戻りに足をすくわれる!?:2月3日(月)前場
- 2020.02.03
- トレード日記
日経平均株価¥22,981(▲¥223)
戻りで油断すれば大怪我しかねない、危ない相場展開。
前場の相場概況
前場、日経平均の下値は¥22,775まであって、そこが目先の底という判断に傾いたのか、ショートカバー優勢に推移したわけだが、10時半からの中国上海を確認して、8%ほどの下落で寄り付いたのを好感する形で、戻りを試した。週末の米国市場の▲$603は、いかにも下げ過ぎてるという判断を、どうやら海外投資家はしているようだ。
相変わらず中国の新型肺炎は拡大していて、感染者数17,335名、死者数362名とペースは落ちない。その中で需給だけで相場を考えるのは少々危険な感じがしないでもない。下落局面では毎度のことだが、すぐに底値を意識してしまう。しかし、今回の相場は「安いところで買う」相場ではないのではないか?もっと大局的に世界経済の先行きやら株式市場の行方を見る場面だと思ってて、目先の値幅を取るような投資行動は、あまり良くないような気がしてる。
そういう意味では、日米の株式市場は利食いするきっかけやら、利食いする材料を待ってたような、そんな値動きではないのか?今週は、今後の世界経済、特に中国経済がどうなるのか?ということに関心が集まるような気がしてる。そして現状はとても楽観できるような状況ではないことは確実なんじゃないの?
ある意味、米中合意第一弾もこれですっ飛んだ形。下手すれば昨年後半のトランプ相場って何だった?みたいなことに成ろうとしているわけで、ここから先の企業業績はそんなに甘いものじゃない。
第一、日本の輸出先の第一位が中国、第二位が米国、そして第三位は韓国だからね。
そんなことを考えると、日経平均▲¥200とか▲¥300なんていうのは、ほんの序の口、みたいに考えた方がいいと俺は思ってる。なので、目先の利食いも考えたが、ここは売り玉を少し持ってみようと言う気になった。もちろんソニーやトヨタはヤバいので、買い戻したが、決算後にはまた売り建てるかも。
しかしあまりにきょうの前場の日本市場の値動きは、今回の一連の状況変化を無視し過ぎてる。外資が勝手にやってるだけ、みたいな・・・。いやいや実はこんな(先物の)弄り方をしてるのは野村やSBIかもしれないけどね。
前場の取引とポジション
8306 三菱UFJ ¥564.8(▲¥3.7)
空売平均)¥569.2×123000
買戻)¥560.0×123000(+¥1,130,000)
6758 ソニー ¥7,670(▲¥48)
空売平均)¥7,816×14000
買戻)¥7,552×14000(+¥3,690,000)
7203 トヨタ ¥7,614(▲¥38)
空売平均)¥7,681.2×9000
買戻)¥7,557×9000(+¥1,120,000)
主力で好決算が期待されているソニー、トヨタ、それにどんな決算でも売られないかもしれないUFJに関しては、今日の朝寄りで手仕舞いした。こんな状況でも、比較的強い動きを日本市場がするのはつまり、225中心銘柄の決算がでていないから、と言う理由もあるだろう。こいつらは、どれも日経平均を牽引するのに十分なものだから。
けど、考えてみるとその間にも新型肺炎はまだまだ比例的に状況が悪化してゆくわけで、それは病気の蔓延というよりも、より深く中国経済を傷つけることになる。たとえば、中国に工場を持つ日系企業は、とりあえず2月10日前後までの操業停止を発表しているけれど、さらに延長と言うことになれば、いよいよ危機感が出てくるんじゃ?
目先、10日では全然収束の目途がたたないだろう。なので売りと言えど、本筋はその辺を見越してのポジション建てが必要なんだろう。とにかく今は決算が邪魔なんだよね。
6301 コマツ 2,420(▲¥47)
空売平均)¥2,413×4800(含み損¥33,600)
8604 野村 ¥557.5(▲¥8.8)
空売平均)¥579.2×107000(含み益¥2,320,000)
4661 OLC ¥14,035(▲¥225)
空売平均)¥14,575×2000(含み益¥1,080,000)
6954 ファナック ¥20,370(△¥50)
空売平均)¥20,522×2000(含み益¥300,000)
6594 日本電産 ¥13,825(▲¥215)
空売平均)¥14,090×3000(含み益¥795,000)
基本的に決算が終了した銘柄の売り建て玉は持ち越してみることにした。目先の需給でで買い戻して、と言うのが自分のスタイルだと思うけど、こんなザラバで再度建て玉するには大変だ。
それでザラバの戻りというのは、当然あるだろうし、売ってればショートカバーされるから、そこに買いが寄ってきたら簡単に戻す。けれどもそうやって需給がほぐれてきて、戻りとともにさらに買いが入ると言うことになると、まだ外資はニコニコしながら叩いてくるだろうし。
そういうのを想像すると、かなり悔しいというか、ねぇ・・・。
なので、多分一番強い展開と言うのは、個人投資家も含めた国内勢が売らないで、海外勢に勝手にショートさせる。そうすると、この場面は海外勢VS日銀となるんだよね。
まぁ、そんなわけにはいかないだろうし、戻りに飛びついた投資家は、売らされる羽目になるだろう。
とにかく日経平均が¥24,000に戻すことはあり得ないわけで、下はレジストラインがない底なし沼。それを海外勢が見逃すはずもない。
我慢、我慢(苦笑)
前場の収支:+¥4,500,000
前場の独り言
日経平均が戻ると、とにかく個人投資家は誘惑に駆られてしまうのよ。この場面はとにかく安易な買いはマジ、大やけどするかもしれないよね。
とにかく相場を複雑にしてるのは、こんな理由で世界中の株式市場が縒れたことはないってこと。今回の新型肺炎に関してはSARDSよりも断然危険、ということが判明した時点で、未体験ゾーン入りなのよ。世界中の投資家が同じ立場に立たされる。対岸の火事のはずの米国だって、結構パニックになってるのだから。
だからいまのところ、ザラバの指数の上昇は眺めてればいいんじゃないか?
中国人民銀行は、対策として18兆円の供給をしたらしい。けれどもそんなことをしても、中国国内の問題であって、人民元ドルが安くなるばかり。人民元はあっという間に1ドル=7.00まで飛び上がった。
後は週末に書いた記事通り。
まだまだ、この下落相場は始まったばかりかも。
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