FOMCでマーケットの金融相場度を見る!
- 2022.09.21
- トレード雑感
今夜はFOMCナイトだけど、もうすぐ米国株が寄り付いて、いかにも今夜のFOMCの利上げ、そして年末までの利上げは織り込んでます、と言わんばかりにCFDが反発姿勢を見せてる。勿論株式だけじゃなくて、米国債10年物金利も、ドル円も、もっと言うと原油や仮想通貨も、一斉にぶっ飛ぼう!と準備してるように見えるよ。というか、見えるんじゃなくて準備してるのは明確だけどね。
最近の相場で最も俺が違和感を感じるのはまさにこの部分。FRBの金融政策でマーケットの予想が当たれば、それは織り込んでます、ということでぶっ飛んでいくというマーケットの在り方、というか大口の投資行動が、とにかく気に入らないわけだよ。
長く続いた金融相場の影響だろうと思うけど、今の株式市場はとにかくFRBの金融政策に対する感応性が非常に高く、まるで経済は金融当局によって完璧にコントロールされてる、みたいに捉えているんだろうね。債券市場が金利に対する反応が敏感、というのは当然だけども、金融市場すべてが中銀の政策次第という考え方が染み付いてるというか、まるでそれしかファクターがない!とでも言いたそうで俺には理解不能というか、つまらないというかね。そう、とにかく納得できないという感覚がどうしても先行しちゃうんだな。
だって例えば、原油やコモディティの今日の値動きなんかは、ロシアのプーチンが一向に戦争を止める気配がなくて、予備役と30万人も追加動員するというニュースで、価格が上昇してるわけだった。ところが、考えてみると金利を大幅に上げていって、失業率も上昇させて景気も後退させるとFRBが宣言しているわけで、どう考えても経済が後退期に入るというのが分かり切ってて、なお、原油価格はコモディティの一番最後で上昇を始めるというのがね、全く意味不明なんだよな。
コモディティ全般に米国金利上昇、ドル高が進めば進むほど、価格は下落して当たり前。ドルだけじゃなくてユーロ圏の経済はもっと危機的なのにね。今日のニュースでもっとも影響があると思ったのは、ロシアから天然ガスの供給を止められたEU各国の備蓄率の高さだよ。天然ガスはドイツでさえ昨年の80%の備蓄を達成してるし、スペインなどもなんとか電力の供給制限で凌げる目途が経ってる。その上ドイツはUAEと天然ガス供給契約まであと一息というところまできた。
普通、こんなニュースが伝わればコモディティ価格、特にエネ関連は急落してもおかしくないのにね。今夜株式市場の上昇と一緒になって原油が上昇するようなことになれば、完全にいまの金融市場は狂ってきてるということだよ。WTI原油なんて簡単に$70台に突っ込むと思ってたけどね。逆行して上昇するとは・・・。
なので、この市場、例えばWTI原油が下落して$80を割り込むようなら正常、米国株も変わらず程度なら正常、米国債10年物金利も微妙に下落なら正常・・・そんな目で見てるけどね。さて、どうなるかな?
個別株で一発逆転!こんな地合いだから可能性十分だよ。まさに株式投資の醍醐味ってやつかもね。
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