7日のFOMCは米国経済の行方を決定づける!?
- 2025.05.06
- トレード雑感

ここまで連騰を続けてきた日米株式市場だが、勝負は明日のFOMCの結果ということになるだろう。流石にここからさらに連騰を重ねていくと決めつけるほど、流石の米国投資家も楽観はできないのではないか?と言う感じで、2時間ほど前から日米のCFDは下げ始めた。所謂FRBに対する利下げの催促相場のような雰囲気になってきた。
テクニカルでも流石にこれだけ上昇してくれば利食いが出てもおかしくないけれど、それが単なる利食いによる調整なのか、はたまたもう一度底を確認に行くのかはそれこそ明日のFOMCの結果次第ということになる。
さて、今日になって出てきたニュースの中にOpenAIは営利企業に経営主体を移す計画を断念した、というのが出た。そもそも同社の方針は非営利組織としてAIを発展させるという目標があったわけだが、莫大な投資を賄いきれないという見通しから営利企業化を決めたという経緯がある。しかし営利化に反対する出資者(イーロン・マスク等)は、商業化すればAIの本来の中立性が維持できなくなると反対していたし、誰もがAIの暴走を懸念するレベルに到達する懸念を抱いている。その意味では何処までOpenAIが持つAIをコントロールできるかというのが、最大の焦点になりそう。
また同時にOpenAIはウインドサーフという企業を4300億円で買収するという。これでOpenAIはより高度なシステム開発機能を持つことに成り、生成AIの可能性をまた一歩前進することになる。画像や動画の生成と相まって、ますますクリエーター、エンジニアの領域を侵食するだろう。
さて情報によればこのままでは、米国経済は99.9%リセッションに突入しそうだ。4月後半から5月に入り、かなり急激に消費が落ち込んできてるらしく、小売店の品薄も目立つようになってきたという。自動車もいよいよトランプ関税適用前の在庫が底をつき始めているし、港湾作業も極端に減っているらしい。
パンデミック初期を同じような状況になってきていて、この状況があと1ヵ月も続くと容易には回復できなくなるし、数少ない商品の価格は出回れば急騰するだろうと言われている。
GDPの約7割を占める消費がままならなくなっている状況で、大量の米国債のロールオーバーが、しかも高金利で行われたり、景気対策として減税法案が決まったりすれば、米国経済は一気にカオスに突入する可能性が濃厚・・・。
そう考えると今後の想定は厳しく、ポジティブスタンスなど取り様がないと思うのだが・・・。いま、パウエル議長は非常に苦しい立場に直面しているだろう。でも墓穴を掘りつつあるトランプ大統領も同様に帰京の中にある。
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