コスト負けせずにデイトレ出来る証券口座開設は躊躇わない
- 2019.05.16
- 投資情報
「スキャして25勝10敗なのに、口座の残高はマイナスしてる・・・」
信用でデイトレをやるようになると、必ずぶち当たる手数料の壁。各証券口座の契約手数料状況にもよりますが、デイトレーダーが昔ほど勝てなくなった理由は東証の刻み値の変更にあります。
現行の呼び値(刻み値)は、デイトレーダーにとっては「厳しい条件」ですが・・・デイトレーダーにも対抗手段があるのです。
勝ってるのにコスト負けするデイトレ
個人投資家にとって、真っ先に考えるべきなのは、投資環境であることは言うまでもありません。その中でも証券口座の手数料は、可能な限り安くしたいもの。これはデイトレの通年成績を考えると莫大な金額になるからです。
ところが、現状では取引毎の手数料制でも定額手数料制でも、取引回数が勝負の分かれ目になるデイトレでは非常に厳しいと言わざるを得ません。日本市場がどうしても活況とならない理由は、株式の売買手数料が高い、という事情があります。
特に個人投資家のデイトレでは、非常に不利なだけでなく、スキャルピング取引では絶望的と言えますね。
値幅を狙うと失敗するデイトレ
デイトレでは手数料負けしないために、ある程度の値幅を狙わざるを得ません。ところが、板の状況によっては1ティック(刻み)、2ティックでも決済しないといけない場合はいくらでもあるのです。となると、ティックは獲れたのに手数料でマイナスという取引が増えてしまいます。
なので、ポジションインした瞬間から、自動的に最低の目標値が(意識しない場合でも)定められているわけです。
どうしてもマイナスしない値幅での決済というプレッシャーがかかり、スピード勝負のデイトレで「我慢する局面」が増えてしまう・・・。その結果、大きな売り物(買い物)がでてやられてしまう、というパターンが増えるわけです。
刻み値はデイトレに不利な方向へ
東証は株式市場の活性化という名目で、システム変更(アローヘッドの導入や更新)の度に呼び値(刻み値)の変更を繰り返してきました。2008年、2009年、2014年に変更し、現在は2014年7月に更新されたものです。この最後の変更によって、TOPIX構成銘柄に適用された0.1円、0.5円という単位の刻み値が曲者で、これは外資系の高速自動売買に対応させたのもです。
従来は1ティック1円で勝負出来た1000円未満の銘柄は0.1円となったことで、最低10ティック、20ティックを抜かないとそれ以前と同じには成りません。そこで手数料を考えると、50ティック程度は目標にしないとマイナスする可能性があります。
しかし、現実の板を見れば分かる通り、50ティックは抜けませんね。それどころか10ティックを抜くのも大変なのです。
こうした変更の結果、「個人投資家が売買しやすいように」という東証のアナウンスとは裏腹に、同じ取引感覚で10分の1しか稼げなくなってしまったわけです。個人投資家のため、と言うよりもシステム取引最優先の東証の姿勢が伺えます。
デイトレには「日計り手数料無料」が必須条件
こうしたデイトレの投資環境を考えると、個人投資家としても黙ってはいられません。負けているならば問答無用ですが、たとえ勝っていてもできる対策はすぐに取るべきです。
とはいえ、現行の株式市場の考え方では、個人投資家の取引環境の改善は期待できませんし、有効な手段もなかなか見つかりませんが、決定的なのは「日計り手数料無料」の証券会社を使うと言うことです。
仮にこうした日計り手数料無料を選択すると、しないとでは、年間手数料の差額は膨大です。特にリスクを避けたいデイトレーダーにとっては、東証の呼び値変更以上に大問題なのは言うまでもないこと。
細かく数字をだして検証すべきなのかもしれませんが、あまりに明白なので割愛します。しかし、この選択によって非常に多くのデイトレーダーが勝ち組に回れるのは火を見るよりも明らかです。
デイトレーダーの口座選びは二者択一
いまでも「日計り手数料無料」の証券会社は限られます。まずは業界に先鞭をつけたのが松井証券で、追従したのが楽天証券です。最近は岩井コスモス証券も参入していますが、充実度や使い勝手を考慮すると松井証券と楽天証券の二者択一だと思います。
松井証券(1日信用取引)
楽天証券(いちにち信用)
まとめ
日計り手数料無料は両証券ともに、同日決済(手仕舞い)が基本となります。また、金利・貸株料も通常よりも低く設定してあるために、デイトレにとっては負担は最低限といえるでしょう。
実戦での課題としては、手仕舞いの集中する引け間際の取引まで引っ張らないことですね。
まずは、デイトレーダーの場合、この両証券の信用口座は「いろはのい」であり、また最強の武器になるでしょう。
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