米国はソフトランディングでコンセンサスが一致!?

米国はソフトランディングでコンセンサスが一致!?

米国市場、米国投資家は、いやそれだけじゃなくて流れからして恐らくFRBも、一段とソフトランディングに自信を高めてるという相場付き。9月CPI、PPIときてインフレに関しても、急騰するような気配はないと確信を持っている風。ここで懸念のある金融システムに関して、何とか危機を脱することが出来れば、それこそがFRBの狙い通りと言うことになるから、11月、12月のFOMCは0.250pを2回続けて利下げするつもりなのかな。

インフレとの兼ね合いは見るだろうけど、結構な時間をかけてジワジワと利下げ出来れば、ゴールということだろう。

株式市場の方は日米ともに至って堅調。需給の乱れを突く以外、売りで勝てるチャンスはないと、そんな雰囲気さえ漂う。それにしてもこう連日夜間で日経CFDが大幅GUで返ってくるような相場になると、買い方にとっては笑いが止まらないだろうけど、売り方にとっては堪らないねぇ。

今日からまたしても日本市場は三連休。11月から取引時間延長と言うことだけど、まずもってこう連休が多いとむしろそちらの方が問題なんじゃないかな。年々、金融の世界は国境が取り払われ、今ではAI運用を国際的に行っているわけで、世界各地の株式市場の時間差を利用した取引が、主流になっている。

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なのでザラ場で日本市場がプラス引けしたときには、夜間は強含むというプログラムで運用されているのがミエミエだ。もちろん日本株となるとドル円の動きに左右されることにはなるけれど、もっと言えばドル円は米国金利次第。だから債券市場の動き、ドル円を条件にすれば、強気の上値追いはシステムトレードということで精神的な呵責はない。要するに買い上がるプロセスで上値の怖さが無いわけだ。

ただし各種オシレータの動きも条件になっているだろうから、売られるときは売られる。売られる状況になると売りが売りを呼ぶので、急激な下落になることもある。だがそれも地合い次第で、強気の投資家が多ければ、ある程度は逆張りの買いで吸収されるということになるが・・・。いずれにしても相場の地合いはゴルディロックに近付きつつあると思う。

ただし、10月、11月の波乱はまだまだ、日米ともに選挙があるので予断は出来ない。自民党がどれだけ負けるか、ハリスかトランプか、で相場はそこそこ動くだろうし。

イランはロシアが、イスラエルは米国が、一応の報復の連鎖を断ち切ろうとしている。ロシアはイランが全面的な戦争に突入すると、イランの軍事支援を得られなくなるしBRICSの統率も乱れかねない。イスラエルに対してバイデン政権は抑制的な態度は表面上取っているが、水面下では全面的に支援している。そんななか、イスラエルのネタニアフ首相は、戦線拡大の方針を堅持している・・・。

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しかし、米国経済はこれまでになかったような状況になりつつあると思う。経済の変動サイクルが未曾有の金融緩和、財政支出と無制限の移民政策で崩れようとしている。FRBの金利政策が経済に効果的に左右しているというよりは、慢性的な財政支出の拡大によって、ただひたすらに経済を下支えてしまっている。いくら財政赤字が拡大しようとも、需要が絶え間なく喚起されている間はまるで経済の落ち込みを回避できるような状況を作り出してしまう。

となると、FRBのインフレ抑制政策、つまりは利上げやQTによる金融引き締めの効果は、いささか疑問になってくる。インフレ鎮静化はFRBの金融政策と言うよりも外部要因による影響で偶然にそうなった、と言うことも考えられなくはないと思う。中国経済の衰退しかり、欧州経済しかり、戦争しかり、という状況変化は決して無関係じゃないし、原油価格が下げてくれたことは非常に大きかったこと。けれど逆に強烈に利上げした影響で、不動産価格や家賃が高止まりしてしまったということもある。

雇用をコントロールしてインフレを鎮静化すると言いつつ、雇用統計は嘘だらけで、それを見て金融政策をしているとも思えない。結局、すべては状況の変化に依存するだけ、と言う感じがするんだけどね。

まぁ、素人考えだけど、難しい理論をこねたところで、あまり大差はない気がするけどね。

日米株式市場は少し落ち着くかな。