海外投資家が日本をどう見ているのだろう?
- 2020.02.23
- トレード雑感
日本にいると海外の投資家が日本をどう見ているのか、直接的に情報を得ることは滅多にできない。従って、今回の新型コロナ相場おいて日本株の動向を予測する上で、感覚的に結構役に立つと思われるダン・高橋という投資家の動画があったので紹介します。
なんか、投資家と言うよりもYOUTUBERという感じもしないわけではないけれど、自身のヘッジファンドも持っていたということなので、米国に沢山ある中小ヘッジファンドの運用者の意見として、結構参考になると思うので。
この中で、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が、日本に対して渡航注意とした事に言及。CDCでは、トラベル・アドバイサリー・レベルを「安全」「注意」「要検討」「渡航禁止」の4段階で評価しているわけだが、日本は新型コロナの感染経路が不明になっているという点でレベル2の「注意」指定されたわけだ。
多分海外投資家にとっては、日本の10-12月期GDPがマイナス6.3%(年率換算)というのもショックだったのだろうけど、問題なのは新型コロナの直接的影響が出始める、1-3月期、4-6月期、そして東京五輪開催とどういう悪影響がでるだろう?と不安に思っているところに、CDCの発表となったことで二重のショックがあったと言うこと。
その他にも日本の対策が不十分ということも懸念として大きいと。
(そしてCDCに続き米国国務省も日本への渡航警戒を1段階引き上げて「(健康上の)リスクの高い渡航者に警戒を呼び掛ける「レベル2」とした)
そういう見方を海外投資家はしているのだな、という感覚は掴めると思うし、だからこそ、週末の日本株は円安進行にも関わらず、下げたのだ、という「日本売り」の見方がある程度成立するような気がするし、そうなるといよいよ日本株の潮目も変わってくるだろうね。
新型コロナに関しては、来週の注目点は明らかに、経済や企業業績に対する影響を予想して織り込む展開に成らざるを得ないと思うし、その意味では自動車も、半導体も、電子部品も軟調な株価になって当然のような気がする。現時点では、工場を再開してもほぼ生産は行われていないだろうし、サプライチェーンの復旧などまったく進んでいないと思う。
従って中国に深入りしている企業はほぼ全滅に近い状況だという認識が、海外投資家の主流になる可能性大だ。また現時点では日本売りの要素は内需でも山ほどある。もちろん、4661OLCや4301アミューズなんかもかなり業績を落とす可能性があるだろうし、東京五輪の開催が危ぶまれてる状況で4324電通や2433博報堂DYなんかも嫌われそう。
また内需小売りもほぼ全滅に近いだろうし、ドライブスルーが絶好調の2702マック位はいいのかもしれないけど。またNHKのネット同時配信で民放各局が窮地に立たされるし、かといって民放もネット同時配信に追従すれば、もはやローカル局は存在できず、キー局は番組放送料収入も吹き飛ぶ。
いよいよそうなると、電通を中心に築き上げてきた民放のビジネスが崩壊に危機に晒される。
いままで、米国ダウの上昇のカギを握っているのはFRBの金融政策だけだった。もちろん、トランプ大統領のツイートにも反応はしたのだろうけど、本質的に株価の上下を決めてるのはFRBだ。そして現在のところ、FRBが金利政策の変更は志向していないし、短期市場に対する資金供給も6月までには終了したい意向だ。
だが、来週以降、米国市場が下落してゆくようなことになると、何らかのアナウンスを繰り出すかもしれず、そこに金融緩和の要素があれば、たちまち相場は戻ってゆく、というパターンになる。とにかく注意すべきはパウエル議長の言動だ。
しかし、確実に中国経済は泥船で、沈没間際にあるし、最悪なのは金融に波及するかもしれないということ。債券市場が揺らぐと、株式市場の比ではないから・・・。
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