現在の世界経済：インフレ・利上げ以外のノイズが覆ってる！

米国は北朝鮮の執拗なミサイル発射を中国の指示と見てるのかなぁ・・・。北朝鮮に弾道ミサイルなんか独自に作れるはずがないから、ロシア製か中国製かまたは両方入交かという感じだけど、とにかく米国は中国の影響力が非常に大きいと見てるのか、中国半導体企業に対して最終段階とも言える輸出規制を発表した。

Bloomberg.com

 

13 Pockets

中国の半導体株、急落－バイデン米政権の新たな対中規制を嫌気

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-10/RJIQT9DWLU6801?srnd=cojp-v2

中国の半導体株が10日の取引で下落。決算シーズンの期待外れなスタートに加え、米国が自国の半導体技術への中国によるアクセスを制限する措置を新たに講じたことで、半導体業界の低迷脱出には程遠いとの懸念が高まった。

勿論中国は、ロシアに対してもイランに対しても半導体や軍事技術を輸出しているから、とにかく軍事技術を何とかしないと、という意識が強いのだろうね。

これで米国の半導体関連企業は業績懸念が出ることは必至だし、中国に進出してるサムソンやTSMCなどの工場は容認の方向らしいけど、その辺りもよく分からないし、ただ部分的には海外直接生産規制が発動されるので、米国の技術を用いた半導体製造装置関連も今後は影響を受けるだろうね。

日本の半導体製造装置企業は、中国からの受注が相当に多いわけで、これは規制を受けた中国半導体企業が独自生産を国策として行う方向で投資を続けているから。けれども、中国半導体企業は半数近くはすでに債務でどうにもならなくなってるわけで、此の先人民元建てとか円建てとか、大丈夫なのか？という懸念も大いにある。

これで分かったと思うけど、なぜ日本の半導体製造装置株が、好業績にもかかわらずこれだけミソクソに売られたのか？という疑問がすっかり解けたよね。下がり続ける株には必ず理由がある。特にこのての情報は、ダダ漏れしてるだろうからね。

続いてはロシアだけどね。ロシアは、ウクライナでの劣勢はEUや米国の軍事支援が原因としてその報復的な意味もあってノルドストリーム1を破壊、欧州への天然ガス供給をほぼ止めてしまった。そしたら今度はその報復としてクリミア半島への補給を断つ目的でクリミア大橋をウクライナ側が破壊！（これは多分欧米の工作なんじゃないかな）するとその報復で70発以上の巡航ミサイル（イラン製）を首都キーウを含む各都市に無差別攻撃するという蛮行ぶり。

これなんか、第二次大戦で首都ロンドンにV2ロケットを落としたヒトラーそっくりのやり口じゃないか！？

イスラエルとパレスチナじゃないけれど、戦争がこういう状況になってくると報復が報復を呼んで、もはや何が正義なのか分らなくなってしまい泥沼に嵌る。イスラムと米国の戦いも同じだよね。というわけで、ウクライナーロシア戦争も今後このままでは泥沼に嵌る（というかもはや嵌ってる？）ことは必至で、これで爆益を得るのは欧米の軍需産業ってことになってるわけで・・・。もう笑いが止まらないだろうけどね。

でもこの戦争でロシアは、とにかく労働力が戦争にとられてしまい、国内経済は崩壊し国民はとんでもない貧乏を長く味わうことになるよ。右を見ても左をみても働き盛りの男子の手がない、足がない、なんて状況になりつつある。それでもプーチンは戦争を止める気は毛頭ないわけで、欧米はそろそろ戦後のロシアを見据えた協議を始めてるだろう。

ロシアは・・・、自動車一つ満足に作れないのに、ロケット技術と潜水艦技術だけは優秀だから、何処まで行っても核の脅威は無くならない。世界中の海に核を搭載した原潜がうようよいるわけで・・・実践にしろ威嚇にしろ、このままではどこかで核を使うんじゃないかと思う。仮にロシアが戦術核を使った場合のシュミレーションはNATOや米国では徹底的にやってるだろうけど、マーケットはそんなことは想定していないから、これは大きなリスクには違いない。

さて今週、来週で危ないのはウォンとポンドだと思う。もう分かってると思うけど、英国はとにかくトラス政権の無茶苦茶な金融緩和政策でインフレが急騰し、ポンドが急落したけれど、イングランド銀行が長期国債を14日まで無制限買いオペと発表して落ち着いたけど、14日が過ぎれば再度ポンド下落は免れないだろう。そして韓国だけど、現時点でウォンは1427/$まで来ていて、恐らくこの水準では韓国は対外債務（ドル建て債務）を国も企業も償還出来ないだろうから、すでに実質的なデフォルトにカウントダウンという感じ。

韓国はウォンードルスワップ、ウォンー円スワップを懇願してて、恐らく水面下ではデフォルトを食い止める交渉が続いているだろうけどね。円、ポンド、クローネで爆益の投機筋はやる気になればウォンを撃沈するのは全然難しくないはず・・・。要は遣り過ぎると買い戻せないということだけだと思う。なので韓国関連銘柄は要注意かも。

こんな感じで次々と、インフレ、利上げ以外のノイズが市場を覆っていて、これがすぐにでも本物のリスクになってもおかしくないという状況・・・。想定はしておいた方がいいかもしれないよね。