LGBT教育を小学校から!?政治家は日本をどうしたいんだ?
- 2023.06.25
- 放言
どうも国会でLGBT理解推進法なる全く意味不明な法律が可決されてしまってから、政治家に対する信頼はもはや爪の先ほども残っていないという感覚になっている。しかも弱小政党である参政党以外全政党が賛同した、つまりは議員立法で可決成立したというのだから、何をか況やという状況。と言うことは、全国会議員がLGBTは社会的に必須の理念なのだから法律にしてしまおうという何も深慮することなく極めて無責任な政治行動をしてしまったということだから。
一種のブームというか、米国がポリコレ(ポリティカル・コレクトネス):「社会の特定グループのメンバーに不快感や不利益を与えないようにする政策。人種・信条・性別・体形などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現を使用すること」が、あたかも主流であるかのように、また国連やその他の国際機関で推進されていることを取り入れなければ先進国とは言えない、という昭和のヒットした歌謡曲を口ずさむようなノリで法制化してしまうという低レベルな国会議員たちの思考に腹が立つ。
トイレタリーや浴場といった公衆施設の男女区分をなくせば様々な問題が出るとか、スポーツで男女区別があいまいになってしまったり、夫婦別姓や同性婚といった社会制度上の大きな変革を実現しやすくなったとか、そうした問題ばかりがクローズアップされているけれど、そうしたことはこの法律が象徴するごく一部のわかりやすい影響でしかない。
TVメディアは本当に低レベルで、この法律の本質を全く取り上げないし、そもそも本質を理解する能力も完全に欠如しているので、国民は大いに油断している。べつにこんな法律が成立したからといって大きな変化があるわけではないと高を括っているのだろう。しかし、これから起きるであろう社会的な混乱は、まずは地方行政がグチャグチャに混乱することから始まるのだ。
この法案ではまず政府が基本計画を閣議決定し、それに基づいて都道府県基本計画を策定し、さらにそれに基づいて市町村基本計画が策定されることになる。しかし、理念法を基準に行政が基本計画を策定できるはずがない。そのような基本計画とは「明確な法的裏付け」の下に成立するものであって、各行政機関が理念をもとに実際の行政を決めるというのは、解釈によって千差万別になる可能性もあり、現実の行政に当てはめると混乱が多発する可能性がある。
平たく言うと、左派が強い場合は過激になり、保守が強い場合は保守的になるわけで、その差をある程度抑制する法的根拠が見当たらないのだから始末が悪い。例えば温泉で有名な地方都市がすべての温泉施設を男女混浴とすると決めたとしても全く問題ないことになってしまう。そうなって住民や観光客から苦情が殺到したら、自治体はその基本計画を修正するのだろうか?
俺には温泉に関する印象深い後味の悪いエピソードが2つある。1つは知人の紹介である地方の温泉旅館に宿泊したときのこと。
まだ幼い長女と一緒に男湯に入ったわけだが、脱衣場で裸に成り、さてこれから入浴という段になって顔を上げると、浴室から出てきた35歳くらいのご婦人と遭遇してしまった。「しまった!間違えて女湯に!?」と当然狼狽した。そのご婦人は怪訝そうに何かを口走り刺さるような視線を浴びてきた。咄嗟に「すみません!」といって急いで長女に衣服を着せて自分もパンツと浴衣をはおり、出ようとすると、真っ赤な顔をした男性が飛び込んできて「おい、こっちが男湯だぞ!」と女性に向かって叫んだ。我に返った女性は急いで浴衣をはおり、軽く会釈をして逃げるように脱衣場を出て行った。
温泉旅館では時間によって男女浴場を入れ替えることがある。そして最初に入った女湯に2度目も入ろうとしてしまうのは仕方ないし、今度は時間で男湯になっていたということだろう。けど、そのご婦人のご主人はなんと女湯に入ってしまったから真っ赤な顔で大慌てで飛び込んできたのだ。実際の現場では男女の区別は当然必要不可欠なのだけれど、これが意図的に破られたら、混乱するだろうな、と改めて感じた次第。
もう1つは有名な温泉地にある洋風の老舗旅館に女房と二人で宿泊したときのこと。夜中に寒くなって目が覚めてしまい、仕方なくひと風呂浴びて体を温めようと2時過ぎに大浴場に浸っていた。すると脱衣場から男女の集団らしい騒々しい声がしたと思ったら間もなく数人の若い男性と二人の若い女性が騒ぎながら飛び込んできた!もちろん皆全裸である。そして着衣の男性が照明とビデオカメラを持って入って来て、俺に向かって「早く出ろよ、おっさん」と。
その時点でだいたい何が始まるのかは察しがついたから、騒ぎまくる集団を後にしたけれど、そのまま旅館のフロントに駆け込んだ。そしてスタッフが電話でお上に連絡し、30分ほどすると初老の男性とお上が到着し「大変もうしわけございません」と謝罪された。素泊まりということで当日飛び込みで来た客、と言う事だったが・・・。それから1時間ほどして大浴場の様子を初老の男性が見に行くとすでに彼等の姿はなく、俺も事情説明のために同行すると、浴場はとんでもない有様となっていた。椅子や桶は散乱しシャンプー類はすべて浴槽に流し込まれ、お湯は白く濁り泡だってしまっていて・・・・。
けれども宿のお上は、謝罪はするが当事者への注意をするでもなく、朝になって彼らは早朝に旅館を後にしたと説明された。要するに平たく言えばゲリラ的にAVの撮影が行われたということで、酒に酔った勢いで備品を無茶苦茶にしたということらしかったが・・・。その後のことは置いておくとしても、現実にこうした不逞の輩は世の中にいくらでもいる、ということなのだ。これがLGBT法があると言って無茶をするという事ではないにしても、LGBT法がこうした社会常識のない連中をエスカレートさせる可能性は十二分にあり得るという事だろう。
トイレや温泉だけでなく、現在の社会では男女区分は当たり前のように守られ、それによって成立していると行ってもいいわけだが、そうしたあらゆるシーンで不都合やトラブルが多発するのは避けられないと思うし、そうなった場合、それを制御できる形がそんな基本計画で作れるのか?と言ったらまず不可能だと思う。社会規範、社会習慣によって守られてきた部分に全く不要な齟齬が生じる・・・。こんなバカバカしい話はないではないか!
