ブルームバーグにきつい記事が・・・半導体ショック再び!?

ブルームバーグにきつい記事が・・・半導体ショック再び!?

かなり衝撃的な記事がブルームバーグに掲載された。この記事は今朝の6:36に掲載され8:35に更新されているわけで、日経CFDの取引が終了した後と言うことになるので、少なくともCFD市場では反応していない(日経CFDの取引時間は月曜~金曜の8:10~翌7:00)。若干取引時間にかかっているので反応しても良さそうだけど、市場はスルーしたのかもしれない。

言うまでもなくASMLは今回の決算発表において相当なネガティブ決算を発表したのみならず、今後の景況感に関してもしばらくは改善しないだろうとCEOが発言したことで、株価は大きく下落してその余波は日本の半導体メーカーに波及した。

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ASMLと言えば半導体露光装置の分野、特にEUV(極紫外線)装置の製造では圧倒的なシェアを誇っていて、競合する日本企業はニコン、レーザーテック、と言うことになるけれど、いずれも後塵を拝しているし、キヤノンは先端製品の露光装置から外れてしまった。

その世界のトップシェア企業の業績だけど、決算自体は好調とも言っていい水準で純利益は前年比9.7%増だった。しかし第3・四半期の新規受注額は、市場予想の40億─60億ユーロを大きく下回ったし、来期売上予想も300-400億ユーロから300-350億ユーロに下方修正してきたことが嫌気された。その結果株価は2日間で▲20%もの暴落に見舞われた。

この根拠は漠然としか語られなかったけれど、実はこの記事が理由であることが判明したということになる。つまりは米国の半導体装置関連対中輸出規制の強化が理由であるということで、ASMLにはかなりの圧力が加わっていると考えるべき。

もちろんそうなると、東京エレクトロンやレーザーテック、もっと言えばアドバンテストやスクリーンといった装置関連に対しても半導体製造装置である以上、米国からの圧力は回避できないと思う。

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確かにこのグラフを見ると昨年までの製造装置メーカーの中で米国のラム・リサーチは中国輸出が低下しているけれど、ASMLや東京エレクトロンは大きく対中売り上げを伸ばしている。これに対して米国側からクレームが入るのは、やむを得ないと思うけどね。

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さて、来週の日本市場だけど、普通ならこの記事を嫌気して軟調になるだろうと思う。経済産業省は日本の半導体メーカーを出来るだけ守ろうと言い訳しているみたいだけど、日本が米国の(実質的な)属国であることを考えると、官僚レベルの対応ではとても通用するとは思えないし、日米首脳会談の議題なんだろうと思う。でも、石破じゃ次期大統領とまともにやり合うなど夢の夢。

そういう意味でも、来週の日本市場は週初から厳しい展開になることも十分にあり得る。ファストリだけではちょっと支えられないだろうね。

昨日まで日本の投資家の多くは、ここからリバウンドして年末高へと考えていたと思うし、昨夜の日経CFDが¥159も戻ってるので、自信を持ったのではないかな。でも、衆院選の開票もあって政治が混乱するのはある程度目に見えているし、そう簡単に日経平均は¥40,000上を維持できるとは思えない。なんならここから下に向かって底値を探りに行く展開になるのでは?と思うしね。

石破が目標に掲げた自公で過半数維持というのは、これは実はとんでもないことでね。なぜなら自民党の政策は完全に公明党にしばられることになるんだけど、公明党は思い切り親中政党だからね。なので自民党が単独過半数を割った時点でアウトでしょ。そんな感じで組閣出来たとしても、今までのような日米関係は維持できないと思うし、トランプになったら石破と仲良くするはずがないし、最悪だろう。

株は下なんじゃないかなぁ・・・。