5月CPIと株価下落で思う事

5月CPIと株価下落で思う事

さて、これでFRBは徹底的に追い詰められたな。しかも昨年と同じ過ちを今回も繰り返すことになるかもしれないと何度も書いてきたけれど、今回のインフレを止めるのには米国経済を不況にして需要を極端に抑え込む以外に道がないんじゃないかな。金融当局が、このままインフレがジリジリと悪化して行った時の(米国経済に対する)痛みとマーケットを暴落させて不況になったときの痛みを天秤にかける必要があるだろうし、政策に「ソフトランディング」という目標は現時点では持たないほうがいいと思うよ。

それよりも、早期に利上げしたりQTしたりして景気を後退させてインフレを抑制しておけば、いざという時にはまた金融緩和という奥の手が使える。その状態を早く作り出さないと、このままではFRBは今のインフレに対して無力というマーケットの認識が固定化されてしまう。これは取り返しがつかないからねえ・・・。

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思うに、今回の5月CPIの8.6%(対前年同月比)にしても、恐らく実態とかけ離れた数値なんじゃないかなと思う。今の日本がそうで、統計と実体はいつも乖離してるわけで、誰が2%や2.5%の物価上昇って言うのを信じてるものか!¥100の物が¥120になったら20%の値上がりだけど、厄介なことに消費税があるからもっと多いのよ。そりゃ黒田総裁が「みんな値上げを受け入れているから大丈夫」なんて言ったら怒られるよ。

まだ日本では暴動なんて起きないけれど、このインフレは米国じゃマジ暴動が起きかねないと思うよ。というか起きるに決まってる。そういう意味で、黒田日銀も金融緩和継続としか言わないけれど、例えば輸出企業はたっぷりと内部留保を抱えてて、内需企業は死ぬ思いというなら、多くの国民が厳しい状況なら円高にして景気指標は悪化しても、なんとかこのインフレを早期に抑制する政策を取るべきかもしれない。なぜなら当然日本も遠からず米国のようになってくるだろうからね。というかドル高でもこれだけ苦しんでいるのを見せられると、円安の日本はもっと悲惨かもしれないからね。

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それにいくら円安で輸出企業を助けても、海外が不況になったら絶対に悪影響は避けられない。そうなれば内需企業ともども、共倒れになる場合だってあり得る。しかも金融緩和をいくらしてもその資金は海外へ流出するだけ。日本だけ独歩高、日本だけ株式市場は好調、と言うのは現実には幻に過ぎないんだろうね。

と言うわけで、日米ともに株価の反発局面では、投資家は誰だって強気になりたくなる。けれどもこうした局面で妙に強気になると、大怪我する。日本のバブルの時だって最初の暴落でヤラレタ人は大怪我とは言えなかった。けれども一旦は戻り始めるんで、損失を取り返そうとして強気になった人は、すべてを失ったと思うからね。

まだまだじっくりと慎重に相場を見る局面だと思う。下落局面では買いの逆張りは通用しないよねぇ・・・。

(アイキャッチ画像:ちなみにいよいよHYGも底抜けた。今度は15日以降債券が危ないね)