2022年12月31日大晦日:お礼と来年気になること

2022年12月31日大晦日:お礼と来年気になること

30日まで立ち合いがあると、翌日は大晦日。当たり前だけど、最後の最後までマーケットが荒れて何とも言えない日経CFDの下落で終了ですね。結局米国市場は戻してるのに、日経CFDは下値を置き去り。日経平均CFDは¥25,771で引けたけどね。これ30日のEPSで¥2,147だから丁度PER12.0なんだよね。流石に安い水準だとは思うけど・・・。

原因は何といっても円高の急激な動き。これ、もしかしたら、マーケットに遠慮してこのタイミングで生損保のドル売り円買いが纏って行われたという事かも。日米の長期金利の動きを見ても、ここまで円高方向に¥2.500近く一晩で動くって尋常じゃないからね。これでまたとんでもないFXの犠牲者が大晦日に続出してるわけで・・・、なかなか手強いというか本当に危険な動きに突如としてなるわけだから。2023年のマーケットも大揺れを覚悟しないとね。

と言うわけで、今年も多くの方々に読んでいただきましてありがとうございました。2023年相場はというと、常識にとらわれずに臨まないと、と思って気を引き締めてます。

世界経済がダメなら日本経済もダメ

いままで、円安の恩恵を受けて、日本企業は大いに利益を積み上げてきました。けれども、2023年というのは、真に企業の実力が試される年に確実になります。

欧州も米国もリセッション入りは確実で、中国経済も(ゼロコロナで!?)疲弊してしまって崩壊に向かっています。そんな中、日本経済だけは大丈夫、という考え方をするアナリストや評論家も多いですけど、それはそれとして聞き流しておいて、現実を直視したほうがいいよね。昔じゃないんだから、グローバル化して世界が密接に繋がってる今の時代、日本だけは・・・と考えるのはどう見ても無理筋でしょう。

世界経済がダメなら日本経済もダメなんだよ。変な幻想にとらわれずに挑む。原点に立ち返ってこれから景気が悪化するのに、株式を買うことが投資なのか?って考えるべきだと思う。相場が崩れると良い銘柄もあまり良くない銘柄も、みんな同じように売られてしまうんですよ。

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2023年の相場予想は無駄

基本的に2023年は景気後退の年になるでしょう。そのなかで相場がそういう動きをするのか?を予想しても絶対に当たらないと思います。下げ相場でも上昇するし、上昇相場でも売られるのが相場だから。だからトレンドを見て、とも言いうけれど、それがそう簡単ではないことは、株式投資をしていれば誰でも感じていること。

だからいまから相場の予想をするということは、未来を予見するという意味で、当たってもそれは凄いことでもなくて、外れても半ば居直ればそれで済む。なので、予想で食べてるようなアナリストや評論家は、とりあえず2022年の総括をして、外したら謝らないと。でも謝罪している人はいませんけどね。

ましてポジションを建てる人、つまり取引している人は、多分、容易に予想できる人なんていないと思うし、そのくらい常にビクビクしていると思うんですよ。だから、長期で持てる投資家というのを、俺は本当に凄いと思うし、そんな芸当はできないなっていつも思ってるから、ワンナイトばかりやってるんだよね。

さりとて、世の中に自分の運命を預けるのは嫌だから。投資の世界では、いやなんでも同じだと思うけど、「奢れるものは久しからず、ただ、春の夜の夢のごとし」という平家物語の一節を、凄く大事に思ってますよ。

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2023年、気になること

予想は出来ないけれど気になることはいくつかあるんです。その中でもちょっと嫌な感じかな?と思う事を書いてみますね。

VIE上場とSPAC上場

米国は米国上場の中国企業の上場を、基準を満たさなければ2024年から上場廃止にするリストを公開してるけれど、その中にはアリババやディーディーといったSBGがメインで投資をしている企業がある。けれども、これをことさら米国が問題にしている理由は、ズバリ中国企業を上場させるために考え出されたVIEスキームに対してあまりにも不透明な部分が多すぎること、議決権を持たない株式であること、企業の財務状況の明確かつ定期的な開示がないこと、配当が行われていることが分からないこと、等々とにかく不透明過ぎる株式であることに起因する。

