三菱UFJ貸金庫事件 メディアはしっかり報道しろ!
- 2024.11.30
- 時事問題
いつまで経っても詳細報道がされないし、ネット上にはよく分からない動画が乗ってるし、一体何があったの?って感じでしょう。三菱UFJ銀行の貸金庫窃盗事件です。これは本来銀行の信用を毀損する超重大事件のはずなんだけど、誰も手を付けられないんだよね。
三菱UFJ銀行は「元行員が東京世田谷区の玉川支店と練馬支店で2020年4月から約10数億円以上を盗み、被害者は60人以上に及んでいる」ということなんだけど、全く意味不明なあやふやさ。
元行員というのは文春やその他の記事では「女性管理職」っていうことなんだけど、ちょっとまてよ!そんな女性管理職が何故貸金庫を開錠できるのか?って話になる。「貸金庫というのは基本、顧客と支店の2本の鍵がないと開錠できないので安心してください」というのが銀行側の説明で、これは映画なんかによく出てくるシーンでもある。
でも、今回の事件では「マスターキー1本」で開錠出来ることがわかったし、基本的にその権限は各支店長にあるということのはず。それなのに、元管理職女性行員が犯人ってどういうことなんだ?って言うのがある。しかも二つの支店って?ってね。
これね、よく考えると、支店長になったら貸金庫のマスターキーが弄れる立場になる。そして、問題の貸金庫だけど、あれってあまり大きなものじゃないから、大量の現金なんて入らない。そもそも現金なら銀行口座に入金すればいいわけだけど。その他に貴金属とか・・・。でも換金性があるものばかりとは限らずに、中身は契約者にとって貴重なものだから、契約者や企業や個人の悪事の証拠とか、なんでもありなんだと思う。
で、銀行は銀行で貸金庫の中身は把握していません、となると、貸金庫って一体何なんだ?ってことになる。
銀行の顧客管理は徹底されていて、顧客の利用行動は一部始終記録に残るようになっている。というか口座の収支を見れば大抵のことは分かるからね。じゃ、元女性管理職の行動記録は?っていうと当然残ってるはず。何時何分に貸金庫室に入室したとか、監視カメラ映像だって当然あります。
なので、とりあえず銀行側としては、事件の経緯は全部把握できてます。でも公表しないのは、それが世間に公表している内容と著しく違っているということ。支店長から上の役職になれば貸金庫のマスターキーを弄れて、またはそういう人が命令してマスターキーを渡せば、契約者の金庫を自由に開錠できるということ。貸金庫の中身は何がはいっているのか分からないわけで、したがって窃盗しても契約者本人の自己申告以外に証明する手段がないということ。そして自己申告は証明手段には基本的になり得ないこと。そもそも貸金庫の中身の出所を証明したくないのは契約者であるからね。
さてもう一つ問題なのは、被害者が60人以上になり被害額は10数億円以上という内容だよ。まずもって、今回の被害者は三菱UFJの2支店での話。60人以上ということはある程度目星をつけてかたっぱじからやって行ったと考えられる。それも上手く期間を空けてね。そういうのは貸金庫の利用履歴を見て判断していたのだろうと。そして、被害額というのも完全に怪しいのは言うまでもないこと。で、これまで被害にあった契約者が、異変を訴えても銀行は取り合わなかったし、警察も被害届をなかなか受理しない。
これは、そもそも、貸金庫というシステム的に犯人が自供しない限り、自己申告では被害者が特定できないことや、警察もまずは被害届の信ぴょう性の観点で動きづらいという事なんだと思う。そしてもしも捜査し立件できたとして起訴しても、今度は検察が公判を維持できるだけの証拠が入手できるのか極めて疑問だから。
そんな複雑な背景もあるので大手メディアも報道に及び腰。刑事事件なのだから犯人を公表してもいいのに、名前すら出てこない。所詮地上波や新聞には調査能力がないから、無理して詰めるようなことはないと判断しているのだろうけど。そのものこの事件が如何に重大なのか、分かってるのか?と言いたいけどね。
僅か単独行の東京の2支店での出来事でこれだけの問題が出た。そして各支店にはマスターキーがあることも分かった。で、こんな時はみんな性善説にたってモノを言おうとするけれど、普通に考えて、2支店で起こったことが他の支店で起こらないという証明は性善説では絶対になり得ない。三菱UFJに限っても他の支店で常態化している可能性だってある。支店長と言えばそこそこの出世であって横のつながりも結構ある。そして、「あいつ最近妙に金回りがいいな」なんて感じてる人もいるだろうし、実際に金を手にするとどうしても生活が派手になる。以前は絶対に割り勘だったやつが「今日は俺が・・・」と言っただけでも何かあったなとピンとくるものだよ。
なので今回の件を追求してゆくと、とんでもない広がりを見せる可能性だって否定できないし、まして事は三菱UFJ一行に限定できる話でもないはず。日本全国にはどれだけ貸金庫があって、どれだけのマスターキーがあるというんだ?ってこと。しかも窃盗が完全犯罪化されるとなったら、誘惑に負ける支店長もわんさかといるはず、と思ってまず間違いないかも。
各行まるで鉄壁のガバナンス、のようなことを言いながら、実際はこの体たらくだったということにでもなれば、金融機関の信用は失墜する。もちろん当局だってこのまま三菱UFJがお咎めなしってわけにも行かないだろうと思うけどね。信賞必罰ってことにしないとそれこそ大変だよ。
でね、これで一番ほくそ笑んでるのは、恐らく財務省だと思う。文春辺りが妙に詳しく書いていることを考えると、これってもしかして、隠遁しようとしていた三菱UFJを弄ろうとして情報リークした可能性もある。
貸金庫をかっぽじくことが出来たら、財務省は願ったり叶ったりだからね。今となっては日本で唯一の聖域であった貸金庫。人間はどうしても玉手箱やパンドラの箱は開けたくなるものだ。
頭の悪い奴はSNSで闇バイトとか、くだらない危険な手段で小金を盗ろうとするけれど、頭のいい奴は貸金庫に入ってる現金をつかみ取りする!ってね。もうメチャメチャ胸糞悪い事件だけどね。
俺も銀行には煮え湯を飲まされてきたしね。これだから銀行なんて信用できないんだよ。
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