100年1度のトンガ海底火山噴火!
- 2022.01.16
- 世界情勢
昨日の午後、突然トンガ諸島で海底火山の爆発があったという一報。最初は大して気にしていなかったけれど、その後海上に隆起して再度大爆発をしたことで、今回の噴火が可視化されることになった。それで、今日になってみると、関東がすっぽりと入るほどの噴煙の広がりで、これは容易ならざる災害になるかも、と思っていろいろ見ていた。
実際今日になって日本の報道は津波ばかりに焦点をあてて、ニュースを流した。結局この津波が到達した高知県では停泊中の漁船が転覆するなと被害が出ている。けれども今回、津波や地震ではないんじゃないか?と思い始めた。最も重大なのは気候に対する著しい悪影響なんじゃないか?ということ。つまり噴煙が地球規模で上空に拡散された場合、地球温暖化で大騒ぎしている状況が一変する可能性が在るのではないか?と思うよね。
これは今の世界経済にとって容易ならざる状況に陥る可能性があるのではないだろうか?
地球環境への影響がどのようになるのかは、それこそ専門家でも今後の状態を見ないと何とも言えないらしいけど、想像は容易に出来る。太古の恐竜時代に恐竜が絶滅してしまったのは、隕石落下による寒冷化が原因という説が唱えられていたわけだが、現在では諸説あるらしいけれど、それでも数百メートル級の(陸地に対する)隕石落下で下手をすると生物が滅びるほどの威力があるのは確からしい。それらの原因は噴煙や粉塵による太陽光の遮蔽にある。
と言うことはつまり、トンガの火山噴火によってもたらされるであろう気候変動は、最悪の場合株式市場にとてつもない影響を与える可能性があるということだ。20世紀最大の噴火と言われたフィリピンのピナツボ火山の場合、大気中に放出されたエアロゾル粒子によって地球の年間平均気温は0.5℃低下したと言われ、そのほかに地球を取り巻くオゾン層を著しく棄損したことが分かっている。トンガの火山噴火はピナルボ火山級かそれ以上と言われているので、まず地球の年間平均気温は0.5℃以上低下する可能性がある。そして同時に地球に到達する太陽光は一時的とは言え5%以上低下すると思われる。これらのことから現在大量の太陽光発電がおこなわれているけれど、一時的とはいえ大きな影響を受けるだろう。
また今後エアロゾル粒子によって水滴が引き寄せられ、降雨量、降雪量ともに増えるのは確実で、世界中の電力不足に拍車をかける可能性も否定できない。今の自然エネルギーへの急激な転換を考慮すれば、5%の太陽光の低下は即停電を引き押しかねない量なのだ。
とすれば、原油や天然ガス相場に影響が出ないはずもなく、原油は投機的な動きが急となれば$100超えも十分にあり得るし、そうなると米国のインフレはピークどころかさらなる厳しい状況になるのは、容易に想像できる。もしも週明けの日本市場でそのような兆候が表れ、火曜の米国市場が急落するようなことにでもなれば、インフレのピーク感からくる安心感は崩れ去る。いよいよ、本格的な下落相場に引き込まれそうな予感のする週末だった。
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