのを示唆してるんだけど、なんだかコアPPI(前月比)が伸び悩みということで、株は買われてるみたい。でもインフレ続伸中には変化なしなのにね。よく考えるとこれも前年同月比ならば、PPIは上昇中だよ!
それに、ドル円の巻き戻しが来てるねぇ・・・。そういう意味ではよ~く考えてもらえると日経CFDは下なんだけどなぁ・・・。
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