今夜の米国市場、暴落の兆候が出始めた!?

今夜の米国市場、暴落の兆候が出始めた!?

おいおいっ!米国債10年物金利がついに4.400pを越えて来てしまったよ。これは今夜、ちょっとヤバイかもしれない。いや、今夜と言うか今夜から、と言ったほうがいいかもしれないぞ!このままでは、今夜の米国株式市場は厳しい下げに見舞われてしまう・・・。

おまけにWTI原油はなんと$85を超えてきた。これではインフレ再燃懸念がムクムクと鎌首をもたげてくるじゃないかっ!

このところの景気指標があまりにも良すぎた。そして今週末の雇用統計は上ブレるという観測記事をブルームバーグが書いているけれど、だとすればFRBの楽観はマーケットから真っ向否定されることになる。

そもそも、米国の金融政策で最もヤバイのは、FRBの政策金利が高止まりしている中で、米国債10年物金利が上昇してしまう事。商業用不動産の流動性が枯渇しているなかで、それに追い打ちをかけるようにローン金利が上昇してゆくことは、米国の金融システムにおいて、最悪の状況と言える。

いままさに地銀の財務状況は危機的であり、不動産に絡む銀行・ノンバンクの資金繰りはほぼ壊滅してる状況の中で、5月、6月には融資のロールオーバーが集中している。ここで長期金利上昇ということはますます借り換え金利が跳ね上がってしまうわけで、これではロールオーバー出来ない事態が多発する。その場合、大量の商業用不動産を引き取らざるを得ないのだ。これだけでも不動産融資をしている地銀・ノンバンクはアウトだ。それこそ破綻だろう。

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それだけではなく長期金利の上昇はあらゆるローン金利に影響するわけで、米国の個人消費はいよいよ崖っぷちに直面するわけだ。住宅ローン、クレジットカード、自動車ローン、BNPL(バイナウ・ペイレイター)金利、等々収まりかけていた金利高がここに来て再燃してしまうことで、米国経済は遂にリセッション入りしてしまうかもしれない。

金利の上昇によって、懸念されてはいたものの、見て見ぬ振りを決め込んでいたリスクが一斉に現実味を帯びてくる恐怖・・・。中国経済はますます処置ナシの泥沼で、中国発の金融危機の懸念もある。その影響は新興国へ波及しつつあり、中国主導の開発に手を染めた新興国は、デフォルト危機に陥っている。そんな中で、米国債を買い支えるはずの日本も、円安の急進でそれどころではない。

バイデン政権はなおも大統領選挙を控えて財政拡大を止めるつもりはなく、そうなると新発の米国債を買い支えることが出来るのはもやはFRBしかない。それをある程度予想していたのか、パウエル議長はQTの早期停止を匂わせていた。って言うか、3月FOMCであのハト派転向は一体なんだった?



と言うわけで、寄りつき1時間でもう下げ止まってる!まぁまぁ、そういう事だろうよ。でもこういう場面で、ネガティブな出来事が報道されたりすると、本格的な下げに突入ってことなんだろう。まだ、懸念さえ具体的に語られてないわけだから一呼吸置く。ザラ場中に何か出ると、まだまだ下の可能性はあるけれど、何もでなければ戻りの体制かな。

米国債10年物金利が落ち着いてきた。でも、暴落本番は何か出てからだ。テスラじゃ物足りない。

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