株式市場の頭を抑え込もうとするFRB!特にダウはテクニカルでの正念場か!?
- 2022.11.19
- トレード雑感
SQで高寄した今夜の米国市場はテクニカルでは正念場だと思う。同様にBTCもSQとなって高寄。これから年末(12月MSQ)に向かって株高と予想している向きにとっては今夜は強気を行かないといけないわけで、ここで寄り天模様を作り出してしまうと、戻りがいっぱいいっぱいとなってセンチメントが悪化する可能性があるよね。
FRBは、今は、株式市場の浮足立った動きをけん制する方向で頭を抑えにかかっていることが、今夜の相場にどれほど効いてくるのかがポイント。特にセントルイス連銀のブラード総裁は「金利のピークは5~7%だ!」と言い放った。さらに今夜はボストン連銀のコリンズ総裁は「どこまで利上げする必要があるかは、最近の経済指標に左右されない」と一刺し!けれどもドル円を見る限り、FRBの利上げに対するハト的味方とタカ的見方はがっぷり四つで拮抗しているように見える。利上げ緩和方向であれば、ドル円はもっと緩んでいいはずだが¥139~¥140で踏みとどまっている。
ただWTI原油価格が、欧州や中国経済を懸念して、大きく下落していることから、マーケットの見方はやはり、世界経済の落ち込みを懸念していると思う。年間でもっとも買われやすい需要期の11月の値動きとしては、相当に例外的であることは確か。それもそのはずで、英国では何と11%台のインフレ、欧州圏全体でも10%台のインフレとますます悪化しつつあり、いつまでもゼロコロナ政策を撤回できない中国では新型コロナ感染者が5万人を超えてきた。
米国では小売売上高が想定外に堅調で、ソフトランディングという夢をまだまだ追い求めているし、従来の株価下落局面と同様に、FRBの金利やインフレの現状だけを材料にして、ベアマーケット・ラリーを演出しているわけだが、気が付けば世界経済は米国経済とは真逆の方向、つまりは完全なるスタグフレーションに突入している。過去の事例を取り出して、株価の予想をするのも結構だとは思うけど、世界経済がスタグフレーションに突入しているという状況を無視していいのか?と思う。
にもかかわらずEU圏の株価は、正直異常な動きとしか言いようがない。明白なるベアマーケット・ラリーでの大幅な戻り・・・。正直、欧州株式市場は狂ってるとい思うし、ECBのラガルド総裁は正直このインフレを抑える力量はない!過去にIMF時代にも頓珍漢な見通しを連発していて、個人的にはこれが致命傷になるような気がする。
こういうシーンを見るにつけ、来年確実に始まる世界経済の大幅な景気減速は、世界同時クラッシュを予想させる。マーケットが音を立てて崩れ始める前の一時的な上昇・・・。日本市場も含めて、いまの株式市場はそのつかの間の安心感、つかの間の強気相場でイケイケになっているのだと思うね。
こうして久しぶりにじっくりと米国市場の動きを観察すると、「FRBに抗っても無駄」なのではないかという気がするけどねぇ。米国三市場はこのままプラス圏で引けるとは思えないけれど、もしもそうなればなったで来週はさらにFRBに冷やされることになるような気がしてならない。
ここで株価がグイグイ上昇すると言うことはつまり、「年明けの利上げが緩まない」ということを意味する可能性が高くなってしまうだろう・・・。
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