来週の株式市場とパー券裏金疑惑

来週の株式市場とパー券裏金疑惑

さて、さて、昨夜の雇用統計で株式市場に大分ノイズが入った感じになった。いままで景気が後退するという前提で株式市場や債券市場は動いていたわけで、株式市場では景気後退=利下げというのを年末でもあるしここは好意的に捉えて株価を上昇させようという思惑で、債券市場は素直に利下げが金利低下を促したってことだよね。

その図式自体は変わらないと思うけど、そこに雇用統計がサプライズになって出てきたら、利下げ時期がいささか遠のいたってなる。と言うことは年内はこのまま株高でいいんじゃないの?っていう雰囲気も大分出ちゃったって事になる。

株式市場はちょっと迷ったけれど、結局利下げ時期が後ずれしたことを好材料と受け取って米国三市場ともに上昇して週末を迎えたってことだけど、米国債10年物金利は大して反応していないから、債券市場は冷静に受け止めたって事だ。

見方が大分違ったって感じたよね。

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植田日銀総裁が不用意にも「年末から来年にかけてチャレンジングに・・・」とあと1回しかない年内の金融政策決定会合を含めちゃったから、ドル円が急反応を示したわけだけど、今度は米国雇用統計で円安方向に動くという、乱高下になってしまった。

米国の雇用統計は企業業績に直接影響があるものではないけれど、ドル円となると日本企業にとっては業績に対する影響が非常に大きいという認識があるのでね、日経平均CFDは¥270上昇という動きで来週は返ってくることになる。

でも目先のドル円の動きって本当は企業業績に大した影響はないし、水準が長く続いてるわけでもないから、少々円高になったと言ってもここまで株価が下落するのは、いかにも遣り過ぎなのよ。大事なのは、今後ドル円がどの辺で落ち着くかって事だから目先の上下は関係ない。

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なので結局来週の値動きだけど、今週の動きで短期の予想が難しくなっただけで、中期・長期の動きは全く変わらなかったと思う。どの道米国経済は後退していくことは間違いなくて、その傾向が急激に来るか、ジワジワ来るか、だけの問題なのだから、今の米国株の水準は明らかに天井付近にあることはまず間違いないと思う。

そこで来週の日本市場だけど、週末にドル円¥144.954で日経CFDが¥32,578になった。しかも7日、8日と空売り比率が46.4%、47.8%と厳しく売られての週末日経平均が\32,307だったわけで、これだけ考えると月曜は結構な戻りになる可能性が高いよね。おまけに月曜は米国の経済指標の発表がないので、月曜は早々乱れないだろうからね。

それで12日(火)のPCIになるけれど、予想以上に物価が下がっていれば、もう一騰げってことになる。13日(水)のFOMCは多分無視を決め込むだろうし、パウエル議長発言も同様だと思う。そして翌14日(木)は11月小売売上高で、そこまでは株価の急落はなさそうな気がする。

ドル円は何だかんだと¥145台で推移かな、ということで、日経平均は年末ラリーっぽく動いて来週は¥33,000くらいかなって感じだと今のところは予想してます。

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ところで、東京地検特捜部の自民党パー券疑惑捜査だけど、何やら状況が変わってきちゃったような気がするのよ。どうも狙いは安倍派解体というか、安倍派に多い保守層の解体というか、そんな感じに思えてきた。その意味は、今回の捜査は東京地検の独自判断と言うよりも、財務省、検察庁、米国のチームプレイのような気がして仕方ないというか・・・。

午前中にも書いたけれど、安倍派がもっとも怪しいのは明らかで、まずはそこから炙り出すというのは分かるけれど、総裁派閥の岸田派から何も出ないのは、宏池会が財務省と近いから?って思えちゃう。もちろん出たら岸田首相は一発でお仕舞だけど、このまま宏池会は問題にせず、ってことになると、なんだか物凄い違和感がある。

どうも今回のパー券疑惑の捜査って、なんか、腑に落ちないというか、今まで誰も知らない人がいなかったパー券の裏金化をどうして今になってこの時期にやるの?ってこと。松野官房長官辞任を読売が1面記事で書いた。まだ辞任してないけれどね。萩生田も西村もダメっぽいし。安倍派分解だよねぇ・・・。

これで岸田首相が辞めと言わなかったら・・・なんか、考えたくないなぁ・・・。