クラウス・シュワブの思惑が世界を破滅させる!?

クラウス・シュワブの思惑が世界を破滅させる!?

世界ではいま、色々とおかしなことが起きている。例を挙げればキリがないけれど、そもそも地球温暖化議論が始まってから、かなりおかしくなった。そこから波及して再生可能エネの推進とか、化石燃料排除とか、温室効果ガスの排出権を売買するとか、全部EVに転換しちゃおうとか、とてもまともとは思えない方向性が次々に提示され、まともな議論もナシにそれが推進されてしまう。

EUはおかしな方向に向かっている

そして移民を受け入れることが、経済の成長拡大に不可欠、とばかりEU各国は移民の受け入れを表明し、一時は無制限に受け入れる状況になった。そしてそれがきっかけでイギリスは国民投票でEU離脱を実現し、欧州各国では保守派(右派)の台頭とともにEU離脱の機運が高まりつつある。

結局この無制限の移民受け入れは、欧州各国の財政を疲弊させると同時に、社会秩序を崩壊させ、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー等では国家の様相さえ変わってしまった。もう欧州には我々が憧れたヨーロッパは存在しないといっても過言ではない。

同時に、そもそも歴史上、戦争や紛争が絶えなかった欧州を、とどのつまりはドイツとフランスの対立関係を解消することを目的として欧州共同体(EC)が設立され、次には経済的対立を防止する意味で欧州経済共同体(EEC)ができた。そして共通通貨(ユーロ)の導入とともに、各国が主権の一部を委託する欧州連合(EU)が誕生し、欧州全体を連邦国家とする現在のEUの形が出来たわけだが、最近では理想とは裏腹に各国で独立した経済運営が出来ないこの制度に対する批判も強まりつつある。

そして、そもそもが紛争解決の手段の模索から紛争撲滅を目指していたEUが、気が付けばNATO軍の拡大政策によってEU圏の拡大を目指し、その結果としてロシアとEU加盟NATO軍の配備を希望するウクライナの間に戦争が勃発した。結局EUはこのウクライナ戦争を支援するとともに、域外であるならば戦争することを抑止はしないという姿勢を明確化した。

こうした不合理な欧州の方向性を導いているのが、クラウス・シュワブが設立した世界経済フォーラムであり、毎年各国の指導者や経済に多大な影響力のある人物を招いて開催されるダボス会議なのだ。

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クラウス・シュワブは世界のリーダーなのか!?

この会議に招かれるということは、現代社会においてはある意味名誉なことであって、角界のリーダーの自己顕示欲を満たす最良の条件の一つとなっている。そして、ここでスピーチをすることが名誉であることは言うまでもない。

クラウス・シュワブはドイツ人であり、経済学博士、工学博士でもあるわけだが、学究の場で顕著な実績があるわけではない。そしてハーバード・ケネディスクルールでヘンリー・キッシンジャーの下で行政学を学んだことから、キッシンジャーの発案でガルブレイス(ジョン・ケネス・ガルブレイス:日本では「不確実性の時代」の著者として有名な経済学者)などが参加した資本主義変革のプログラムこそが、世界経済フォーラム(前身は欧州経済フォーラム)であり、世界経済変革のために非営利団体という表向きとは裏腹に、その運営はシュワブ一族によって私的に行われているプライベート・パーティであり、莫大な財産を保有し、シュワブらは法外な報酬を受けていることが問題にされた。

世界経済フォーラムが次々を打ち出す方針こそが、地球温暖化防止であり労働者足る移民の無制限受け入れであり、各国社会のリベラル化の推進であることを考えると、現在のEUの在り様はまさか!?と思うほどに合致している。そしてこのプログラムは著名な実業家、金融界のリーダー、各国政治家を巻き込むことによって、世界レベルの大きな潮流を作り出し、保守主義に固執しないリベラリズム社会の実現や株主資本主義からの脱却を目指すものである。

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ヤング・グローバル・リーダーズ

シュワブは2004年にヤング・グローバル・リーダーズというプログラムを設立し、40歳以下の選ばれた世界の1000人をプログラムに参加させた。その中に、フランスのマクロン大統領、カナダのトルドー首相、イギリス元首相のボリス・ジョンソン、EU委員長のフォン・デア・ライエンはメンバーとしてクラウス・シュワブの方針に傾倒しているし、イギリスのスナク首相は世界経済フォーラムのメンバーでもある。

予断だが小泉進次郎、DeNAの創業者である南場智子、渋沢栄一の孫の孫である渋澤健などがいる。小泉進次郎のリベラルっぷりの根源はここにあった!

そのイギリス首相スナクとフランス大統領マクロンが、負けると分かっていて、総選挙を挙行するということで欧州は揺れている。なぜ、無謀な選挙を行うのか?と言えば、イギリスでもフランスでも保守派が台頭して左派を駆逐する勢いだからに他ならない。

スナクの保守党は労働党に負けます。スナクは総選挙で負ける選択を敢えてしているわけだ。マクロンの共和国前進という党は中道改革派(リベラル)と言われているけれど、人気の高い国民戦線(保守党)のマリーヌ・ルペンが連立政権での大統領になることを阻止したいという意味合いがある。

そして批判の高まっているEU委員長フォン・デア・ライエンやEUそのものへの批判をかわす目的も当然あるだろう。イギリスは労働党が勝てば、またぞろEU復帰の目も出てくると言われている。

つまりは、全て世界経済フォーラムとクラウス・シュワブの目論見に沿った行動と言えなくもない、というかシュワブの思惑そのものである。

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フランス金融が乱れた

もちろんこうした動きに対しての批判も多く、特にフランスの金融業界では、総選挙に強く反発している。

フランスCAC40指数は大陰線を付け▲2.66%下げ、下げ止まりの気配はない。そもそもフランス経済もまた、株価こそ上昇してきたものの、財政危機でほとんど泥沼と化している。ウクライナ支援どころの騒ぎではないのだ。

ドイツ経済もロシアからの天然ガスパイプライン(ノルドストリーム)が破壊され、エネルギー危機から波及して悪化するばかりで、フォン・デア・ライエン欧州委員長への風当たりも強まるばかりだ。

今夜、米国市場が深堀して見せたのは、こうしたフランス国債の急落が要因という解説もあるけれど、本筋は米国経済の悪化懸念に他ならない。

そもそもFRBのパウエル議長自身が今の政権の発表する雇用統計を含めた経済統計は信用できないと直接言及したことも混乱の要因となっているだろう。やはりパウエル自身も雇用統計やCPI、PCEに関しては疑念を持っていたことがこれで分かった。全く、案の定、と言いたくもなる。

そして日本市場は、植田総裁会見後に急落したわけだが・・・、今のところADRではバリュー売り継続を示している。考え方だが、日本企業はGAFAM+N以外の米国企業と同じにみなされているのではないか?と思う。もう企業と言えば、GAFAM+N以外にないかのようだ。

(アイキャッチ画像はクラウスシュワブと面会する岸田首相。お頭が柔らかいからすぐに影響を受けるアホナ首相!ってことです)