株式市場はバブル崩壊準備万端か!?
米中首脳会談は、米国の圧勝、みたいな論調が結構出回っているのが不思議。トランプ政権は、中国に対して様々な経済的プレッシャーをかけたとされるけど、習近平が「台湾問題」に関して「適切に処理できなければ危険な状況に追い込むことになる」という驚くべき発言をして、トランプ大統領はタジタジだった。
習近平の発言はこれでも非常に穏やかに報道されてるけれど、実際にはトランプ大統領に「台湾を防衛するのか?(有事に介入するのか?)」とダイレクトに問いただしたが、何も答えなかったらしい。そして会談後「台湾の独立を支持しない」と口走り、決定済みの武器の売却については「近く判断する」と逃げた。
習近平が米国大統領にこうした発言をするということは、中国は台湾統一を断行すると世界に宣言したも同然で、それが軍事侵攻なのか、政権転覆なのかは未知数だけど、もう待てないという意味だろう。そしてこういう発言をする裏には「米国のイラン攻撃」があったから。米国はイランに核開発問題の交渉中にいきなり攻め込んだわけで、ベネズエラのことも含めて、何も言い返せないだろうということだよ。
世界の二大大国の首脳会談にしてはお粗末な内容で、「あんたの国もやりたい放題やってるのだからうちもやりますよ」と言われただけの首脳会談だった。
要するに債券市場で長期金利が急騰したのは、結局のところマーケットは何も評価していないどころか、ホルムズ海峡封鎖解除に関して何ら進展が見られなかったとし、インフレ懸念が一層強まったと判断しての動き。米中会談で米国の圧勝などと寝ぼけたことを言っている大手メディアとか保守系メディアは本当にいい加減なもんだ。
さて、今まで、マーケットは本格的にイラン戦争やらホルムズ海峡封鎖の経済的な悪影響を織り込んではいなかったと思う。とにかくホルムズ海峡に関してマーケットは、長引くとは思っていなかった。つまり、パキスタンを仲介として停戦交渉を繰り返してきたし、今回ロシア・プーチンとの長時間の電話会談や、習近平との会談に対して、これによって停戦または終結する、と思っていた。
けれども、ロシアや中国は、はっきり言ってウクライナや台湾をなんとかしたいというほうが優先しているように見えるし、イランを支援し長期化させることで「米国(軍)を消耗させる」ことを意図してるのは明白。この後すぐにプーチンは訪中して、対米政策を本格的に話し合うことになってる。
はっきり言って、プーチンも習近平もトランプ政権はユダヤロビーとシオニストの影響下(支配下!?)にあるがごとくの印象を確信したと思うし、イランとの対立は収拾できないと確信したかも。そしてトラン大統領自身は四面楚歌の状況で、完全に追い詰められた感がある。
そうした状況や経緯をみて、世界の長期金利は居所を変えたという感じ。新型コロナのパンデミックで世界経済はボロボロになって金融ジャブジャブをやらざるを得なくなったけど、その結果はもちろんインフレだった。そしてようやく落ち着き始めた矢先に今度はイラン戦争になって原油供給が止まった。
米国は世界最大の産油国と言われてるけれど、それもせいぜい2027年の半ばくらいまで。シェールの継続的な掘削には、$100/バレルくらいを維持してもペイできないという状況に陥っていて、その上労働者不足、技術不足、資金不足でこれ以上動かせない状況にある。
米国の経済制裁でイラン原油、ロシア原油は出回らない。となると今回のホルムズ海峡封鎖が長引けば、それこそ世界的なインフレは不可避と債券市場は判断してるね。
でも、今のマーケットの状況からして、単純に長期金利が上昇して困った!では済まないと思う。パンパンにレバレッジがかけられて膨れ上がった株式市場では、この長期金利の上昇はキツイ。穏やかなところから言えば、まずは金融機関の保有米国債の含み損は膨れ上がったし、資本規制クリアのために投資用国債を売り出さないとキャッシュフローが確保できなくなる。はっきり言ってかなり危険な状況に直面してる。
次に商業用不動産が限界を突破しそう。ただでさえ限界に達しているところに、長期金利の急上昇とくれば、その影響は言わずもがな。まぁまぁ、地銀がバタバタだろうし、不動産そのものの流動性は枯渇するかも。
株式市場は株価の下落はもちろん痛いけれど、ハイレバで運用されるオプション取引でまず大穴が空くし、それが現物株にも波及することになるので、ここも危険です。そんな状況でスペースXの上場日程が決まるということになれば、一気に資金の流れが変わりそうでこれまた非常に怖い。AI・半導体相場、データセンター相場の継続性にも疑問だよ。
極めつけは多分米国債への評価。米国政府債務は、イラン戦争でさらに膨れ上がるだろうし、そもそも今の政府債務において長期金利の急騰は致命的。短期国債の回転で凌いでいるからこそFRBに利下げを迫っていたのだが、インフレ急伸となればFRBとて利上げしないわけには行かず、すでに2年物国債金利は4%を超えた。
何処から見ても、今の株式市場はバブル崩壊準備万端に見えるんだけど。
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