下がるものは下がったという感じの米3月CPI

下がるものは下がったという感じの米3月CPI

世界の市場関係者が固唾を飲んで見守った米3月CPIが以下のように発表された。

21:30 (米) 3月 消費者物価指数(CPI) [前月比] 0.4% 0.2% 0.1%
21:30 (米) 3月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比] 6.0% 5.2% 5.0%
21:30 (米) 3月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前月比] 0.5% 0.4% 0.4%
21:30 (米) 3月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比] 5.5% 5.6% 5.6%
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しかし難しい数値が出たものだなぁ、というのが最初の感想。CPI自体は前年同月比で予想5.2%に対して5.0%と極めて順調な数値でちょっとビックリしたし、CFDもこれを大いに好感してまずはぶっ飛んで見せた。けれどもよく見るとエネルギーと生鮮食料品を除くCPIコア指数は前年同月比ではむしろ上昇してる・・・。結局これはガソリン価格の低下が如実に効いているのかな?と思って内訳の解説を見たらやはりガソリン価格と中古車価格の下落が目立ったし、最も大きいのは賃貸住宅の賃料が下がったことだった。

たっと家賃が下がり始めたというのは朗報には違いないけれど、これを素直に好感すべきか否かは結構難しい問題ではあるよねぇ・・・。住宅価格も下落して着工件数も減った。高金利下で住宅ローンをなかなか組めないからだけど、反面その反動で賃貸が大きく上昇していて今まではCPIを吊り上げていたんだよ。けれどもその賃貸も、いよいよ下がってきたということはつまり、裏を返せば消費者は相当に厳しいのかな?と言うことになる。

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そしてここまで来て、所謂急激な金利上昇を経て3月になったけれど、コアCPIは2カ月連続で下げ止まっているというか前年同月比ではむしろ、上昇してるじゃないか?というのを株式市場がどう見るか・・・?そしてこの状況をFRBがどう判断するか?というところで、なかなか微妙な数値じゃないかってことだよね。というかむしろ、インフレの状況は相場に対しては中立というか材料にならないということで、今後の景気指標や企業決算を材料にせざるを得なくなったんじゃないか、と言う気がする。

今回のCPIを素直に受ければ、5月利上げの可能性の方が高いと思う。けれども、それが各種指標や決算によってどうFRBが判断するかというフェイズに米国株式市場は移行すると見るけど。けれど為替に影響するのはコアCPIじゃなくて名目CPIで十分なので、今日¥134を突っかけたドル円は、¥132台まで急降下したよ。まずこれによって、円安への戻りは¥134までだったと言うことになるんじゃないかな。これで米国債10年物金利も下げる方向になると思うしね。

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となってくると、日経平均は俄然上値が重くなってくる。金曜のSQで外資が目論んだ¥28,250もかなり怪しくなってきて、これは¥28,000上も無理なんじゃないかって思うよ。明日は米3月PPI、そして14日は米3月小売り売上高があるのでね。仮に明日を凌いで¥28,000を維持してSQと言うことになっても、以降SQ値を越えられない展開もあり得るかもしれない。

なので何とも微妙な夜になったなぁ・・・と。いま、とりあえず米国市場は高寄したのでね、今夜どんな相場展開になるか、見物だなぁ・・・。(もしかしたら寄り天くらいの展開もあるかも。)

ちなみにバフェットは「米銀破綻、終わってない」とか言ってるし・・・。