社会を変えるのはトランプじゃなくて量子コンピュータ
- 2025.05.30
- 放言

恐らく、こうして株や債券、為替などの取引が今の状態のまま出来るのも、あと数年だと思う。いま世の中のシステムが便利というだけの評価軸でITによって置き換えられつつあるけれど、恐らくこの方向は間違ってると思う。
特に情報革命と言われるインターネットを使って、社会のシステムの効率化を追求することが正しい事だという認識は、ほぼほぼ大多数の人が疑いを持たない。例えば、行政は何を考えているのか分からないほど、ネットやSNSに対して無防備だし、盲目的にIT化に邁進してる・・・。
馬鹿な公務員ほどネットやSNSを使いたがる。業務を片っ端からシステム化してネットを使って走らせる、情報はSNSに何の抵抗もなく依存させる。ぶっちゃけいくら情報が漏洩しようがお構いなし。しかも情報が漏洩したときの対策はほぼゼロという脆弱さには目を瞑っているし、下手をすれば気付いてもいない。我々はそのうちスマホが無いと、行政に参加することすらできなくなるだろうしね。
金融システムはITで最も扱いやすい分野であって、容赦なくIT化されていくし、ITを前提に考えれば、銀行システムはほぼほぼすべてを置き換えることが出来ると考える。もちろん銀行だけでなく、保険業や証券業なと、ほぼ全てがネットを使って完結してしまおうという発想が確立されつつある。
しかし昨今、ネットを使った管理には限界が見え始めていて、いままでほとんど無防備だった証券口座はちょっとした詐欺行為で簡単に破られ、多額の被害が出ているということを考えてもネットの脆弱性はよく分かる。
それでもどんな対策をするかと言えば、単純にログインや本人確認のハードルを増やしただけ。なんともお粗末な発想だと思うけれど、今の時代、マイナンバーに紐づけられた証券口座が乗っ取られたら、技術的には紐づけのすべては漏洩したと考えないといけないはず。
銀行口座も、社会保険も運転免許でさえも紐づけられ、さらにはe-taxで財務省(税務署)とも紐づけられているわけで・・・あっという間に個人の情報は丸裸にされてしまう。
これが社会の効率化と言う定義・・・。人件費を削減し、業務効率を向上させるだけでなく、個人の金融情報を一元管理することこそが、社会効率であるという考え方が、良しとされている時代になっている。
けれども、あと数年すれば、量子コンピュータの実用化と運用がスタートするし、以降続々と登場することになるのは明々白々となった今、社会効率をネットに依存することの意味がどれほどあるのか?という疑問を否定しえなくなってきた。
まず既存の暗号化技術も認証技術もすべては無意味と化す。と言うことは、ネットに依存する社会システムがあっという間に崩壊することを意味するわけで、新たな方式の暗号化も認証技術も入れ替えるとなると膨大なコストと時間を要することになり、量子コンピューティングの前ではほぼほぼ無防備となってしまう。
電子決算、電子マネー、仮想通貨、銀行や証券の口座等が今の流れで維持できると考えることこそが無謀以外の何物でもない。
もちろんその時にAIは量子AIに置き換わるだろうし、そうなると人間の感情や心情を超えたAIがありとあらゆるシステムを管理するようになる・・・。それはもはやSFの世界でもハリウッドの世界でもなくて、現実以外の何物でもないわけで、言い換えるとそれこそが現時点での最大の懸念なのだと思う。
いま、世界中が、トランプ関税に揺れている。国家債務がどうの、金利や為替がどうのと言うことでマーケットが動揺しているけれど、例えば大資本が量子コンピュータを使ってマーケットを支配しようとすれば、それこそイージーに出来てしまう。
恐らく今の時点で、10年後の財政が持続不可能だから、と言う議論でさえ意味をなさなくなるだろうし、ありとあらゆる経済的な分析が、高度な推論が可能な量子AIによってなされると、マーケットそのものが成立しうるのかどうかも怪しい。
個人的には量子コンピュータが医療分野で有効に活用されることを祈っているけれど、既得権や政治がそれを阻止する気がする。量子コンピュータに抗うとすれば人間しかいないけれど、能力差があまりにも歴然とし過ぎて、勝負にならないことが分かっているからこそ、運用を思い切り制御しようとするだろう。規制をかけ、法制化しても量子コンピュータの運用を可能な限り制限するに違いない。
それでも稼働し始めると量子AIを制御することはほぼほぼ不可能に近いこと。まずは理論で負けて原理原則論で負ける。法律上の解釈で負けて、感情や心情で負ける。そして量子コンピューティングを守等とする側との深刻な対立関係に発展してしまうだろう。
いろいろ考えることの多い初老を迎えて、量子AIを生み出す一歩手前の状況になってきて、自分や子供たちの将来を照らし合わせると、どうすればいいのか、どう生きればいいのかということを真剣に悩んでます。
毎日トレーディングなどしてる場合じゃないと、感じる頻度がとても増えてきました。体調も今一つ良くないですし、やり残したこともたくさんあるし、無念な思いはそれこそあり過ぎて・・・。
けれどもそう感じたところで、またそれを解消しようと動いてみても、結局は自己満足に過ぎないと思ってしまう。そう考えて結局は自らの意思で生きてきたというよりは、偶然が重なって今に至っていて、その経緯を振り返ると意味のない運命論に支配されるし。
なのでいろいろどうでもよくなってきて、平気で昨日の状況で売りポジを建てたりできてしまう・・・。
それでも、本心から量子コンピュータの完成を恐れてるし、上手く行ってもその時が自分の人生の最後の時あたりだと思うと、自分のことよりも子供たちのことを考えてしまうんですよ。
そういう心情さえも量子コンピュータは理解するのだろうか?なんてね。
バフェットが引退したでしょ?それって象徴的な出来事になるような気がするんですよ。彼は生涯をかけて投資で巨万の富を得た。しかも投資の巧者というよりただ辛抱強く保有していることでなし得たわけで、羨ましいとかではなくて、それって一つの時代であるような気がして、そういうことも彼が無くなるようなことになると、終焉するんだなと感じます。
量子コンピュータは時間を圧倒的に短縮する技術でもあるわけで、1000億年が1秒になってしまった世界を、今から想定しないといけない。
だから弱い頭で考えた精いっぱいの準備をしてみようか、と思ってます。
そう考えるとNVIDIAなんかどうでもよくなってくるけどね。
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