AI→AGI→ASI 人は幸せになれるのか?

AI→AGI→ASI 人は幸せになれるのか?

人間それぞれ、考え方も人生観も違うのだから、今の時代を生きてるということをどう感じているのかは分からないし、少なくとも個人の置かれた境遇に大きく左右されることは間違いない。

けれども、人間は時として踏み込んではいけない領域を試さなければ気が済まない生き物らしい。量子力学から巨大なエネルギーの可能性を見出し、それを実際に原爆と言う形で試すまでは、いや試して結果を見るまでは、決して止めることはなかったのと同じように、今度は知性という領域を人工的に作り出し、そしてなおもそれを進化させて、推測(予測)や、決断を自動的に行い、また新たな知識や仕組みを生成して自動的に進化してゆくという禁断の領域に莫大な資金を投じて踏み込んでいる・・・。AI(人工知能)と称するこのシステムは、いまAGI(汎用人工知能)に進化しつつある。

AGIの総合的な知能レベルは人間とほぼ同等と言われていて、さらにASI(超人工知能)となると、人間の及びもしない領域に突入すると言われている。2026年時点で、新たに開発されたAIは、明らかに自らの判断で一人歩きをする機能を備えつつあり、アンソロピックでもOpenAIでもいれが引き起こした事故(?)を報告している。

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2026年はAGI元年と言われていたが、現時点で不完全ではあるものの、すでに一人歩きするAIは出来てしまっている。そしてその進化が数年続けば、その心臓部は現在の巨大なGPU/CPUシステムに代わって、実用化された量子コンピュータに代わる。

いまのAI能力は、スケーリング則という物理的な計算能力に比例して高度化するという法則にのっとっている。何万個、何十万個という高額なGPUとメモリを一か所に集めた巨大データセンターが次々に誕生するのは、スケーリング則を制してAI競争を勝ち抜こうとするハイパースケーラーの覇権争いでもある。

主要なハイパースケーラーはデータセンター建設のために手持ちのキャッシュを使い果たし、70兆円以上の社債を発行して資金を集め、さらに特別目的会社を使った簿外債務は実質的に300兆円に届こうという勢いだ。もちろんこれには主要な投資会社はもちろん、プライベートクレジットの資金が大量に投入されている。そしてそこには将来(5年~20年後)に渡るリース契約が含まれる。

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AIの進化を考えれば、現在のスケーリング則がこのまま長期間にわたって維持されるということはあり得ないし、GPUそのものの高度化に伴う追加投資も毎年のように必要になるばかりか、膨大な並列計算を可能にする量子コンピュータの実用化が進めば、実質的には大量のGPUユニットは無用の長物と化す可能性さえある。

ちなみに量子コンピュータの本格的な実用化は数年後とされるけれど、それまでには飛躍的な性能向上が見込まれる。つまり、いまの莫大なデータセンター投資は通常償却はほぼ不可能と見込まれる。

またAIの進化は現時点では米中がほぼ同レベルとなっていて、量子コンピュータ開発では米中日が凌ぎを削っている状況。それまでに、AIのコモディティ化は一層進むだろう。となると、ハイパースケーラーやアンソロピック、OpenAIは一段と追い込まれる可能性があるだけでなく、中心的存在のNVIDIA自体の覇権も怪しくなる。

現時点で自転車操業を続けているAI開発各社は、夢のような将来を示し、資金の獲得に躍起になっているけれど、本質的にNVIDIAの循環取引に支えられている側面が非常に強いことを考えると、AIの進化は止まらないと言えど、ビジネスとしてどこまで維持できるのかは全く未知数の状況を脱しえない。

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このまま、AIがAGI、ASIと進化するとして、その主役の座はおそらくNVIDIAではなくなっている可能性が強く、またAI開発各社も現状では、必要な投資額を確保することは困難であって、将来的な資金に至っては目途が立っていないと言わらるを得ない。

それでも、AIの進化はおそらく止まることはない。そしてAIが人類にとって有益なものなのか災いの元なのか、ある一定の結論を得るまでは、決して立ち止まらない。

だがそのプロセスを通じて、人間が幸せになっているか?と言うと、AIが創り出す新たな時代にAIが支配するような状況では、とても人間らしく生きることなど不可能に思われてしまう。

これは遠い未来でもなくましてSFでもない、まさに目の前に突き付けられた選択である。そしてそれは、すでに人類が直面し始めている現実であって、そのことを意識しないと、必ず人間は不幸になるだろう。

だがその前に一度、この無謀な将来性のない莫大な投資を一度清算する必要があると感じるのだが・・・。