【短期投資】板読みができると中小型株での勝率が劇的改善
- 2019.06.24
- 投資手法
個人投資家が手掛けやすい中小型株。成功すると値幅が獲れるのが最大の魅力ですが、逆目になれば頻繁にロスカットする事態も。
特に取引量の少ない(板の薄い)小型株では、需給が安定していない限り、ポジションで大きなリスクを抱え込む結果にもなりかねません。
従って中小型株を手掛けるなら、その特徴をしっかりと理解してリスクを想定しておくことが重要です。
中小型株の特徴
一口に中小型株と言っても、出来高のほとんどない放置銘柄から、相場に突入して活発に売買されているものまで千差万別ですね。
時価総額が主力並みの銘柄も散見されますが、基本的にはある程度の出来高以上の銘柄を選定すべきです。
マニュアルトレード
225主力銘柄や準主力銘柄では、大口のシステムトレードが売買の主役となっていますが、中小型銘柄では、その比率は低下してきます。
また個人投資家に人気の銘柄となると、マニュアルトレードの比率が高くなりますので、板状況で判断する必要があります。
もちろん、システムトレードの基本は空売りのできる信用貸借銘柄なので、買いだけの信用銘柄では使えない(使い辛い)という事情や、そもそも板が薄くて使えないという事情もあります。
寄り付きの薄さ
銘柄の人気や売買状況は、寄り付きの注文数量によってある程度判断することが可能です。多くの小型銘柄などでは寄り付きで大きな注文を入れることは不可能だからです。
しかし、問題なのは、寄り付き注文に対して出てくる売り注文のほうですね。買い注文先行の場合には、寄り付きまでに売り注文が必ず出ます。
その売り注文の出方をしっかりと見ることで、現在の需給の状態を判断することができるからですね。
材料やセンチメントの変化に敏感に反応
中小型株の場合は、言うまでもなく材料やセンチメントの変化に寄り付きの注文は敏感に反応します。場合によっては寄らず一気でストップ高やストップ安に至ることも。
そうした大きな需給の変化は、基本的には見送るのが懸命です。そして需給の見えやすいセカンダリ以降で勝負すべきです。
どの銘柄であってもザラバで取引されるのは全体の数パーセントですから、株価によっては売りたいという株はいくらでも控えているわけです。
数年に一度の大相場でもない限り、ファーストタッチで大きく勝つのは想像以上に難しいと思います。
値幅が大きい
これも当然出すが、225主力で3%動くことは滅多にありませんが、中小型株ならば5%は当たり前のように動き、時には10%を超えるような値動きも、材料なしで出ることもあります。
その値動きこそが中小型株の最大の魅力でもあります。
しかし、ファンダメンタルズを好感しての大口の買いが入っている銘柄の場合は、右肩上がりにじっくりと上昇するために、多少の含み損は我慢できますが、人気化しての上昇の場合は、急激に需給が悪化するために、ロスカットが重要になってきます。
従って大きな値幅の要因をしっかりと見極めることが重要になってきます。
大口の仕掛け
最近では少なくなりましたが、大口投資家が暗黙の了解の中で株価を引き上げる、所謂仕手化する銘柄というのも中小型株の魅力です。
特に上場仕立てのIPOなどでは、値動きは荒いものの気がつくと株価が3倍、5倍になっていた、ということも起こります。
勝負できる中小型株の見極め
中小型株の場合、ある程度人気化し出来高がある銘柄を狙うべきです。出来高があると言うことは、大きな資金が入っていて、常に株価の状況によって売買が行われていると言うことです。
そうした銘柄であれば、デイトレもやりやすく3日程度のスイングでも手掛けるポイント次第で十分に勝ち抜けることができるからです。
しかし反対に板の薄い閑散とした銘柄では、下で指し値して待ち構えるしかポジションは建てられません。無理してポジションを建てても勝てる確率も非常に低いですね。
板状況をみて判断
スクリーニングしてファンダ良好な銘柄を探したとしても、実際の板状況を見て判断することが重要です。特に寄りつきの気配で寄り成り注文が離れている場合は要注意です。
材料で人気化してしまったのなら、別の見方をしなければなりませんが、無理に上値を買うような動きの銘柄は、小仕掛けである場合が多いので、安易に乗れない、と判断すべきです。
板離れ
ザラバで売り買いの板が離れて膠着しているケースも少なくありません。膠着しているから、我慢しきれずに上値を獲りに行くような注文も散発的に出てきますが、ノイズですから株価が動くと判断するのは尚早です。
基本的に板離れを起こしていたら、その株価でのポジションは建てるべきではありません。なぜなら、そのポイントこそは上下に動く確率が5割だから。
動いてからで十分に間に合うわけですから、じっくりと見て判断すべきです。
上下の押さえ
板の上値、下値に大きな板(指し値注文)が、出ている場合、他の売買は小口の小動きと言うことになります。
以前は所謂「見せ板」が頻繁で、判断が難しかったわけですが、現状で見せ板は禁止となっていますから、大きな板は実オーダーとなります。
もちろん、板の大きさが問題ですが、少なくともブレイクするような動きにならない限り、値幅は期待できないと判断すべきです。
板の厚みで成り行き
中小型株の場合は、ザラバで板が厚くなってくると必ず(と言ってもいいほど)、大きな注文をぶつけてきます。買いでも売りでもあることですが、大口にとっては厚い板は大歓迎なのですね。
なので、場合によっては大きな成り行き注文が出てきます。ジワジワと厚みをまして強そうに見える板であっても、大きな売り物一発でセンチメントが悪化する場合もあります。
大きな注文の直後は「ガラ」と言われる小口注文も出ますので、売り買いともにガラにぶつけるという巧者もいますね。
出来高の推移
出来高の推移をみることで手掛けようとしている銘柄の現状をある程度把握しておくことが重要です。
なかでも、数ヵ月前に大きな相場を作った銘柄の場合、出来高は急速に減少している場合が多いですが、そうした銘柄は、大きな材料が出ない限り上値を追いかけるのは難しいと思われます。
しかしある程度の出来高が維持されて推移している銘柄は、需給の悪化もなく大口のポジションも確保されているということで、値幅取りのチャンスが多くなると思われます。
板情報が重要
実際に勝負するとなると、ポジションを建てるタイミングを瞬時に見極める必要があります。その際に最も重要なのが板情報を読むという、所謂「板読み」の技術です。
投資歴の長い投資家であるなら、ある程度板読みは自然にやっているもの、と師匠は言ってましたが、実際には相当にハードルが高いのも事実。
証券ディーラーの中には「板読み一本で」という人もいるそうで、「短期投資では勝負処」ということでした。体系づけられたマニュアルなどもほとんど存在しませんから、長い時間をかけて経験値を積むか、何らかの形で習うしか、方法がありません。
しかし、非常に少ない(ほとんどない?)中で、板読みのディーラー手法を解説した教材も存在します。
特に中小型株の場合は、板読みで結果に大きな差が出ることも事実です。
板読みをもっと詳しく知る
板読みは差がつく短期投資家の武器
中小型株の特性を知った上で、実践で利益を確実に積み上げられる「勝ち組」の秘密は、板読みがある程度できるかどうか、だと思います。
板の状況を見てある程度判断ができるようになれば、当然勝率も上がるもの。
特に持ち合い相場のなかで、中小型株に向き合うためには重要な技術であることは確かですが、意外に意識されていないのも事実です。
もしも、なかなか勝てない、勝ちを積み上げられない、と悩んでいる場合は、「板読み」を意識してみることが重要だと思います。
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