そもそも中国企業の財務など共産党は開示を禁じているくらいだし、米国上場にために持ち分会社を作り、便宜上通常の株式上場に見せかけているわけだけど、何社もの中間持ち株会社や本当に所有しているのか分からないシェルカンパニーの株式を中国国内にある事業本体の名称で扱っているだけ。

イエレン財務長官は確か今年の春だったか、このシェルカンパニーの上場価値に関して「勝ちの裏付けは全くない」として注意喚起していたけれどね。つまり米国上場の中国企業の株式というのは、実質的にその資産や利益が中国共産党の支配下にある以上、はっきり言って無価値、幻想のようなもので、まだ仮想通貨の方がはるかにマシである。

景気後退でマーケットが沈んでくると、この問題は非常大きくなるかもしれないね。

それとSPAC(特別買収目的会社)も非常に怪しくて、あらかじめ買収する企業を示して上場して資金を集めることを目的にしてるわけだけど、これも買収目的会社の財務状況は最低限した公開されていないわけで、つまりはSPAC自体の財務状況の詳細が不明のまま、通常株式の上場と同様に扱っているわけで、問題にならないはずはない。

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こうしたことは、例えば過熱した市場がサブプライム債券を証券化、細分化してAAA証券として売買していたことによく似ていて、つまりは大手銀行や投資銀行の考え出した、儲かるスキームなんだよね。VIEスキームは既存の上場条件を既存の規定を守りながら中国企業を上場させるために編み出された手法に過ぎないし、また複雑で時間のかかる上場条件をクリアするために編み出された手法がSPACなんだよね。

けど、こうしたことは、とにかくFRBの金融緩和がもたらした、ほとんど弊害と言ってもいいわけで、有り余る資金をどこかで吸収・運用をしなければ、という何ともバカバカしい事態だったわけだよね。ということは、FRBがあまりにも金融緩和し過ぎたと反省し、QTを発動し、利上げを行っている状況において、完全に浮いてしまったということだからね。

仮想通貨が暴落したけれど、本来それ以上に暴落すべきはVIEスキーム企業(中国企業)とSPACだと思うけどね。おそらく2023年はざわつくと思うけどね。

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極端なドル円の動き

2023年のドル円は円高方向になると、大多数のアナリストは公言しているよね。これは日本の機関投資家が12月に一斉に米国債券を売りに出たことでもそう予想していることが分かる。で、その根拠は日米金利差と言うのもあるけれど、大きかったのは日銀のYCC引き上げによって、実質的な利上げ(金融引き締め)に転換したということのショックが大きかった。

今後日銀が政策転換を伺わせたことでドル円が一気に巻き戻ると読んだのだろうけど、これが仮に¥120台に突入したらどうなるんだろう?と想像すると非常に怖いよね。アナリスト・評論家はそれを簡単に言うんだよ。けれど実際そうなってくると、一夜にして¥5とか動くようなとんでもない動きだって十分にあり得る話になってくる。

そこに、どうやって通貨スワップが絡んでくるのか?が最も恐ろしいんだよね。これをデリバティブ取引契約でどのくらいどんな動きをしちゃうのか、誰にも読めないということなんだよ。

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また、逆に円安方向に飛ぶことだってあり得る話。つまりこのまま貿易収支がどんどん悪化してゆくと、最終的には国債の発行残高とかが取りざたされて格下げだのなんだのと騒ぎ始めると、強烈な巻き戻しになる可能性だってある。

為替がそういう極端な動きを短期間のうちにするようならば、株式市場は一体どうなるのか?が本当に怖い部分だと思う。そして、その結果、懸念が残るのが内部留保よりも借入残高の高い企業、つまりはSBGなんかが筆頭になるだろうと思う。そして景気悪化の煽りを真っ先に受けるのも楽天のような、完全に行き詰まってる企業なんだろうと。

そういうことがドル円の極端な動きで短時間のうちに浮上することが、株式市場にとっては最も怖いことだと思う。通常は株価の上下で済む話が、少なくともこの2社はそれでは済まないからね。

