突然の急落

突然の急落

昨夜のあまりに唐突な株式市場の急落は、欧州や米国でいまだに新型コロナの感染拡大が経済再生の重い足枷になっていることを、改めて感じさせられた。昨日の18時30分頃に、ドイツの保健相が「国家緊急事態」と発言したことをきっかけに、これまで無視し続けてきた株式市場が反応し、特にインフレ懸念や米中関係、FRB議長選出問題、税制支出法案等々ナーバスな市場環境だった米国市場の反応が急激だった。

このことは、今の米国市場が如何に過熱感が強いかを表していると思うし、インフレや新型コロナというネガティブ・ファクターによる急落を恐れているかが分かる。ほぼ完全に近い新型コロナ感染の収束状況なのは日本、台湾であり、ややもすると新型コロナ自体過去形になりつつある。

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そこで岸田政権の大型景気対策が閣議決定されたわけで、日本の輸出産業や台湾の半導体産業は、間違いなくアフターコロナの世界経済のけん引役になると思う。その意味では、昨夜日本株が連れ安する理由は見当たらないのだが、日本市場の足腰の弱さからか、ダウ連動になってしまった。

しかしながら、NASDAQは逆行高しているわけで、今回ばかりはそれと同等に評価されるべきと思うのだが・・・。日経平均CFDは結果的に良く戻って▲¥109だった。

これがもしも、日経平均CFDが落ち分を解消し、せめてプラスマイナスゼロで戻って来るようであれば、今後の世界経済において日本の輸出産業と米国のハイテク産業(台湾の半導体企業を含む)は、中心的な役割を期待されている証になったのだが・・・。

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ハッキリ言って欧州や米国では新型コロナの収束は程遠い状況で、このまま労働力不足が慢性化しインフレがさらに加速する可能性が高い。なので今後インフレは一層の脅威となる。

昨夜の急落は数日もすれば忘れられてしまうかもしれないが、今後の株式市場を示唆するような、出来事になるかもしれない。欧米の株式は、位置が位置だけに過剰反応しやすいわけで、そのたびに日本株も連動した動きになるのかと思うと、この時期の買持が如何に不安定であるか、思い知らされた。(とりあえず感想まで)