対韓輸出規制の深層:韓国は国家破綻目前にある!
- 2019.07.17
- トレード雑感
経産省は韓国に対し、フッ化水素、レジスト、フッ化ポリイミドの三種の化合物の輸出をG20直後の7月1日に交付し、7月4日より施行しました。
この措置に対し、文在寅大統領以下韓国は激しく反発し、日韓対立は深刻な状況に陥っています。
これに対し日本政府は、「重大な管理上の懸念があるために通常審査による輸出に戻す」と説明しています。この三種の化合物は軍事転用可能なリスト規制対象品ですが、日本は韓国をホワイト国指定することで優遇して輸出を許可していたわけです。
いま、韓国が激しく反発している理由は、上記三種化合物に対し、ホワイト国から除外する以前に経産省が管理リストを改定し、リ地域(韓国のみ)として指定して先行して規制をかけたためです。
今回の措置は「通常の審査に戻した手続き上の措置」ではなく、明らかに韓国に対する制裁措置なのです。
制裁措置の前提
近年日韓関係は悪化の一途をたどってきました。その根底にあるのは韓国の反日教育、反日行動にあるのは明白です。歴代韓国政権は継続的な反日教育を続け、国威の高揚のために反日を煽ってきました。
経済的には深く結びついてきたわけですが、反日感情は常に独り歩きしてきたという歴史があります。
その上で、慰安婦問題、徴用工問題といった歴史上事実が認められないだけでなく、完全に日韓の二国間で政治決着していた問題を、「状況が変わった」という理由で日本への賠償請求を開始しました。
また国連や他国へのロビー活動を通じて、歴史的な事実だというねつ造を行って、常に被害国を装ってきました。
もちろん、日本国内の自虐メディア、反日メディアの捏造報道によって自ら問題化したという極めて遺憾な事実は在りますが、国際間条約や協定によって決着し賠償を支払った事実を覆すということはできないはずです。
しかし韓国は、過去の政権が行った政策は無効で、現政権が改めて問題解決に当たるという独自の理論を展開しています。
その上で、自衛隊のレーザー照射問題に関する日本の抗議を全面的に否認し、逆に自衛隊が威嚇行動を行ったと世界に宣伝しています。この事件は日本のEEZ(排他的経済水域)で起った極めて危険は戦闘行為(に等しい)問題であるのにです。
韓国は常に日本の依頼や問いかけを既に10年以上、無視(または無回答)し続けています。今回の三種の化合物に関しても管理状況の調査以来を再三にわたって無視してきたという事実が前提となっています。
問題表面化のきっかけ
5月17日、韓国の朝鮮日報(日本語版)は、兵器転用に可能な戦略物資が韓国からの違法輸出が急増している」という報道で、同ウエブサイトに以下の記事が掲載されました。
実に驚くべき内容の記事です。これが事実であれば、その後の容易ならざる事態は誰でもが容易に想像できます。
事実であるなら韓国は国際社会から無視される、または厳しい制裁を受ける「テロ支援国家」であり、国連安保理で「テロ支援国家指定」を受ける大問題だからです。
現在では落とされたままになっていますが、明らかに韓国国内でも問題視されていたと言うことになります。
米国からの情報
朝鮮日報で上記記事が掲載される以前の段階で、米国から日本に情報がもらたされていて、日本政府や通産省は入念に調査に入っていたと言われていますが、そうしたアクションがなければ、残念ながら今の日本に調査能力はありません。
つまりこの事実はかなり信頼性の高いものと判断できます。
また米国は韓国の情報当局に対し、圧力をかけて上記情報をリークさせたとする見方もありますが、いずれにしても核開発国である北朝鮮やイランとの問題を抱える米国としては、非常にシビアな情報収集を行っていることは間違いなく、おおよそ韓国が支援していることは間違いないとみています。
韓国は北朝鮮への国連制裁決議を瀬取りや密輸で何度となく踏みにじり、現在でもフランス、英国、カナダ、米国、そして日本が洋上で、制裁決議違反の警戒と取り締まりに当たっているわけです。
日本の制裁
そうした状況において、既に決定的とみられる情報収集を完了した日本は、韓国への制裁に踏み切りました。
世論を考慮して「貿易制度上の手続きの問題」と柔軟な表現を使っていますが、日本企業が製造し輸出した化合物を用いて、ウラン濃縮や毒ガス兵器の製造が行われているとなったら、世界の安全保障上の重大問題に発展しかねません。
6月末にG20大阪サミットが開催され、トランプ大統領は(表面上は)電撃的に訪韓し板門店で北朝鮮の金正恩委員長と電撃会談をしました。
世界を驚かせた電撃会談で、米国大統領として初めて北朝鮮に足を踏み入れたわけですが、恐らくその会談では改めて「核開発の中止」を要請したでしょう。そしてその時に、今回の韓国の違法輸出の問題も提起していたでしょう。
無事、G20の議長国としての役割を果たした安倍総理は、輸出規制に踏み切ったわけです。
韓国が主張するまでもなく、これは明らかな輸出規制です。韓国はWTO提訴を主張し、米国ではロビー活動も展開していますが、今回の規制は単純な貿易問題ではなく、安全保障上の重大な問題となります。
韓国の文大統領は、あくまでも貿易問題として日本に対し抗議していますが、そのレベルの問題でないことは明らかであって、また従来の韓国の対応に対し、抗議・制裁の意味も込めての日本側の対応であることは明確です。
反日行動激化
しかるに韓国では日本製品の不買運動が急激に広がり、またこうした状況下にも関わらず、韓国最高裁は徴用工問題で差し押さえた日本企業の資産の売却手続きを開始した、と発表しました。
同時に文大統領は、国民の意識を反日に振り向ける言動を開始しています。
過去の韓国歴代大統領は、支持率が下がると必ず反日言動をして、支持率を上げようとしてきましたが、文大統領も同じことを繰り返しています。
破綻か否かは韓国次第
このままの状況が続くと日本は8月1日より、韓国をホワイト国指定から除外するとしています。また日本は徴用工裁判に関して、日韓請求権協定に基づく仲裁委員会の設置を韓国に要求したが完全に無視され、さらに同協定に基づいて韓国に第三国を仲裁委員指定を要求に対しても、その期限(7月18日)を目前にして、最高裁が差し押さえ執行手続きを開始した。
韓国は日本と韓国の協定を完全に無視するという態度をいまだ取り続けている。
このまま、韓国が差し押さえ執行を行い、そして日本が国際司法裁判所に提訴する事態となれば、日韓対立は決定的になる。その流れでは、ホワイト国指定除外は決定的となる。
また、今後の韓国の出方次第では、本格的に日本は制裁を発動せざるを得なくなる可能性が高い。たとえば渡航時のビザ発給手続きの再開、特別在留資格停止、等々国家間関係の正常化を模索する動きも出る可能性がある。
また、日本政府は邦銀が保証している韓国ウォンの国際決済に関し、保証を解除することも念頭に入れているとされる。保証解除となれば、ウォン決済が不可能となり、ウォンは大暴落しかねない。
いずれにしても、韓国は国家破綻もあり得る重大な事案、という認識に立っているのか疑問であるものの、明らかに瀬戸際に立たされていることは間違いないと思う。
それを決めるのは日本ではなくて、韓国の選択にかかっている。
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