そして行政が混乱する以上に大変な事態になると言わざるを得ないのが、義務教育におけるポリコレ教育の強化と言う点だ。第十九条によれば
「学校長等は、教職員、児童、生徒、学生その他の関係者に対する性的指向又は性自認に関する理解を深めるための研修の実施及び普及啓発、性的指向又は性自認に関する相談に係る体制の整備その他の性的指向又は性自認を理由とする差別を解消し、及び性的指向又は性自認に係る言動により修学等の環境が害されることのないようにするために必要な措置を講じなければならない。」
とあるわけで、これは義務教育の場でLGBTをしっかりと教えなさい、という法律なのだ。まだ小学生(児童)なのに、L(レズビアン)G(ゲイ)B(バイセクシャル)を教えろというのだから厳しい。まだ性に目覚める前の年齢であるにもかかわらず、と言うわけだ。それを一体どうやって、どう教えろというのだろうか?そして百歩譲ってそれを教えられたとして、さらに深刻なのは「性自認(T:トランスジェニック)」をどうやって捉えてどのように教育しろと言うのだろう?
そして最も深刻なことは、学校長や教育委員会は、小中高の学生及び教員、学校関係者に対しLGBT教育をしっかりやりなさい、という内容であること。つまりは数年、数十年後の日本社会をポリコレ一色で染めてしまおうじゃないか!という法律なのだ。
だいたい教育の現場で差別意識を撤廃しようとするのであれば、性別よりもまずは人種、信条(宗教を含む)体形などによる差別の解消を優先すべきだと思うし、苛めの原因となりやすい体形や貧富の格差などの差別をしっかりと解消することが必要なはずである。また今の学校の現場で悠長に教職員に対しLGBT研修をやってる時間などないし、さほど意味も時間もないのだろう。
こうしたことは将来の日本社会を大きく変えてしまうことになる。子供たちにそうした教育をするということは、男女本来の担うべき役割を曖昧にすることでしかない。特に性的意識に目覚める前の児童にあらかじめLGBT法的思考を持たせるようなことは、概念が固定化されやすい成長期であるだけに全く賛成できない。
国会議員は本当に低レベルだから、今の米国をみて民主党が推進するリベラル主義が主流であるかの如く捉えている。米国だけでなく欧州でも、さらには国連でもLGBTというマイノリティを差別しないことが中心課題の一つと捉えているし、メディアもまたそのことばかりを煽っている。そうした中で国会議員のみならず大企業がそうした大いなる勘違いをしているから、始末に負えないのだ。
そんな中で米国民主党が日本に対しLGBT法成立を強引に迫ったのは、日本がほぼ信仰習慣のない国家だからに過ぎない。キリスト教もイスラム教もまたその大元のユダヤ教もLGBTは絶対に認めはしないわけで、その意味では米国のサイレント・マジョリティは保守派なのだ。それは日本も同じで、憲法改正さえできない日本で、調子づいてLGBTだ!と言ってる政治家はまるでわかってはいない。
米国ではこれからサイレント・マジョリティが大いに声を上げ始める。そもそも米国でLGBT的な包括法案など可決の可能性すらないのだ。そんなことも日本の国会議員は全く分かってはいない。いかな米国でも性自認を認めたら社会が揺らぐことくらいは十分に理解し始めているし、そもそもリベラルが劣勢だからこそ、日本を焚きつけたということも全く分からない岸田首相・・・。
岸田首相は無駄かもしれないが、日本の国会議員は家族・親族で一度、この問題について本音で話してみるべきだ。
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