飛ぶ鳥を落とす勢いだったAIだけど・・・

飛ぶ鳥を落とす勢いだったAIだけど・・・

アンソロピック・ショックの本質は?というと、次々に企業向け対話型AIを送り出し、そして急速にバージョンアップを行い、2月5日にクロード・オーパス4.6であらゆる分野を統合した処理能力を示して、これじゃSaaS企業はひとたまりもないというので、SaaS関連のバスケットが売られ、日本に波及したという恰好になった。

けどこの出来事って、投資家がAIを次のフェーズで見てるということになる。今まではNVIDIAのGPUだとかビッグテックによるデータセンターへの過大投資とか、そういうことが話題になったけれど、同時にそこまでしてAIはビジネスベースの乗るのか?って疑問を持つようになり、過大投資への不安が全く消えずに残ってるということ。

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ちょっと待てよ、なぜビッグテックは途方もない投資に突っ込んだのだろう?っていう疑問が出てきちゃうんだよね。でもそれって結局明解な答えは分からない。というか少なくともビッグテックの経営陣でないと分からないのよ。もしかしたら彼等もよく分かってなかったり。

けど、GOOGLEが証明して見せたように、データを支配するということは世界を支配する、みたいなことなんだと思う。それには単純に今までのデータセンターでは足らなくて、だからもっとビッグなものを造る必要があった的な感覚ね。

それがMicrosoftやアマゾン、メタなんかも同じことを考えたってことなんだと思う。だから競うようにして過大投資に突き進んでしまったってことかもね。

けど、ここで問題なのは、NVIDIAのGPUはバカ高い!データセンターの投資は異常の高い!ってことで、このことに関して投資家は非常に不安視してるってこと。短期じゃなくて5年、10年のスパンで見てる投資家にとっては、株価が上昇してくれたのはありがたいけれど、これがこのまま続くのか?っていう疑心暗鬼の状態になってる。

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次は何とかAIのマネタイズを考えないといけないわけで、そんなときにアンソロピックがAIシステムを出してきて、いよいよか?ってなった。けれど、よく考えると、AIはそんなに儲からないんじゃないか?ってことになった。少なくともAIを標榜する企業のシステムなんか何の意味もない、みたいなことをアンソロピックは叫んでるようなもの。だから心理的にSaaS企業に失望感が押し寄せたってことだよ。

じゃアンソロピックは爆益なのか?っていうと意外にそうはならない可能性もある。GOOGLEもOpenAIも他のAI開発業者も同じような方向の開発をしてて、特に両社は膨大な顧客プラットフォームを持ってるわけで、クロード・オーパスが圧倒的な性能を持ってるか?と言えばそんなことないので、すぐに競合製品が出てくるから。

問題なのは、今の投資家心理なんだと思うよ。冷静に考えるとクロード・オーパスにしてもかなり限定的な用途で使われることになるので、AI覇権なんて言うのは程遠い。それよりも今回のように、SaaSのバスケットが売られたりすると関係ない企業までバンバン売られちゃうしね。

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同じように、半導体などのハードウエアはまだましだけど、データセンターに対する過剰投資は問題あり過ぎるし、もしかしたらGPUなんかもあと何年も持たないんじゃないか?って思ったり。そう考えると、歪ができるのは、セクターとかではなくておそらく金融なんだと思う。今のままではたぶん、金融が立ち行かなくなる。だって収益が期待できないんだから、莫大な過剰投資はいつか見直されるだろうし。

今回のアンソロピック・ショックは、投資家の妄想で下げたようなもの。AIの世界ってそんな単純じゃないしね。けど、金融は非常に単純に動く。儲かると思ったり、計算できたりするから資金が動くけど、儲からないとなると、途端に投資は引き揚げられる。

それにね、循環投資もちょっとやり過ぎなんだよ。だからMicrosoftが暴落してる。もう一社循環投資を問題視されるようなことになると、いよいよOpenAIという本丸が揺らぐ。ソフトバンクはちょっと怖いな。

そんな感じですよ。