株価暴落、VIX急騰、GW、混沌の一週間がはじまった!

株価暴落、VIX急騰、GW、混沌の一週間がはじまった!

いかにも間が悪すぎる・・・FOMC前にファースト・リパブリックの破綻劇、そしてイエレン財務長官のXデーは6月1日の可能性をマッカーシー下院議長に進言。ますます混沌とする中で、FOMCは0.250pの利上げするというマーケットの織り込み、そしてその直後に控える雇用統計・・・。こんなとんでもない状況とGWの休場が重なる日本市場・・・。

ここにきて急激に米国市場が意識せざるを得なくなった債務上限問題は、すでに共和党案が下院を通過している・・・。そして急に慌てたバイデン大統領は9日に議会と対応を協議するという何ともお粗末な対応。仮に6月1日がXデーだとして、それまでに債務上限を修正するためには、上院で共和党案を丸飲するしかない状況。上院で多数派の民主党案を審議すれば、下院通過の共和党案との調整が必要で、とても間に合わない。

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今夜の米国市場はその混沌とした状況を織り込もうとしているのかもしれないし、FRBが新たな債券クライシスに対して、政策を変更するのか否か、まさに究極の混沌となっていると思う。寄り付きから一気に下落を始めた米国市場。寄り付きから1時間、ダウは▲$400をあっさり通過して底打ちの気配がまだ見えない状況。

もはや金融政策も財政政策も、インフレや雇用も、何もかもが混沌とした状況の中で、完全に経済の道筋を見失いつつあると見える。FRBが利上げやQTをしてもバイデンがばら撒き政策を止めないので、政策効果は相反状態。インフレは下げたいけれど、リセッション入りは回避したいというソフトランディングに抗うような銀行破綻。何をしても何もしなくても、正解が見いだせない状況・・・。

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今回の企業決算は日米ともに予想を上回る好決算となっているけれど、景気後退の入り口では決算は良く見えるもの。景気指標も1Qは悪くなかった。けれど足元やここから先の状況は企業にさえ読めない部分が多い。そして個人のファイナンスが限界に達している以上、現状が今後も続くと考える方が極めて不自然だろう。

改めて米国債金利は急低下、ドル円は¥137.77まであったけれど一気に¥136.50まで。原油は▲$4の暴落、そしてゴールドは急騰!市況を見れば完全にリスクオフで、景気後退を織り込みに来ているというよりも、ドルも含めた金融の不安定さを織り込んでいるように見える。

まだまだ、この混沌とした状況は始まったばかり。FOMC、雇用統計、債務上限問題会合、PCI、と次々に訪れる課題をマーケットは消化しなければならない。