外交好きの安倍首相:日本国民は外交貧乏へ
- 2019.06.28
- 放言

今日(28日)から始まったG20大阪の冒頭で安倍首相は、「(成長持続に向けて)必要な行動をとるのがG20の責務だ」とぶち上げました。
これこそ、厚顔無恥と言えるのではないですか?
米中対立に端を発した世界経済危機の最中、安倍政権はこの秋から日本は「消費税増税」を断行するわけです。いま先進各国は、景気減速懸念から利下げや量的緩和までも模索し始めているわけです。
にもかかわらず、冒頭の啖呵を切った議長国が、率先して「増税」「財政引き締め」「金融引き締め」を行うわけですから、厚顔無恥と言っても決して過言ではないと思います。
このままでは、日本は外交貧乏になりかねません。
安倍政治
世論と保守派の支持を受けて自民党総裁に返り咲いた安倍首相は、自らアベノミクスと称する経済政策を掲げて、日本経済の立て直しにかかりました。
首相就任以来最初の2年間は、日銀の金融緩和によって円安誘導が功を奏して一定の成果を出すことができましたが、3年目以降は目だった成果を得ることができていません。
それどころか、実質賃金は下落し、家計の可処分所得は、首相の主張とは裏腹に下がり続けています。
内政は(反安倍派の)ガス抜きに使う
安倍首相は内政に関しては経済政策も含めて、すべて丸投げしています。金融政策は日銀、財政政策は麻生財務大臣と財務省まかせで、官邸主導の政策は雇用のみ。それも賃上げ要請を繰り返すばかりで具体策に欠けています。
その理由は、反安倍派の党内有力議員を主要ポストに配し、裁量を認めることで政権の安定を図っているからです。つまり、党内や官僚のガス抜きを内政によって行っているわけです。
外交注力で世論を味方に
一方安倍首相はもっぱら外交で、政権の支持率を確保しているのです。日米同盟の強化のために、トランプ大統領との個人的な信頼関係をことさらアピールするとともに、「地球儀を俯瞰する外交」と称して75回で80カ国の訪問を行っています。
しかし、その外交の成果は、日本のプレゼンスを示す効果はあるものの、それほど外交に注力して得た成果は何なのか?というと、これははなはだ疑問です。
これだけの外交日程をこなすには、準備期間も含めて相当の時間を費やさねばできません。いいかえると、それだけ内政を放置している、ということにもなりかねません。
憲法改正と拉致問題で野党を封じ込め
こうした所謂内政無視の政治姿勢が維持できたのは、野党勢力が「モリカケ」という首相や官僚の不祥事ばかり追求するという低レベルさが原因です。
これを安倍首相は逆手にとって、後は意見の異なる憲法改正と手も足も出ない拉致問題で、野党を封じめる作戦に出ました。
結果として野党は、重要なイシューに対する意見集約ができずに右往左往するばかりでした。仮に野党がもう少しマトモであったなら、安倍首相の内政の取り組みも変わっていたでしょうね。
経済は任せる
安倍首相は返り咲きを考えるようになってから、ほとんど始めて経済を学び始めたと言われています。そして首相になってからも経済ブレーンを官邸で重用していました。
しかし、基本的に安倍首相は経済はわかりません。それは国会答弁を視聴するとよくわかりますが、本人も自信がなく、結局経済政策をも丸投げするということになりました。
その間隙を縫うように財務省は緊縮財政路線に邁進し、自然増と消費税によって30兆円以上税収が伸びていますが、予算はようやく100兆円の到達したレベルですから、10兆円程度しか伸びていません。
つまり、30兆円以上徴税して10兆円しか予算建てしないので、日本経済は毎年約20兆円の緊縮財政を行っていることになります。
そのことを、安倍首相は見て見ぬふりをしている・・・。
つまり丸投げですね。
究極の風見鶏外交
内政を丸投げして、「入管法改正」と「働き方改革」という天下の悪法を通し、挙句に「消費税増税」を決定すると言う悪代官ぶりを発揮している安倍首相ですが、当人は「外交で多大な成果を出している」と自負しています。
しかし、そう言われてもしっくりときませんね。
二兎追うものは一兎をも得ず
日米関係
「日米関係はかつてないほど強固なものとなりました」
これは安倍首相のお得意の言いまわしです。確かに安倍首相は米国に足繁く通いトランプ大統領と親交を深めました。しかし、ビジネスライクなトランプ大統領を納得させるために、膨大な米国経済貢献を行っているわけです。
その額は毎年10兆円以上と言われ、日本は米国の柵封国家のような存在になっています。
しかし、それも日米同盟によって米国の軍事力を供与するという前提条件があるからでしょう。その日米同盟に関し、トランプ大統領はあからさまに「米国にとって不利」という発言を始めています。
「やはく憲法改正して軍拡をして米国から武器をたくさん買いなさい」という意味以外の何物でもありません。
日中関係
中国の習近平の「G20大阪トラック」に関する会合におけるスピーチも抱腹絶倒でした。つまり、「自由と公平、平等なネット社会を作ることが重要」という内容を、あの中国が言うか!と言いたくなるほどの厚顔無恥ぶりでした。
その中国は現在米中対立の真っただ中にあるわけですが、その間に割って入って安倍首相は親中外交を繰り広げようとしています。
他国や領海に侵入し占領することなど何とも感じていない中国が自由平等という国際会議、それがG20という茶番なのですね。
そこで安倍首相は、中国との関係は日本の国益としています。あくまでも建て前は米中の中間で両国とビジネスをすることが日本の立場という考え方です。
二兎追うものは一兎をも得ず
しかし、人間社会においてそうした付き合い方は、どう思われるのでしょう?そして「どうして?」と聞かれたら「自分に有利だから」と答えたら、それが通用するでしょうか?
個人的にはそうした安倍首相の風見鶏のような態度は、国際社会でどう評価されるのか、不安です。
「二兎追うものは一兎をも得ず」となることが心配ですね。
外交貧乏
国際社会で日本のプレゼンスが上がればあがるほど、国民は貧乏になってゆく。
まさに外交貧乏と言える状況だと思います。国民から消費税を絞れるだけ絞って、海外に貢献することが、はたして国益と言えるのか?
そういう議論が国内で湧きあがらないほうが不思議です。
明らかに日本は安倍首相の外交偏重の悪影響で、いわゆる「外交貧乏」に陥っています。
放置した内政のツケは高い
今の安倍政権は、そして安倍首相の政治姿勢は、今後内政を放置した高いツケを払うことになると思います。そして最終的にそのツケはすべて国民生活に降りかかってくる・・・。
その時安倍首相の評価はどうなるでしょうか?
国際社会でいい顔をするために、国民を苦しめる典型的な独裁者のよう・・・そんな評価にならなければいいですが・・・。
もしこのまま消費税増税ならば、G20を花道に退陣するというのも、一つの選択肢なのではないかと思います。
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