目先天井、調整局面が迫る週:日本株を読め!【1.20~1.24】
- 2020.01.18
- トレード予想
1月17日(金)日経平均株価¥24,041(前週予想¥23,950)日経平均CFD ¥24,052
日米市場現状
米国株の強さは青天井。まさか?とは思うけれど、ダウ$30,000を本気で目指しているんじゃないか?という気になってくる。歴史的な株高、というのは不思議なもので大きな節目を奪還して、お祝いムードを演出するのよ。特に米国人などは、そういう傾向にあって、行く時には行っちゃえ!みたいな気質。そして2週間くらい揉み合って、天井を付ける。
もしもこの水準で決算を乗り切れば、$30,000は十分にあり得ると思う。国内消費も衰えてないし、それを支えてるのは雇用でも給与でもなくもはや株と言う感じ。なにせ個人のファイナンスもピークに達してるから。
片や日本市場は、と言うと株価を支えているのは一重にドル円(円安)だけだと思う。けれど、ゴールドマン・サックスが225先物の売りポジションを金曜に閉じたことから、少なくとも下を見てる外資も居ない状況(大きなポジションはBNPパリバだけ?)。となると、今週ピークか?と思った日経平均株価も来週は上を見てるので・・・。
そういう意味では、今の日本株は、米国ダウに引き摺られて円安がさらに進む、という想定のもとにある。
もしもこのまま米国ダウが$30,000を奪取するような相場になるのであれば、もちろん日本市場も引き摺られるだろうけれど、日経平均を牽引する銘柄・セクターとなると、やはり半導体や電子部品、加えてソニー、トヨタという図式以外に考えられない。そしてその時の日経平均は¥26,000くらいかも。
いや、そうではなくてドル円が¥115~¥120という水準を想定しなくてはならない。
けれども、ここから先は日米ともに、要注意領域に突入だろうし、危険水準も相当に近いはず。日米ともに、いや特に日本市場は今後の決算で企業業績が(株価に)付いてきていないという事実を突きつけられるはずだからね。それをどんな理由で消化してゆくのか?という大きなっ課題が待っている。
そして気になるのは良品計画やアダストリアのような内需主体の企業の業績悪化。内需株が売られているのは電力株やガス株を見ても明らかで、加えて銀行株も苦しい。
そういう背景を考えると、ダウが深い調整をするようなら、日本株は一気に突っ込むだろうし、3月に向かってなかなか気が抜けない局面であるとも言える。
米国ダウ日足チャート・テクニカル
どこまでも上昇しそうな米国ダウの日足チャート。米国市場がなぜこれほど強いのか?と言えば、結果論かもしれないけれど、ダウは適度なサイクルで調整が入って、投資家は資金回転が実に良好にまわってると言うことに尽きる。昨年も9月の終わりに米国が完全引き上げを行った折に急落して、そこから約1ヵ月半後の12月3日に、米中合意不透明ということで調整が入った。
要するにネガティブ材料がら3日~4日の急落で短期調整をしてしまうから、その後の上昇局面がきれいにやってくるということなのだろう。その上昇局面も2ヵ月は持たないけれど、1ヵ月では止まらないからこそ、イラン情勢の急落は驚くほどに軽微でしかもオール陽線で乗り切ったことになる。
途中でこれが入ったから、恐らく米国株は、$30,000位まで行ってしまうのではないか?と思った次第。ただ、75日線との乖離から12月3日の急落から1ヵ月半~2ヵ月までの期間で、短期調整が来ることはまず間違いなく、1月第4週となる来週、そして再来週は利食い局面になると予想。
来週にはRSI10日スパンが80に到達する。
問題はその時の日経平均の深さ、と言うことだが・・・。
日経平均日足チャート・テクニカル
日経平均もまだ上があると見るのが正解かもしれない。RSIは米国ダウと同等、そして週末に陰線ながら高値をブレイクしていることから、ここで下落とみるのはいかにも弱気過ぎる(自分のこと? 苦笑)。
だが、米国ダウに比較して如何にも¥24,000が重いのは、すべてドル円の影響なのではないか?という感じがする。とにかくいまは、個別銘柄の決算期待以外に買い材料がなくて、その決算も良くないことがある程度予測できると言う局面での上昇で、中国経済、韓国経済が不透明である以上、文句なしに円安、株高と思えないのも事実。
そのあたりは海外投資家も、円安をヘッジできる程度の上昇、という割り切った見方をしていると思う。
しかし、問題はここからの買いは、短期以外に意味がないというか、1月第4週、5週の下落リスクを考えると、オイソレとは買えない局面。2日、3日で75日線などと言うことが簡単に起こりえる。
そういう意味では、ポジションを調整しながらタイミングを見て売り建てするのが正解で、また両建てしてヘッジするのもかなり有効な時期だろう。今回は、RSI70~80は全力売りかもしれない。
ドル円日足チャート・テクニカル
今週末の売りポジションの根拠の一つはドル円の動きで、昨年9月初めの¥106から¥108.5までの動き、10月初めの¥106.8から¥108.8までの動きを参考にしたつもり。
株価のチャートはRSI60辺りで上昇を示唆しているものの、ドル円主導の株価という理解から、今年初めの¥107台から現時点での¥110台は、十分な上昇とみていることだ。
株価は、来週末辺りが、天井だろうと思われるけれど、ドル円は来週半ばには反転するという見方をしている。どちらか正しいかは分からないけれど、徐々にドル円と株価の焦点が合いつつあるのも事実だろうね。
(参考:ドル円5年チャート)
参考までに、現在のドル円のレートをどう見るか?ということで、5年チャートを掲載した。2015年6月の¥126をピークに円高に反転し、下落トレンド(円高)となったわけだが、トレンドの見方は2種類になると思う。仮にグリーンのトレンドなら昨年夏場のブレイクしている。しかし、¥114というレジストラインをブレイクできなかったことでお決まりのように底値を確認に戻ってきた。
そしてそれを加味してレッドのレジストラインを引き直せば、¥110台というのは、レジストライン上にある。要するに米国株が史上最高値を更新し続けている期間、ドル円は円安に転換できていないことが分かる。
トランプ大統領が望むように円高になることは十分にあり得る話で、FRBが利下げを継続しないと宣言して、円高が限定的となっているけれど、大統領選挙イヤーであることを考えると、米国政府は政策的な手段に売って出る可能性も否定できない。
なので、現在の為替レートは¥110台が重いのは納得できるし、円買い需要の高まる1月後半から2月にかけては、これも株価天井から調整という御膳だてにシンクロしているように見える。
1月24日(金)日経平均予想
以上のように、日米株式市場、そしてドル円相場も現在徐々にタイミングが合いつつあると判断しているわけで、株式市場の天井打ちから調整場面の入り口は、ズバリ来週24日、再来週27日であると考える。早ければ24日の日本市場は、予想外に大きな下げに見舞われる可能性もあるので、来週の日経平均株価予想は、24日下落を織り込んで
日経平均株価 ¥23,700 ドル円¥109.00
を予想する。
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