それは、気にならないはずがない。

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金融事故の連鎖的多発

いま、日本市場では金融株高に沸いている部分がある。特に日銀のYCC範囲拡大(上限引き上げ)は、日銀がどう言い訳しようとも「利上げ」であることは明白だから、長年低位に甘んじたメガバンクなどが買われて居所を変えるだろうというのは容易に想像できるけどね。

けれども防衛増税すると言い出したと思うと、簡単に利上げをしてしまう政府と日銀は、まるで悪代官の所業のようで、国民はなかなか金融資産を使わないから、搾り取るしかないだろう!という感じさえする。

まぁ、それは置いておいても、FRBが利上げ姿勢を崩せないで、しかも米国金利が高水準で高止まりするとすれば、デリバティブ取引も含めて金融事故が多発しかねない怖さが付きまとう。このことを書き出すと、本当にいくら書いても書ききれるはずもないので、今月は金融リスクに関係する記事を週末ごとに書いてきたので、良かったら読んでみてください。

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イーロン・マスク

ロシアのプーチン大統領は今年初め、ウクライナ侵攻を開始した。これ、今の時代にあって明らかに侵略戦争以外の何物でもなくて、本当にとんでもない事態だけれど、それ以上に問題なのは世界がこの侵略を止める手段を持たないことや止めるリーダーが存在しないことだと思う。

ロシアが核保有国であるが故に強力な対抗が出来ないという部分はあるものの、ロシアはせっせとミサイルを生産し、在庫が溜まると一斉にウクライナを攻撃するという・・・ロンドンに向けてV2ロケットを発射しまくったヒトラーにプーチンも似てきたなと思う。

本来、国際社会でロシアに対し抑止的な役割を果たすのは、米国と合衆国大統領なのだと思うけれど、その米国もまた歪み切っていることが、ついに白日のもとに晒されることになったという点で、個人的には2022年の最大のニュースと思ってます。

ツイッターを買収したイーロン・マスクは、一人のジャーナリストの要望にこたえる形で、2020年の大統領選挙直前に発覚したハンター・バイデン(バイデン大統領の息子)スキャンダルをツイッターがSNSメディアとしてどう扱ったか?という社内情報を公開した。以来、ツイッターの検閲がどのように行われてきたかを次々に公表し始めて、米国社会は騒然としている。

つまりは、2020年の大統領選挙の前後で行われた言論統制は、米国政府機関が深くかかわり、FBIが率先して情報を封鎖し、それにSNS各社が同様の検閲と情報操作をしていたことがわかった。

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すでに12月に入り第一弾を公開し、その後も続々と続いて現時点では第十弾までが、ツイッター上で語られているわけで、その内容を多くの米国民が知ることとなった。

あの大統領選挙に関しては個人的にも随分書いてきたけれど、SNSで検閲され削除され、さらにはバンされるという事態で、米国社会の末期的な退廃を感じたし、以降ほとんど情報も出なくなった。そんな中で最悪だったのは留置場で自殺したとされるジェフリー・エプスタインが自身の持つ島で行っていた人身売買に、多くの著名人が関与していたということ。

デマと言われたこともあったけれど、つい数日前エプスタイン島のあるバージン諸島連邦自治区より米国政府に対し賠償請求が出されたことからも、今思えばかなり信憑性の高い記事を書いたと思っている。

財務的にも滅茶苦茶でほとんど倒産寸前のツイッター社をイーロンマスクは何故、6兆4千億円もの途方もない金額で買収したのだろう?恐らくその答えが2023年に明らかになるのでは?と気になっている。イーロン・マスクは共和党勢力、民主党勢力で真っ二つに分断された米国社会をどうしようとしているのか?気にならないはずがない。

最後に

2022年は本当にいろいろな出来事がありました。そして、2023年は様々な難問の答えのヒントが出る年と思っています。恐らく政治も経済も変わらざるを得ないでしょう。そんな激動が待っていると思いますが、覚悟して迎えたいと思います。

皆さんも良い年をお迎えください。