トランプ勝利なら株式市場に激震!

トランプ勝利なら株式市場に激震!

日経平均¥26,750、米国ダウ$30,218・・・バイデンポジションが吊り上げた日米株式市場の結果である。この株高の要因は、新型コロナワクチンに対する期待感、来年には経済がコロナ以前に回復するという期待感、そしてバイデンが次期大統領になることにより、米中関係の緊張が解けることへの期待感、さらには目先の景気対策予算に対する期待感があるだろう。

しかし、どれもこれもが、期待通りの満額回答を前提としている、と言うことを決して忘れるわけには行かない。そして、往々にして期待値の満額回答など絶対にあり得ないということも考慮しておく必要がある。なので、株高の今リスクを想定しておくことが不可欠だと思われるね。

バイデンポジションとは?

バイデンポジションとは言うまでもなく、民主党のジョー・バイデンが次期大統領に選出され、大統領選挙中にぶち上げてきた公約に対する経済効果を先取りするポジションだ。同時にバイデン公約のみならず、民主党が選挙戦略として使った新型コロナ対策追加予算220兆円の早期実施に対する期待感も織り込んでいる。それが米国ダウを史上最高値$30,218まで押し上げたと言ってもいい。

まず、新型コロナ感染対策としては、バイデンはまずは感染拡大抑制が急務としているが、これは基本的にトランプの政策と変化はなし。ただし民主党系の州知事の州に対し、大きな対策予算を配分している点が異なり、これらの州では予算不足によって今以上の有効な対策は取れないし、感染者は増加し続けている。

次に、バイデンは大統領就任後すぐに大規模な公共投資を行うと宣言しているが、荒唐無稽で予算提示がせいぜい、実行までには1年はかかりそう。

またオバマケアを広範囲に適用し国民皆保険を実現するというバイデンケアをぶち上げたが、全くの予算不足で実現性は現時点ではほぼ皆無と言える。

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そして目玉になるのは、化石燃料廃止と大型太陽光発電施設の建設で、これがバイデンのいう公共投資の骨格を成す。パリ条約に復帰し、環境問題に取り組むとしたわけだが、これはシェール関連に従事する多くの雇用を失うだろう。砂漠の真ん中に大規模な太陽光発電施設を次々に建設することにより、GOOGLEのような大規模データセンターは安定的に電力の供給を確保できるので大歓迎なのだろうが・・・。

そうなれば、米国の自動車産業は日欧メーカーとの競争に勝つことは不可能で、下手をすればテスラしか残らない可能性がある。テスラ株が天井知らずの上昇を続き得ている背景こそ、バイデンポジションの象徴と言える。

さらにバイデン政策の柱は、米中関係の回復だろう。米国のハイテク企業の多く、そしてウォール街は米中関係の改善を望んでいることは間違いなく、それはすべて自己利益の増大のためだ。政治的に民主主義がどうなろうが、中国がどのように米国社会を汚染しようが、どうでもよく無尽蔵に発行できる人民元とドル兌換性を確保することが、最大の目的だからだ。

つまり、株式市場は、これまで通り、中国企業の米国上昇を促進し、中国投資で莫大な利益を上げ続けるためにどうしてもバイデンを大統領に押し上げたかったということ。これこそがバイデンポジションの正体であり、その象徴がテスラと半導体関連株であるということになる。

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バイデンポジションは半分溶けている?

これ以上は無理!?ハンターバイデンの猥褻行為

がしかし、トランプ政権はそのことを十分に認識していて、現在着々と対中制裁、中国共産党制裁を強めている。そしてこれまでの経緯から、議会は上下院ともに、地元の産業を疲弊させている中国の米国進出に対し強硬であると同時に、中国企業への投資を抑制し、財務監査を強化して上場継続要件の厳格化を決議した。これはトランプ政権に対し、ある意味追い風であって、心中のバイデンを苦しい立場に追い込む手段と言える。

従って、ウォール街が期待するような、中国マネーの取り込みは期待薄であって、仮にトランプが次期大統領になれば、ほぼ絶望的になるだろう。

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また、化石燃料を廃止し太陽光やその他の再生可能エネルギーで補うという構想は、発電コストを大幅に引き上げ、大量の失業者を生みかねない。その上移民政策において制限なく米国の市民権を付与するとなれば、それだけで米国の内需は疲弊してしまう。

バイデン(民主党)の政策は一見素晴らしい効果を生むがごとく目に映るが、現実には経済崩壊政策と言えるし、その間隙をついてますます中国の米国進出が加速されるものに他ならない。日本においても同様だったが左派の政策では経済は持ち上がらないのは歴史が物語る。

にもかかわらず株価を青天井のごとく吊り上げ、バラ色を演出するウォール街は、多くの米国民から希望を奪い取るだろう。そして新型コロナと相乗して米国は期待とは裏腹な結果になるかもしれない。

トランプポジションは簡単ではない

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現在、トランプ大統領の再選の可能性が高まってきている状況ではあるが、今バイデンポジションをトランプポジションに振り替えることは、大きなリスクとなる。少なくとも大口投資家(ウォール街)は、少なくとも12月末の決算までは、このまま高値を維持してほしいと願っているに違いない。

だが、ここからもしも月末を待たずにポジションを切り替える動きになれば・・・。要注意なのはまずは12月14日の選挙人投票が行われるか否か、ということ。ここで予想通りの結果(バイデン勝利)となれば問題はないが、仮に延期になったりすると、株式市場のボラティリティが急激に高まるかもしれない。

それでも、バイデンポジションの解消には至らず、年末に向かうことになるが・・・思い出すのは2018年のクリスマス暴落で、今年も取引の激減するこの時期に、短期筋の巻き返しによる売り叩きがあるかもしれない。

そして法的に次期大統領未決のまま、来年1月6日のジョージア州上院議員再選挙となれば、2021年6日以降波乱が待ってる可能性が高い。しかしここまでの日程を通じて、トランプ大統領誕生となれば、本格的にバイデンポジションの巻き返しが起こるだろう。

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具体的には米国では、GAFAの急落が十分にあり得る。なかで最も安全なのは比較的中立を保ちアップルくらいではないか?それ以上に市場の注目はテスラだろう。テスラは確実に大暴落に見舞われると思うし、テスラ社内ではすでにイーロン・マスクが社員たちに暴落に備えるよう警告している。

またアリババを筆頭として中国の米国上場企業は軒並み大きく売られることになるだろう。そして米中対立の本格化を警戒して半導体関連は厳しい売りに晒されるかもしれない。

一方日本市場では、来週中にこの高値圏を抜け出るような大きな陽線が1本立つかもしれないが(MSQ前の吊り上げ)、そうなればそこが天井となる可能性が高いと見る。そして米国同様に12月14日に決着がつかなければ、そこから厳しい下落に突入するかもしれない。

仮にバイデンポジションは、相対的な株高に加えて、半導体、電子部品、などがあるが、これらに高値警戒の売り物が出るかもしれない。そして個人的にはそこからアリババの大株主であるSBGテスラに電池を供給しているうえに、太陽光設備の大幅な拡大をあてこむパナソニックは売られると見る。逆に自動車、特にトヨタ、SUBARUは大幅上昇し居所を変えるかもしれないし、米国でのバイデンケアによる薬価値下げを懸念されていた薬株も同様に大幅上昇の可能性がある。

だがいずれにしても、米国市場がトランプ大統領当選で厳しい売られ方をすれば、たちまち日本市場も連動制を取り戻し、相対的には売られることになと見る。「行き過ぎた相場は、必ず訂正される」ということを念頭において市場参加すべきだろう。

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