やはり日本市場、月曜は大幅下落を想定!

やはり日本市場、月曜は大幅下落を想定!

総選挙の悪材料は出尽くした!

昨夜から今日までじっくりと考えてみて、やはりそう思ったのは「完全に(値動きの)フェイクに嵌ったんじゃないか?」と後悔し始めた。多分、選挙結果が明日かた月曜の未明に確定し、朝の日経CFDは急落し始め寄りつきまでには、▲¥1,000程度になるのではないか?と。

そう思ったのは、信越化学の決算をじっくり見ていたことがきっかけなんだけど、一見堅調そうに見える決算が、実はそうでもないんじゃないか?と感じたからなんだよね。

昨年度同期との比較で、売り上げも営業利益、経常利益も若干の伸びはあるけれど、頭打ちに見える。そして純利益は若干のマイナス。信越化学の海外依存度は約80%。そのうち米国比率は約40%~約50%と言うことにあると推定されるけれど、2023年3月期をピークにして、昨年度の大幅な落ち込みから今期は横這いという感じになるという予想。国内は伸びないので、業績は米国や中国・台湾如何で、変わってくる。中国経済の落ち込みは激しいけれど半導体関連は大きく伸びたのでその部分では救われてるけれど、米国の塩ビ需要は落ち込んだまま、と言う印象。

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ここで問題なのが前期の通年為替レートは¥144.6と会社は発表している。会社側は今期4月~9月までの為替レートは¥152.6だったとした。とすれば、今回の中間決算は9.5%円安の中での発表と言うことになるので、円安効果を差し引くと実質的には減収または完全に横這いの同程度、ということになる。

また会社側は10月以降の想定為替レートを¥140/ドルとしていて、通期予想はかなり慎重なまま据え置いている。

と言うことは通期の為替レートは146.3となり前期並みとなり、通期予想も微増と想定しているということだ。

信越化学の決算はかなり信用できるものとして毎回観ているし、その意味では米国経済はほとんど成長はしていないと感じざるを得ない。そして海外比率の高い、または輸出が中心の日本企業の業績は、完全に円ドル次第、為替レート次第ということになる。

もちろん、円安になれば信越化学の業績は上方修正される可能性が出てくるけれど、それは米国経済が今以上悪化することなく、このまま微増で推移するという前提の物だということ。それを改めて再確認できたという事なんだよね。もっと言えば企業側もそれ以上の予測は出来ないということなんだろう。

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なんだよ、よく見れば業績は伸びてないじゃないか、って思ったんだけど、にもかかわらず米国株は史上最高値を追いかけてる。ノーランディングだと言い始めてて株式市場は楽観一色になってる。だから海外投資家から見れば、日本市場も政治的な混乱はあっても、もうすでに織り込んでるよ、みたいな筋も一部にはいるのだろう。

けれど、このまま自民党がぼろ負けして、立憲民主党が大幅増勢になったら・・・。勿論そうなると自民党も連立を組まざるを得ないけれど、立憲も伸び方によっては、維新やら国民民主やら、その辺と連立構想だって出来るんじゃないか?って思ってしまう。今回の選挙がそれほど乱れるなら政治は不安定どころか、大混乱に陥ることになる。

でね、そういう結果を目の前にしたら、そうでなくても石破は金融所得課税30%と言い放ち、野田は金融所得課税25%+インフレ・ゼロとか世迷言を言ってるわけで、にも拘わらず「それはもう織り込んでます」と海外投資家は思うだろうか?ってね。

米国の投資家は自国経済が伸びていないことを十分に分かってるわけで、その上大統領選挙結果に対して大きな懸念を持っている。そんな中で日本の政治がおかしくなったなら・・・。これはどう考えても、売ってくるだろうと思ったんだよね。

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今の米国株式市場はいかにも遣り過ぎ。それが証拠には債券市場は株式市場とは全然違う見方をしている。債券投資家は金利上昇を確信しているようだしね。それは明らかにインフレ低下、金利低下を志向するFRBとは真逆な方向感なんじゃないか?仮に米国債10年金利が5%を越えてくるような事態になれば、もう手が付けられない状況に陥ることは明白。なので円安にはなるけれど、米国投資家も¥152を買ってこれないのは、やはり根底には大きな懸念を持っているから。

米国の主要な投資家は、個人であれ機関であれ、米国の財政出動におおきな懸念を抱いている。そして金利上昇は来年から始まる短期国債の大量償還に対する懸念でもある。実際にFRBの9月の0.500p利下げは、どう考えてもなんとかそのロールオーバーを成功させないと、という意味だったのはまず間違いない。ようやく今になって確信が持てた。

でも米国経済の状況は、FRBの金融政策とは真逆な方向に進みつつある。となるといよいよ財政懸念がリスクになる、株式市場はリスクとはっきり認識するようになるのではないかな。

 

今回の衆議院選挙の結果、日本経済はますます悪い方向に向かうことになると思う。つまりは、高市早苗を中心とする保守派の勢力が一段と弱くなり、政権が出来ても増税派ばかり。政治が乱れたら財務省の力が強くなるのは必至。そうなると日本経済は確実に終わる・・・。