トランプ大統領のMAGAは日和って終わった!?

トランプ大統領のMAGAは日和って終わった!?

悪いと思われていた5月のJOLTS求人件数がサプライズ的に大きな数字が出たことで、米国債10年金利が急騰してる。結果、¥142.88まで行って致命的と思われたドル円もあっさりと¥143.45あたりまで戻ってる状況。

でもね、どんな職種で求人が増えたのか?が問題で、多分だけど人手不足になってどうにもならない職種なんてたくさんあるに違いないからね。それで米国経済は好調と考えるのは的外れもいいところで、実態は真逆だよ。労働者がいないからサービスが提供できないとか、生産できないってことは、ある意味経済にとっては逆風以外の何物でもなし。

米国のような先進国だと、重労働には労働者が集まらない。そこを支えてた移民もダメと言うのでは話にならないし、なにより移民だって1年、2年もすれば楽で稼げる仕事に流れる。求人は慢性的に高水準になるしかないんだよ。

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こんなのを大歓迎のダウは大幅高。S&Pはほぼ中立でNASDAQは利食い先行というマチマチの米国市場だけど、同時にFRBパウエル議長は、反撃!?に出た。

「インフレのデータには向こう数カ月で関税の影響が顕在化し始める」

として、同時に「トランプ関税がなければ今年、追加利下げを実施していた」との見方をあらためて示した。

これはほとんどトランプ大統領に対し真っ向から反撃してるんじゃないか!?イーロンマスクと同じじゃんか!

要するに、FRBが金利を下げれば下げるほど、米国経済はインフレになるってこと。そして、トランプが高関税を突然導入したことも、インフレを助長してるし、これは年後半にかけてジリジリと米国経済をむしばむ。と言うことは、長期金利はこのまま高止まりするという事を意味する。

なので少しでも景気が「予想よりも良い」と言うことになれば、すぐに米国債10年金利は反応するのよ。今週悪いと言われてる雇用統計に対してもJOLTSが多ければ懸念は和らぐ。

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トランプは長期国債の金利上昇にビビッて方針を180度転換したわけで、その時点で米国の連邦債務の増加は、誰も止めることが出来なくなったことを証明したんだよ。大統領が意図的に景気を悪化させるなんて選挙を考えたらとてもできない。トランプならばやると思ったけど、今は真逆の政策をやってる。

と言うことはつまり、短期的な動きは別にして、これから延々とドル安が止まらないということになる。と言うことは、米国外から見て、米国投資は意味がないということになるんだよ。

皮肉なものでトランプ大統領はMAGA(Make America Great Again)とは正反対の方向に向かってるんだよ!でもね、トランプも高齢だから10年後の米国の姿を想像できないんだろうね。バイデンでもトランプでもそうだけど、高齢のリーダーを頂くということは、いくら優れた能力の人であろうと、その部分はいかんともしがたいんだよね。

老兵はとっとと身を引くべきだね。