米国市場のフリーフォールと日本市場の空売り比率

昨夜の米国市場の下落に関して、一部ではロシア・ガスプロムが欧州向けの天然ガス供給の全面停止を継続するということがきっかけ、と報道されてるけれど、それは全く関係なく単なる後付けだろうね。それよりも実際に雇用統計の内容を見て、冷静に検討した結果FRBの金融政策には全く影響しないと判断したからだと思う。

雇用が予想以上だったのは、個人の経済的な逼迫が主要因だと思うし、失業率の上昇に関しては同じ理由で労働参加率が増加したからというのは明白で、だからこそ前月比の平均時給も0.1％低下したわけだよね。けれども労働動態に関しては逆FRBの金融政策の効果は全く出ていないと言うことの方が大きいし、（個人や家計が）経済的にタイトになってきてるという事実は多少見て取れるけれど、消費に影響するとも言い難い。つまりはFRBの利上げは9月0.750pでその後も年内には4.000pでは済まないという予想に全く影響しないし、むしろ（利上げを）後押しするような内容と受け取って当然だった。

第一今の米国市場がロシアの天然ガス供給問題で動くはずがないしね、投資家はそんなことに関心なんかないし、どうやって米国のリセッションを乗り切るか？で精一杯だろう。その証拠に米国債10年物金利は雇用統計発表直後3.286ｐまで跳ねた後3.197pまで大きく低下してる。これって米国債シフトが進んだ証であって、恐らく来週はさらに買われて3.000ｐを切るんじゃないかな？そうなれば、当然ドル円も￥140台を維持するのは難しく￥137台あたりに戻っても不思議じゃない。

さて日本株だけど・・・、金曜の日本市場は今後の展開にとって非常に重要だったと思ってて、一番のポイントはこれ以上円安が進んでも海外勢が日本株を買う動きは出ない、ということを証明するような相場だったということ。8月29日以降、海外勢のザラ場での空売り比率は別世界のように跳ね上がったしね。

これが焦って買戻しを迫られたかな？と俺も思ったけれど、米国市場の意外な展開で、余裕になったよね。30日の上昇で前日の▲￥762のカバーは終わってて、再度31日、1日、2日と大きく仕掛けてきてる。けれども円安が障害になって僅かに▲￥440だけしか下げられていない。3日間でこれだけ売って￥440じゃどうしようもないからね。

月曜は米国市場はレーバーデイだから多分動いてこないとは思うけど、火曜はちょっと懸念してる。強気ならさらに売ってくるだろうし、弱気ならカバーしてくる。そこで出汁に使われるのがドル円ということになるだろうね。

昨夜下げ始めたのを確認してベッドに入ったけれど、今朝起きてまずチャートを見て、とりあえず一安心したよ。昨夜あの調子で担がれたらとんでもないことになってただろうから、大いに助かったということだね。今回の売り玉は俺としては勝負玉のつもりなんで、この後来週の動きは見てみたい気がするんだよね。それで再来週13日（火）のCPIに突入するわけだけど、ここが一番の勝負処になるよね。まだ予想値が出てないけれど、多分8.0～8.2くらいの予想だと思うんだけど・・・。

なので来週末くらいまでは、とにかく我慢したいという気持ちはあるんだけど・・・（苦笑）