日本株バブルの可能性を感覚論で書いたら!?
- 2023.09.17
- トレード雑感
昨日、「PER16を超えた日経平均株価をどう考えるか」と言う記事を書いた。
もちろん投資態度としてそう見ていることを朝令暮改するつもりもないけれど、もう一つ感覚論として書かないといけないことを忘れた気がするんだよ。
そのことについて書いておきます。
株高・三つのヒント
いままでこういう記事を書いたときには、去年あたりからことごとく外してきたというか、逆目になってるんだよね。特に今年の場合は年初から一本調子で株価は上昇してきた。PER12台なんて言う水準もあった日経平均が今ではPER16だって。
こんなのはそれこそ、企業業績がどうなるとか世界景気がどうなるとか、全く関係なかったんだよ。とにかく日本も遅ればせながらインフレになって、それもかなりキツイ状況になってしまい、円安が進んだ。もう来ないと思っていた¥150が目前に迫ってる。
昨日の記事でもそれが原因とは言い切れないと書いたけれど、インフレになった、金利が上がる、EPSが低下した、みたいな状況だから企業業績が好調だ、なんていう数字はまだどこにも出てないよ。なのに株価だけはスルスルと上昇を続けているんだよ。
要はそうなった理由をこのところ懸命に探そうとしてて、でも決定的なものは見つからないし、全然株高を肯定する気になれなかった。でも三つヒントを見つけたんだよね。それはほとんど感覚論なんだけど、でも相場の世界では決して軽視できないこと、つまりはセンチメントに関する読みなんだよね。それを書いておきます。
米国市場の失望感
今の米国市場はちょっとややこしいんだよね。平たく言えば此の先どうなるか分からない要素が多すぎる。リセッションに入るのか否か、金利が上昇するのか否か、原油価格がどうなってしまうのか。それによって此の先の株高が非常に想定し辛くなってると思うんだ。
今まで通りAPPLEだAMAZONだ、が通用するのか?AIブームが続いて活況となるのか?はたまたテスラがさらに伸びるのか?
そういう事を確信できる要素があまりないし、社会は乱れ放題、そして来年はいよいよ天下分け目の大統領選挙が待ってる。これ、下手をすれば内戦だって勃発しかねない分断っぷり。しかも移民がどっとなだれ込んで制御不能の有様。
こんなんで経済は大丈夫なのか?株は買えるのか?って言う事。だから米系投資家もどこかいい投資先はないかな、と虎視眈々であることは確か。どこか場ぶり要素を持った市場ないかな?と探してる。
中国はもうダメだ、ならばインドと言う選択肢もあるけれど、投資資金が主導した経済でもないから成長速度は早くない。アジア株はそれなりに中国経済の影響を多く受けてるのでやり辛い。墜落する中国の代替市場はどこ?と考えると日本という選択肢は十分にあり得る。
日本はこの状況でも金融緩和だし、金利上昇といっても僅か。幸い欧州勢がブームとなるような株高を演出してくれた。ならば、一丁なだれ込んでみるか、みたいなことを考えるだろうから。
欧州勢はロング継続?
4月後半以降、欧州勢は日本市場に対して約10兆円の投資を行った。しかしその後の日経平均株価の推移を見る限り短期資金は僅かで、大部分が長期投資を行ったと思われる。そうなってくると、日経平均の水準訂正が起こったと見るべきで、これをして「インフレによる株高」とか「日本株は独歩高へ」という予想が生まれたわけだ。
実際、決算空けの日本市場は1Q決算発表を受けて失望感もあり、8月18日までの調整鏡面では高値¥33,772から安値¥31,275まで、¥2,497の調整をしたわけだが、そこから押し目買いやショートカバー主導で切り返し、¥33,533までの急反発を演じた。
しかし、そもそもこの時期に株価が順調に上昇する理由が円安以外に見当たらないことを考えると、日本株の何等かの変化を予想しているとしか言いようがない。つまりそれを見越した買いという需給要因で上げたと理解できるかもしれない。
眠ってる1000兆円
日本市場の決定的な期待感の裏付けとして、来年から施行される新NISAがある。今、日本人の金融資産は約1000あると言われているだけに、社会にインフレによる通貨価値の下落が浸透してくれば、新NISAと相まって相当数の金融資産が株式投資に振り向けられるという予想だよね。
確かに状況によってはその可能性は十分にある。つまり株高傾向が顕著で、ある意味バブル相場となったりすれば、個人の投資意欲は活発化する。
そしてそれを後押しするように、円安傾向のエスカレートや金利の上昇傾向がみられると、証券先導によって高値追いに火が付くことも十分のあり得る。
海外勢から見れば、日本の株式市場は大きく上昇する可能性を秘めている市場と見えるのだろう。
株バブル時代の到来
バブル相場は偶然に条件が整った場合に発生するものだと思う。現在日経平均の最高値は1989年12月の¥38,915だが、これを超えるのはある意味時間の問題だとは思うけど、それが年内なのか、来年なのか、はたまた数年後なのか、は分らない。
だが、ある種の条件が重なって、株バブルになれば、それほど遠い話ではないかも、と思ったりもする。ただしそうなったときに必ず出るのは「日経平均は¥38,915超えか、はたまた¥40,000を超えるのか?」と言う呪文のような言葉だろう。
仮にそうなったときに、この言葉が出てくるようになったら、要注意ではあると思うけどね。
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