ロシアのウクライナ侵攻は不可避!?
- 2022.02.18
- 世界情勢
ウクライナ情勢がさらに緊迫した状況になっている、というのが米国政府の見解だ。今夜もまた、米国政府関係者からロシアのウクライナ侵攻を確実視するコメントが相次いだ。
しかし・・・今回いくら積極的に情報開示する方針とはいえ、これではまるで徹底的にプーチンを追い込んでしまって、「窮鼠猫を噛む」ような状況に追い込もうとしている・・・、すなわちロシアにウクライナ侵攻をさせて国際社会の批判にさらし、徹底的な経済制裁によってロシア経済を壊滅させようとしているようなものだ。
ちょっと待てよ、世界の2大核保有国同士が、軍事レベルではないとは言えこんな応酬を繰り広げていいのかよ!
米国は北方領土近くの海域に原潜を待機させ、また日本海には史上最大規模の空部打撃群をいまだに待機させている。ロシアは米原潜を探知し、海域を去るよう警告もしている。恐らく互いに核保有国らしくもちろん最悪の事態も想定して準備をしているだろう。ロシアにはICBMを満載したタイフーン級の大型原潜もある。実際北方領土近くの海域では現在ロシア軍が大規模演習を繰り広げている。
世界中の誰もが想像だにしていない核の応酬という最悪の事態が、もしかしたら目前にあるのかもしれないと個人的には非常に怖い。欧州には強力なNATO軍が控えているし、ドイツには米軍の核もあるから睨みは効く。けれども威嚇という意味では核の戦場は極東地域、すなわち日本近海となる可能性も十分にあり得る。
このまま行けば、今回のウクライナ危機は、ある意味1962年夏のキューバ危機と同等レベルのものになってしまうのでは?それは考えただけで恐ろしいことだよ。
いま、プーチン大統領は相当に迷ってると思う。結論からいうと、ウクライナはNATOに加盟できる可能性は相当に低い。なぜなら、加盟するとNATO憲章によってウクライナ領内のロシア勢力を一掃しないといけないし、周辺のロシア軍と国土防衛のための戦闘を集団で行うことになるからだ。それはすなわち、欧州とロシアの全面戦争になるという意味だからね。
NATOに加盟させない、というのは全面戦争を避けるという意味合いが強いわけだが、さりとてウクライナ国内のクリミア権益や親ロシア派の擁護はしないといけないので、恐らくプーチンはGOせざるを得ない切羽詰まった状況にいる。となると短期決戦でキエフを落とし、親ロシア派の大統領に挿げ替える、という狙いなのだろう。
そして米国の調査ではその侵攻が16日だった。なので敢えて16日という日程を公表したことで、プーチンは一旦は引かざるを得なくなった。さらにドイツのショルツ首相からの提案も考慮の余地があったということかもしれない。(ショルツは親ロ、親中と言われている)
迷いに迷った末にやはりプーチン大統領は、キエフへ侵攻すると(個人的には)考える。
また米国政府は盛んに情報を出し始めた。政府筋は「ロシア軍の動きに深刻な懸念」と発表し、ブリンケン国務長官も国連安保理で「ロシア軍、近く攻撃を開始すべく準備している」とコメントした。また「来週欧州でロシア外相との会談を提案」したとされるが、なんとかロシアの侵攻を止めるためにギリギリの努力にように見える。
こうした緊迫の状況のなかで、相変わらず株式市場は事態を楽観視しているように見える。2時10分現在、ダウは▲1.13%、NASDAQは▲1.78%、S&P500は▲1.27%、日経平均CFDは▲¥380(引け値から¥150安)近辺となっているが・・・。
ここから先、たとえ短期・デイトレと言えど、事態が落ち着くまでは買いを控えるべきと思う。もはや、いつ、どうなるか、全く分からない状況なのだから。
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