シンプルな現在最強のデイトレ手法を解説
- 2019.07.27
- 投資手法

「日中の値動きを見てポジションを建てデイトレをする」というのは、一見正しい事のように感じるでしょう。巷間販売されている様々なデイトレ指南書には、少なくとそうした戦略を解説しているものが大半で、デイトレはテクニカルな要素さえ習得すれば勝てると言わんばかりです。
しかし、株価はテクニカルを意識して動くものではなく、テクニカルは動いた結果であったり軌跡であったりするわけで、ある程度の株価予測はできるかもしれないですが、それだけで勝ち組にまわれるというものでもありません。
なぜなら、株価は時々の投資家のセンチメントに左右されて動くからです。
ですから教科書通りの法則性は再現されないことも多いわけで、結局のところ、そうした(指南書的には)イレギュラーな動きを克服できてこそ、デイトレで勝ち組にまわれるわけですね。
今回は笑ってしまうほど単純・シンプルですが、非常に成功率の高い、私自身が実戦している手法をご案内します。
結局、株式投資は常に複雑に考え過ぎているな、と言うのが株式投資歴26年の私の感想です。もっとシンプルに向き合うべき、と言うのが最近の感想でもあります。
相場から少し距離を取って眺めてみると、その時々でパターンのようなものが見えてくることがあり、素直に乗ってみるということが意外に有効であったりします。
この記事を読んでいただいたら、そんな見方で日本市場を眺めてみるのもいいかもしれません。そしてきっと納得していただけると思います。
シンプルだけど最強のデイトレ法
まずはある程度テクニカル手法を身につけていることを前提に書きます。基本的に初心者の場合は、ザラバで起こりがちなハプニング的動きに対する対応が難しいと思いますので、ある程度のテクニカル手法は身につけていて欲しいのです。
デイトレに必要なテクニカル手法の基本を身につける推奨教則(2本)
さて、日々の日本市場のプレイヤーは約6割~約8割は海外勢である、という大原則を思い出してください。日経平均の日中の値動きは、ほぼ海外勢によって演出されていると言ってもいいわけです。
であるなら、海外勢は何を頼りに日本株を売買するのでしょうか?
そうした視点でシンプルに考えると答えは簡単なのですね。
日本市場は米国市場と連動すると言われていて、事実ここ何年も、特に第二次安倍政権以降は基本的に日米関係が良好で、その傾向は強まっています。
と言うことは・・・
前夜の米国市場に追従しようとするのが日本市場と言うことになり、これで朝寄りの気配が決まります。その気配は銘柄によってバラバラなのですが、基本的に(気配が)出遅れている銘柄を選定してデイトレをする。たったこれだけのことなんですね。
前夜の米国ダウが1%高かった。その状況で朝寄りの気配を見ると0.5%、1.2%と言うように銘柄毎にGU幅が違います。そこを巧みに突くことで、ほぼ勝てるのが今の日本市場です。
必要な準備は僅かなチェックと根性だけ
現在の日本市場に独自性は期待できません。その理由は経済状況や政府の財政政策、金融政策、対外政策等々複雑な要因があるのでしょう。結果として米国市場と比較して日本市場のパフォーマンスが悪いのは事実です。
なので、国内投資家は個人投資家も含めて、(米国市場と比較して)投資意欲が低いのは否定できません。しかし株式市場ですから、一定のボラティリティを作り出すような動きは必ずあるわけです。
その主体は海外勢であるわけで、当然のように米国市場に追従するような動きに(演出)しようとするのですね。なので準備は至ってシンプル。
セクター別の主力銘柄で株価ボードを作っておきます。海外勢の手掛けない中小型株は除外です。できれば225銘柄のうち出来高の多いものを選定しておけばいいですね。
前夜の米国指標をチェック
朝、少々早めに画面に向かって前夜の米国三市場を眺めます。ついでにダウ構成銘柄で買われたもの、売られたものをチェックしておきます。
そしてセクターの渡りをつけるために、SOX指数、米国債10年物金利、為替をチェックします。SOXは半導体系、10年物金利は金融系、為替は輸出企業系と言った傾向が掴めますからね。
その上でセクター別株価ボードで気配を確認します。
朝寄りの気配をチェック
朝寄りの気配は、以前よりも駆け引きの傾向が強まっています。従って、朝8時30分と8時50分では全く違う気配になることも多く、さらには寄り付き直前に注文が入るパターンが増えてきました。
しかし、細かく日々の寄り付きを見ていると、買いと売りでは結構な違いがあることが分かります。どちらかというと売りのほうが先行して出やすいですが、大口投資家の行動なので、気にし過ぎても仕方ないですね。とにかく同セクターの銘柄間の違いをよく観察します。
個別銘柄の信用取組をチェック
最後に決めた銘柄の信用取り組みをチェックします。買いで勝負するなら売り長銘柄は絶対に有利。これは寄り成りでも十分勝てます。
地合い(センチメント)が買いならば、寄り付き直後に必ず出てくる売り物を掬いあげるために、一呼吸おいて下で指し値も有効です。
後は根性決めて突っ込めるかどうかで決まります。
このパターンは当分続く
10月の消費税増税まで日本市場で期待できる材料は、日銀が金融政策で消費税増税をバックアップしてくるかどうかだけです。日銀が動かなければ、この先米国市場に追従する傾向は鉄板です。また、日銀が幾分か金融緩和しても、日本株は出遅れ修正となりますから、デイトレには絶好のチャンス到来ですね。
市場参加者が少なければパターン固定化
現状では日本市場の市場参加者は極めて少ない状況です。海外勢は一定量の取引をこなしていますが、これから夏枯れ相場になれば、海外勢の参加も限定されますので、ますます日本市場は米国追従の傾向を強めるわけです。
なので意外かもしれないですが、現在の薄商い相場が継続することは、デイトレにとってはさほどダメな状況ではないのです。
市場参加者が少なければ、パターンは固定化されるからです。
この時期のデイトレは負けない
一般的に市場が活況になると勝つチャンスが増える、と言われますが、デイトレでは不安定な動きが増えるので必ずしもそうは言い切れません。
デイトレで勝ちやすい相場というのは、言うまでもなく値動きが予想できる相場。ならば、このままの薄商いで、米国市場追従のパターンが固定化されていることが、断然有利です。
この時期のデイトレは、この状況が続く限り、負けないと言えるでしょう。
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