ドル円¥148後半!財務省・日銀は介入できるのか?

ドル円¥148後半!財務省・日銀は介入できるのか?

鈴木俊一財務相は

「過度な変動がある場合は断固たる措置を取る考えにいささかも変わりはない」

と毎度おなじみの発言。

財務省の神田真人財務官は

「警戒が高まり、また必要な措置を取らなければいけない可能性が高まっている」

「過度な変動、特に投機を背景にしたものには適切な措置を取っていく」

とワシントンで記者団にコメントした。

まぁ、財務省って円安の方が税収が多いわけだから、どこまで本気で言ってるのか分からない。けれど日本の卸売物価が9%を超えちゃってるのだから、インフレは加速するのは間違いない。そんななかで財務省は介護負担は増やすし、保険料は上げるし、とにかくいろいろやってるから、ますます弱者の負担は大きくなるばかり。

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常に言うこととやってることが乖離してる役所なのでね。一方日銀は金融緩和をやれないのも、景気を考えてというよりは、金利を引き上げることで、インフレ2%の定着が難しくなるからというのもあるけれど、国債が叩かれるのが一番嫌なのだと思う。国債価格が暴落すると日銀のBSが時価評価で債務超過になったりするし、そういうのが嫌見たいだけどね。

でも、そういう政策こそ、間違ってないか?って思うけど。別に金融引き締めに転じても、FRBのように極端な引き締めをしなければ、なんとか対応していくと思うよ。というかむしろそういうことを民間もGPIFも政府もきちんとやるべきで、今のままでは日本が全部「金融の変動に対応できない馬鹿国家」になってしまう気がするしね。

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金融引き締めに転じれば、いろいろなところで膿が出る。出ないようにするのじゃなくて出さないといけない。日本の国家体質では海外が不況になれば、同じように不況になる。輸出がダメなら内需で頑張る、みたいなことになるわけだから、むしろそれをいま、思い切ってやったほうがいいと思うけどね。

国債なんかいくら暴落したって全然平気でしょ。ほぼ国内消化してるし、むしろ金利が上昇すれば国内預金が国債に向かうだろうし。なんか、日銀の考えていることが伝わらないしね。

だから為替介入に何兆円も使うのならば、金融政策を変更すれば一発で円高方向に動くのに・・・。とにかく財務省と日銀のやってることが意味がよく分からないんだよね。そこに頓珍漢の岸田政権がいろいろやらかすからますます、ややこしくなって、海外投資家は「???」ってなるわな。

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さて、7月末から9月いっぱい、売り一色だった海外勢が10月に入ると俄然、大幅買い越に転じてる。それこそ「底当てゲーム」の神髄って感じだよね。海外勢が、買う理由はただ一つ。ここから円高に転じるとある意味確信を持ってるからかも。複雑すぎてよく分からないけれど、デリバティブの状況を見てるんだろうと思うけどね。

まぁでも、ドル円の円安は止まらずに遂に¥148台後半まで来た。英国なんかも同じだけど通貨スワップでノックアウトして多額の追証が要求されちゃうから、ドル売りせざるを得なくなる、みたいなことなんだろうと思うけどね。欧州なんか追証(マージンコール)は、EU丸ごと踏み倒してるけど(苦笑)。日本はそうはいかないだろう。

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ならば株式市場はどうなるのか?これはもう金利次第、QT次第なんだと思う。FRBは9月FOMC議事録の中で、実質金利がプラスに転じたことで自信の金利政策にご満悦なのよ。上手く行ってると。同時にドル高要因は日本の金融政策の影響が少なくないと、極めて例外的に言及したんだよね。そんな状況の中でワシントンのG20があって、米財務省(イエレン)FRB(パウエル)日銀(黒田)財務省(神田)の打ち合わせもあったんじゃないか?

イエレン財務長官は早速、「為替レートは市場に任せるべき」と発言してる。だから米側から釘を刺された可能性が高いと思うのよ。もし、財務省・日銀が本当に為替介入で円安を阻止したいのなら、金曜に介入してたんじゃないかな?投機筋はその辺を読んで、一気に¥147から¥148代後半に持ち上げてきたと思ってます。

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でもね、こういう状況になってもまだ日銀が態度を変える気配はなくて、とにかく為替変動は企業の内部留保を吐き出させればよい、みたいなお上的態度だとすれば、円安になろうが円高になろうが、あまり関係ないんだろうねぇ・・・。

 

まぁまぁ、個人的には介入できないんじゃないか?って思うけどね。介入かどうかは別としても¥150って為替が大きく動くレベルだと思うので、イベント不足と言われてる来週は、意外に相場が動く気がするんだよ。なんか、来週の日本市場ってあまり下げる気がしないんだよねぇ・・・。勘だけどね。