今夜は米雇用統計ナイト:株式市場の混乱はさらに続く!?
- 2023.05.05
- トレード雑感
FEDは結局0.250pの利上げをやったけれど、その裏には米国の地銀危機は作為的なものでインフレはまだ沈静化してない状況で企業業績も思った以上に良好なのだから、この局面では当然利上げしておく必要があると判断したのだろう。もしかしたら今夜の雇用統計に関する情報も得ているのかもしれなくて、ADPがそうであったように雇用統計も強いのかもしれない。
米地銀危機が作為的、と言う意味は恐らくヘッジファンドあたりの仕掛けだと見ているってこと。これはSVBの時にもそうであったように、「預金を引き出しておかないとヤバイ」という情報が水面下で駆け巡ったのが破綻要因となったとFEDも理解していて、そうしたことが次々に米国地銀を襲ってるという感触を得ているんじゃないかな。
だから政権側もFEDも「米国の金融システムは強靭」という姿勢を崩していないし、特段FOMCでも地銀危機に言及してもいないんだろう。若しもそうならば、近々空売り規制が掛かったりするかもしれないよね。預金引き出し規制はかかってるのかな?それも十分に考えられる政策かもしれない。このまま投資家だけが損失を被るっていう状態を放置するはずもないと思うんだけど。
というわけで、米国市場は何だかんだ言っても今のところ地銀危機だけが、懸念要因としてクローズアップされている状況だけど、仕掛けている側にしても単純に預金引き出しやら債券の含み損だけを狙っているのでもないだろう・・・。今の金融状況では、商業用不動産やら自動車やらのローンに対する事故が出始めるのも時間の問題、くらいに計算していると。なので空売り規制がかかってもポジションを解かない可能性もある。
FEDは何から何まで把握しているわけでもなくて、金融市場に潜むリスクはまだまだ他にあるのかも。金融は、特にファイナンスによる信用創造で成り立っている米国経済の金融は、相互に連関した取引が多すぎるから、それらをすべて把握するなどと言うのは到底不可能な話だから。プラットフォームが安定していれば事故は起きない。けれど最も重要な金利が急激に上昇して今日にいたるわけで、つまり土台がほぼゼロ金利から高いところに変わってしまったわけだから簡単じゃないはず・・・。
株式市場のあちこちに地雷が埋まってて、時々地雷を踏んだように事故が起きるのはよくあること。けれど、重要なのは地雷の威力。でね、今は結構地雷の威力が強いんだと思うんだ。そんな状況でのイケイケ投資はちょっと怖いよね。俺も早速原油先物という大きな地雷を踏んじまったけどねぇ・・・。
と言うわけで、今夜は雇用統計ナイト。
21:30 | (米) 4月 非農業部門雇用者数変化 [前月比] | 23.6万人 | 18.0万人 | ||
21:30 | (米) 4月 失業率 | 3.5% | 3.6% | ||
21:30 | (米) 4月 平均時給 [前月比] | 0.3% | 0.3% | ||
21:30 | (米) 4月 平均時給 [前年同月比] | 4.2% | 4.2% |
左の数字が3月の数字で右が4月の予想値。これを見る限り雇用は僅かに減速すると市場は見てるんだろうけど、ADPが恐ろしく強かっただけに、この数字もちょっと手放しでは信用できんねぇ・・・。
もしも雇用が想定外に強かったりすると、まずは米国債金利が跳ね上がることになるし、そうなってくれればドル円がまた急激な動き(円安)になるんだろう。なので日経CFDは結構戻る可能性もある。けれど・・・ヤバい、おれの原油先物のポジはますますドツボにはまり込むことになる。いまだって4~500万は軽く遣られそうなのに、大穴が空いてしまうよ。
そしてこの混乱はまだまだ続くよね。9日にはバイデン政権と議会とで債務上限問題に関する話し合いが行われるし、10日は4月PCIが出る。しかもこの間日本市場では8日80件、9日150件、10日286件、11日492件、12日1145件、15日598件ととんでもない決算集中となる。
これね、考えただけでも滅入ってくるよなぁ・・・。
というわけで、この混乱はどう考えてもまだまだ続く。そして怖いのは16日以降の株価の動きってことになるかも。その間に何か起これば、ちょっと収拾がつかないような混乱になる気がするんだよ。
一体5月はどうすりゃいいんだ!?
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