半導体不足!ガースー政権がアホな理由の1つ
- 2021.01.30
- 放言
このところ、自動車セクターの株価が全くさえない。日経平均はコロナ以前の株価を当然回復していて、なおかつ¥30,000を目指そうという段階に突入しているのにも関わらず、最右翼のトヨタでさえやっとのことでコロナ前に戻ったと思ったら売られる始末。悲惨なのは、ホンダとSUBARUで特にSUBARUはコロナ禍での底値に近い有様。日産とて復調の兆しは見られたものの、調整入りしていて、まだまだ到達していない。
その最大の原因は「自動車用の半導体不足」によってまともな生産が出来ていないということにあるし、最近では各メーカーともに減産はもちろん操業停止に追い込まれている。
トヨタ:テキサス工場減産
日産:神奈川工場減産
本田:鈴鹿を中心に米国、カナダ、中国の各工場減産、英国一時操業停止
SUBARU:群馬の3工場操業一時停止
マツダ:国内減産
原因ははっきり言って台湾TSMCが供給を渋っていることと、在庫を極力減らすトヨタ方式を各社採用しているから。しかし、トヨタ方式と言っても半導体の調達には、それなりの(必要数の)フォーキャストを提示して、場合によっては先支払いもやってるわけで、それほど問題があるとは言えない部分もある。なぜなら半導体だけでなくほぼ全パーツが同様な方式だからね。
ところが、TSMCは「需要が切迫していて・・・」と言い訳をしつつ、日本の自動車メーカーには(意図的に?)半導体供給を絞っているわけ。ではなぜ、出し渋っているのか?というと2つの大きな理由が存在するのだ。
まず一つは、今月TSMCは日本工場を建設すると発表した。その際、建設費用を結局日本が50%を持つという破格な条件付きであったことにびっくりしたよ。これね、ちょっと前、台湾のフォックスコン(鴻海)がシャープを買収すると決めてから延々とウダウダして、遂には破格の条件で全取りということになったことを思い出したね。経産省は雇用をチラつかせられて、金融機関は破格の条件を鵜呑み状態にされて、必要最小限の資金で買収しやがった。
だから今回の自動車向けの半導体を作らないって言うのは、恐らく戦略的にそうしてるんだろう。もちろん米国の圧力で中国の企業を使えなくなったとか、いろいろ事情はあるけれど、テスラにはふんだんに供給しているしね。絶対にもっと日本政府から有利な条件を引き出そうという戦略だろうね。
もう一つは、半導体価格の引き上げだと思う。そもそも自動車用の半導体は回路もそれほど細くないものでよく、技術的にも難しいものはあまりない。だから当然値は安価でかつ崩れ気味なんだ。ところがそれよりももっと高値がつく、PC向け、サーバー向け、基地局向けなどの半導体を多く作りたいわけで、安物はやりたくないというのが本音なんだろう。昨年TSMCはコロナ禍の影響を微塵も受けることなく過去最高の利益をたたき出した。
台湾は親日国と言われて、また保守系の政治家や論客は台湾好きが多い。もちろん、日本に対して好意的に思っている台湾国民も多い。けど、TSMCにしても鴻海にしても、基本は大陸系財閥が支配する企業であるという事。米国のロックフェラーと欧州系のロスチャイルドが双璧なら、中国系は2番手グループにのし上がってきてる。なので、これからは金融やら自動車を制したいという意欲が見え見えなんだよ。特に日本の自動車メーカーは目の上のたん瘤なんだろう。今後、ジワジワと日本経済を締め付けて、疲弊させてゆく。それには自動車が一番のターゲットなんだろうね。
さてガースー。そんな国際感覚は微塵もないこの人に、日本の将来を託すってのも、とんでもないことかもしれない。外交なんて仲良くすればいいというものじゃないのよ。欧州は独自生産を増強するとして独仏が共闘するらしいし、米国は強烈な圧力をかけてる。産業のコメと言われる時代が完全に復活してるわけで、この分野で対抗するとか自国の生産を強化するとか、そうした政策も何もないガースー政権とは一体何者!?
自動車株は当分ダメで、また今の下落は半導体株にとっては絶好の押し目になるってことは、どうやら間違いなさそうだね。とにかくガースーじゃ、ゴーツーばかりで話にならんよ。無能丸出しだね。
日本企業なんか電気料金を税制優遇でいくらでも半導体作れるのにな。なんならエレクとかアドバンテストに圧力掛けさせるとかでもいいし。それよりもガースーはゴーツーなんだね。トッポ(二階)の顔色の方が自動車産業より大事みたいだから。
-
前の記事
不利になると規制を掛ける?負けて当然のヘッジファンド 2021.01.30
-
次の記事
ゲームストップ騒動の面白い話 2021.01.31