短期投資:勝負はポジション建てでほぼ決まる
- 2019.06.10
- 投資手法
株取引を再開してブログで備忘録を残すようになってから、1年半くらいは小型株を積極的に取引していました。
しかし、思うような結果がなかなか残せなくて苦しかったわけですが、その時、過去の取引を検証してみると、少なくとも負けの半分くらいはポジション建ての失敗が原因だったことが分かったわけです。
考えてみれば当然なのですが、短期勝負ではポジションをどこで建てるかでほぼ勝負が決したようなものです。
「株は安く買って高く売る」は最も難しい
株式投資の格言で「株は安く買って高く売る」というのがあります。しかし、この格言をよく吟味すると「安く買えて高く売れたから勝てた」という結果論であることが分かります。
なぜなら、買った時点ではその株価が安いのか高いのか分からないからです。
もちろん、「ファンダメンタルズで割安な株価の位置」という意味にも取れますが、需給が悪化していると売られる可能性が高いわけで、負けてしまうと「高く買い過ぎた」となってしまいます。
様々なケースにあてはめてみれば、「株は安く買って高く売る」ことが最も難易度が高いことに気づきます。
ただし、そうした解釈は短期投資の場合であって、中長期で我慢して狙うなら、これは「正攻法」ですね。
急落時は買えないのが当たり前
地合いが急激に悪化して、株価が連日下値を目指すような極端な下落となる場合、逆張りで買うのはとても勇気が必要です。板に張り付いて見ていると、とても怖くて買うタイミングが掴めないのは、皆同じです。
評論家やアナリストは、「怖いところで買わないと儲からない」とか「絶好の買い場到来」などと表現しますが、その時は、ネガティブなニュースが溢れていて、市場のムードは総悲観のようになってるわけです。
そこで、頑張って逆張りをする、というのはよほどのベテランでない限り出来るはずがありません。
もちろん私はできません。
もっとも逆張りそのものが好きではないです。あのリーマンショックが発生した時、最も大きな損失を出したのは、10月から12月にかけて逆張りをした投資家だったわけです。
ところがリーマンショックの下落は年明けからが本番だったわけで、3月に底打ちするまでにほとんどの逆張り投資家は退場の憂き目にあってます。
逆張りは恐らく10回に8回は成功すると思いますし、その自覚もあるわけです。
しかし、もしもたった1回がリーマンショック級であったなら、1日で大型株が10%下落する、小型株が軒並みS安するという下落であったなら、退場まで有り得るわけですからね。
そうした事もあり得ると想定していたら、怖くて買えないのは当然のことですね。
日足チャートで時期を狙う
株式投資で過度なリスクをとる必要は全くないわけです。少なくとも急落時には底打ちを確認してからの買い、急騰時には天井を確認してからの空売り、で十分の利幅が取れるわけです。
買いだけで狙う個人投資家は、それができないから過度な値幅を狙うわけですね。そしてそれが命取りになる、というのも負けパターンです。
大底や天井を狙わないのであれば、気持ち的にも余裕が出るでしょう。
日足チャートでしっかりと、ポジションを建てる時期を狙って行けばいいわけですから。
日足チャートは、テクニカルで絶好のポジション建ての日を狙うために活用する、というのが正解だと思います。
勝負は日中のポジション建て
さて、狙う日がだいたい決まったら、あとは日中の何処でポジションを建てるのかが勝負になります。その時、基本は地合いやセンチメントをまず踏まえて日中足を観ることですね。
実際の株価の動きは難しいので私もよく読みが外れて失敗しますが、最低でも日経平均の日中足と比較しながら板に向かいます。
基本は一方通行はなく、必ず買いが来れば売りが来る、売られたら買われる、という値動きです。相場が前場または後場に一方通行(上げっぱなしまたは下げっぱない)となる確率は非常に小さいわけですね。
日中足の場合、ネガティブな材料で売られていない限り、買いは逆張りで狙うこともあります。また、空売りは売り上がることもあるわけですが、そうしたポジションの建て方をしたなら、半分はデイトレが視野に入ります。
待ってポジションを建てた場合は、オーバーナイトが前提です。
個人的には大引けで含み益となっていたらポジション建ては成功、含み損の場合は失敗と考えるようにしています。
デイトレをするつもりでポジションを建てる
とにかく全力でデイトレをするつもりでポジションを建てます。なので、ポジション変更のためのロスカットも頻繁に行います。
個人的にはデイトレ巧者はオーバーナイトすれば相当に勝てるはず、と考えています。
ですから日中のポジション建ては気を抜けないのです。
その理由は、現在の日本市場はダウと連動性が極めて高いために、必ず翌日は決して小さくない(前日引け値との)ギャップが生じるからです。そして裏目にギャップが出た時に含み益が大きく物を言うからなのです。
短期投資ではデイトレはもちろんですが、オーバーナイトでも翌日が凌げると、スイングできる。そこが一番のポイントですね。
この切り口で負ける確率は半減する
短期投資のポジション建ては、デイトレをするように真剣勝負で臨むのが重要です。これはネット取引が主流になって以来、鉄則になったと思います。
「安く買って高く売る」を意識する必要もなければ、急落や急騰のハイリスクを掴みに行く必要もないわけです。日足チャートのテクニカルと、デイトレをする積りでのポジション建てが出来るようになってくると、気がつくと負ける確率は半減していると思います。
それは、つまりは「勝っている」と言うことでしょう。
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