日米株式市場の環境が急速悪化!かなりヤバい状況・・・

日米株式市場の環境が急速悪化!かなりヤバい状況・・・

投資家が短期的な戻りに浮かれている間に、日米株式市場の状況はますます深刻化してきてるなぁ。米国はとにかく債券売り(国債売り)が止まらなくなってきた。イエレン財務長官が危惧している所謂「流動性の欠如」という買い手不足の状況が続いていて、なおもFRBはQTを継続中で、こうなると米国の財政に大きな支障がでかねない。

バイデン政権は、今年度から奨学金、学資ローンの返済免除(1万ドル、親の年収が1700万円以下で2万ドル)で、大幅なばら撒き政策を実施中であり、その予算は総額40兆円を超えると思われる。日本でも、また英国でも政権維持のために(!?)ばら撒き政策をことあるごとに行っているけれど、米国も(中間選挙で勝つために)同じようなことをやっているわけで、インフレが収まらないのも当たり前なのだ。

ハッキリ言ってバイデン政権の奨学金・学資ローン減免は、新型コロナの給付金級であって、それがそっくり消費に回るのだから、数値的には消費好調ということになるし、NETFLIXの業績が急激に伸びたのも頷ける。

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そんな政策を各国政権が取っていて(日本の場合はちょっと違うけれど)中銀は懸命にインフレを抑えようとして利上げをしているわけで、もはやインフレを助長しているのは、政治なんだということで、本当に頭が痛いだろう。なので、FRBとて利上げペースを落とせないし、だからこそ国債金利の上昇が止まらない。所謂買い手不在という状況に陥っている。

今夜の米国市場は10年物金利の上昇が止まらないのに、何とか小幅な下落でお茶を濁しているのは、戻り局面であることと、金利高を背景にした銀行決算が絶好調だったからだろう。(米国市場の)大引け後、上昇が止まらないにも関わらず、現時点(5時47分)ダウはザラ場の底から$270以上も戻している。ちなみに米国債10年物金利は4.138pまで大幅上昇している。住宅着工件数が悪かったにもかかわらず、である。

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さて、米国金利高を受けていよいよドル円が¥150に大手をかけてきた!現時点(5時52分)¥149.900まで上伸し、いよいよ¥150にタッチするのか?という非常にまずい状況になっている。財務省・日銀が本格介入後、スティルス介入で防戦するももはや全く歯が立たず、あざ笑うように上昇してきている。その理由は、9月FOMC議事録で異例中の異例でFRBが「米国ドル高の要因の大きな部分は日本(円)の政策だ」と明記したこと、先日のG20でイエレン財務長官が「ドル高は市場に任せる」と発言したことにある。

裏を返せば日本の単独介入は出来れば止めてほしい、介入しても効果は期待できないと釘をさしたと十分に推測できる。このことがあってから、財務省・日銀は前回介入から¥3以上円安になっても(少額なスティルス介入以外)ドル売りを実施できなくなったのかもしれない。ならば、¥150ノックアウトさせて円買い需要を待つべき、と考えても不思議ではない。

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がしかし、英国の年金基金が7倍ものレバレッジをかけて運用していたというとんでもない事実が発覚し、なおかつデリバティブでヘッジをかけているという首が回らない状況で、14%の金利上昇で年金基金が跡形もなく吹っ飛ぶというズバリ破綻の危機を迎えているという事実もあり、日本でも通貨スワップなどでデリバティブヘッジを掛けた輸出企業が、¥150タッチでどれほどの影響を被るのかは未知数だろう・・・。

米国では金利上昇と株式市場の戦になっていて、日本市場はドル円と株式市場の戦になっていて、双方ともに恐らく株式市場に勝ち目はない。というわけで、どさくさで日経レバと半導体に大量に買いポジを建ててしまったことをメチャメチャ悔やんでいて、祈るような気持ちでドル円を眺めてる・・・。

米国三市場のCFDはそれでもジワジワと戻しつつあるけれど、日経CFDは・・・・¥200近くマイナスして完全に金縛りだ!