過大投資と限界が同居しているAI市場
- 2025.11.04
- 放言
今、株式市場での最大の関心事は、このAIバブルがどうなるのか?ということでしょう。そもそも急激な勢いで社会に普及し始めたAIの処理能力、生成能力は、効率の面ではるかに人間を越えているので、誰もがAIの能力に盲目的になるんだよね。
人間がやれば、おびただしい時間と労力を費やさないといけないタスクを瞬時に実現してしまうわけなので、それこそ企業にとっても、また個人にとっても福音です。デスクワークは圧倒的な効率を実現していると言えるわけですから。
でもよく考えるに、AIを使えば使うほどに、圧倒的なスピード感をもって世の中に情報漏洩が起きてると言っても過言じゃない。企業に所属して業務をこなすプロセスで、AIを使うと非常に効率がいいとなると、誰でもがAIを使います。なんなら企業端末でなくても個人的なPCでAIを使いまくる。よく考えるとそれと言うのは、まさにネット空間に情報をまき散らしてるのと同じことでしょう?
AIの使用状況を監視すればいま、その企業が何をやろうとしているのかが完全に分っちゃう。そもそもそういう分析が得意なのがAIなのだからね。
それから善良な用途で使われるとは限らないわけで、むしろ悪用を考える方が重大な問題になりつつあるでしょう。これから犯罪に使われるケースも急増すると思うんですよ。そうなって社会に有益と好意的に受け取られているAIの評価も大きく変わるかもしれない・・・。
もっと言えば、今のAI開発と言うのは、実際問題としてほぼほぼ中国人、インド人の高度な技術者にゆだねられてると言っても過言ではない。米国のMAG7でAI開発の最前線ではほぼほぼ中国国籍の技術者が占めているという実態がある。こと米中のAI戦争と言う見方をすれば、中国の圧勝になる。
もちろん中国だから悪用するというのではなくて、AI開発の主導権は中国が握ってるということが事実としてあるわけで、極端なことを言えば、米国は資金とインフラを作ることに血道をあげてるだけ、と見ることが出来る。
もう一つ中国の強さと言うのは、圧倒的なデータ量を収集しているということ。とにかくあらゆる電子機器にバックドアを仕込んで、情報収集するわけで、そうなると米国とは本筋のところで精度に格差が出てしまう事でしょう。もはや今ではAIのデータ収集は限界に達していると言われていて、正直米国側にはこれ以上集めるデータがないわけです。
それでもその先に広大な領域があるがごとく、米国企業ば莫大な投資を行ってる・・・。そこには大きな矛盾が内在しているわけで、果たして巨額な先行投資が利益を産めるのか?という懸念が出始めているわけです。
またAIを規制する動きがようやく出始めたということもある。そもそもGOOGLEにしてもMICROSOFTにしても、あらゆる規制を無視して勝手気ままに個人情報を収集してるわけで、これは厳密には個人情報保護法違反に等しいはず。また企業や行政が持っているコンテンツも全てどんどん集めてしまう。
クラウドを使うのでスマホからの情報収集もどんどんできてしまう。もちろん使える情報は極めて限定的だけれど、もはや今どきの規模のデータセンタならば、ほぼほぼ世界のデジタルコンテンツは収集できてます。そんな極めて恐ろしい時代に突入していて、明確な規制も出来ない状況の中で、AIを野放しにすることに各国は規制を掛けようと動いてます。
資金はビッグテックとかクラウドの運営会社やAIシステム開発会社に過度に集中している怖さ。今の株式負うしの世界は、親亀こけたら・・・という剣先に居るようなもの。狭いエリアに何人もの登頂者がひしめいているわけで、これからはまずは一度大きなクラッシュをして、生き残りを選別しないといけないわけです。
なので確実にAI相場はクラッシュします。問題は時期とタイミングだけです。十分に注意したいものですね。
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