【知らなきゃ損する】3つの空売り定番ポイント

【知らなきゃ損する】3つの空売り定番ポイント

短期の株式投資を勝ち抜くためには、空売りは必須の戦術ですが、株式投資は買いでというのが定番になっていて、空売りは敷居が高い、怖い、という個人投資家が多いのも事実でしょう。

しかし、株価は上昇と下落が同様の比率でやってきます。短期投資で空売りを敬遠してしまうと投資機会が半減してしまうか、銘柄探しに多大な労力を使うことになり、なかなか投資の成果が得られません。特に下落相場となれば、買いは僅かなリバウンドをリスクを取って狙うということになり、買い方にとっては厳しい状況と言えます。

そこで投資機会を生かし効率よく利益を積み上げるために、勝率の高い3つの空売り定番ポイントを解説します。

空売りで狙える定番ポイント

空売りの基本形は、株価が高い位置まで買われた時に、投資家のマインドが変化するポイントを狙い撃ちするということです。具体的なポイントは「マインドの変わり目」です。

株価は上昇すればするほど、売り(利食い)圧力が強まりますが、同時に買い圧力は急激に減少するわけで、そこでは急激な投資家マインドの変化が起きます。

また高値を取って利食いになった後、再度高値を目指す買い方の買い圧力が強まる場合、前回の高値をブレイク出来ないとそこでも戻り売りの圧力が強まり、買い方はこれ以上の上昇は厳しいと判断して売り圧力に変わります。この場合は最も強い投資家のマインドの変化となるわけです。

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さらに、下落相場となってリバウンド狙いの買いで株価は戻りかけますが、戻ろうとする株価に対して戻り売りの圧力がかかり相場は持ち合いとなります。その状況を見た買い方は、次々に戻り売りを決断し相対的に売り圧力が高まります。

もちろん、これらのケースでは、売り圧力の高まりに空売り圧力が加わり、株価が急落する可能性は非常に高いと言えます。

1. 急騰相場の行き詰まり

7974 任天堂の6ヵ月日足チャートです。下落相場入りして以来短期のリバウンドを繰り返してきましたが75日線で頭を押さえられてトレンドを変えることができませんでした。しかし、証券ディーラーや海外短期筋のターゲットである銘柄だけに、リバウンドも大きい値幅となる傾向のある銘柄です。

このように短期間で急騰した場合、行き詰まり線(戻り高値を越えられない足)が出現すると一気に利食いモードに突入していることが非常に明確に分かる銘柄で、黒線枠内が投資家マインドの変化ポイントとなります。

ただし、4つ目の黒枠は75日線ブレイクからの好材料(スイッチをテンセントを代理店として中国で販売)による急上昇であって、リバウンドの可能性も非常に高いため、大きな値幅は狙えないので注意が必要です。大陽線のリバウンドで買い戻しが必要になっています。

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2. 急騰相場のリバウンド後の行き詰まり

4502 武田薬品工業の6ヵ月日足チャートです。同社は昨年のシャイアーの大型買収によって財務懸念となり、また大型増資によって株式を大量に発行したために需給が緩み、世界市場のクリスマス暴落で底値を付けています。しかし株価の戻りも早く、1ヶ月後にはほぼ急落前の水準に達して揉み合いに突入しています。

そして、世界的な株高傾向で揉み合いを上抜けて高値を取った後利食いとなり、そして再度高値を追いましたが、前回高値をブレイク出来ず行き詰まりの陰線が2本出現しています。ここが投資家マインドの変化ポイントとなりました。

年初からの上昇で、75日線の傾きが変わり、さらに25日線、5日線と基本的には上昇を示唆する株価の位置での空売りということで、テクニカル投資としては「有り得ない」空売りかもしれませんが、増資によって株数が増えていることを考慮すると、この戻り高値の位置では十分に売り圧力が強まる可能性もありました。

結果的には売り圧力が強まって株価は下落し、直近では75日線と25日線の短期のデッドクロスに至りました。

この銘柄は前回(10月)の上昇場面でも行き詰まり線による短期トレンドの転換が起きていて、テクニカル以外に資本政策の影響が大きいと思われます。

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3. 下落相場のリバウンド後の持ち合い

6758 ソニーの6ヵ月日足チャートです。ソニーは昨年の最高益観測から「材料出尽くし」でトレンドを転換し、世界の株式市場が年初から上昇に転じているにも関わらず、売られ続けた銘柄です。

しかし個人投資家にも人気のある銘柄で、また証券ディーラーや海外短期筋も手掛けやすさから移動平均線乖離が大きくなると戻るというトレンドを繰り返しています。

このような場合、75日線の下に位置する場合には、リバウンド後の持ち合いは絶好の空売りポイントになります。実際、約半年間そうした値動きをしながらも、戻りの持ち合いを売り建てた場合はほぼ負けなしです。

年初からの世界的なリバウンド相場では、出来高が一変していますが、これが返って上値を重くする効果となっているようで、直近の窓空け上昇によって75日線をブレイクしたものの、ここでも勝負ができる、というのは私の個人的な感覚です。

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空売りはテクニカル・センチメント・銘柄選定が成否の鍵

以上のような3つの空売りポイントは、改めて言うまでもなく定番であると言えます。そして、テクニカルで空売りポイントを判断する上で、マインドの変化を意識して観るようにすると成功率は非常に高いと思われます。

時として株価はテクニカル(チャート)通りには動ごかずに、ともすれば騙しとなることもしばしば出現します。仮にそうなってしまった場合、それを説明するアナリストはほとんどいないのが現実です。

ですから実戦に即してチャートを見た場合、「テクニカルでは強いはずなのになぜか株価は下がった」という事実を突き付けられると、個人投資家は大いに迷い落胆するかもしれません。そうしたケースは急激なセンチメントの変化によってしばしばもたらされるということを、前提に考えることが大事だと思います。

また、空売りを仕掛ける銘柄の選定も大きな成否の鍵を握っていると思います。その意味ではあまり対象範囲を広げずに出来るだけ値動きに慣れた銘柄を選ぶべきだと思います。

まとめ

空売りは株価が高ければ高いほど、利食い圧力が強いためにリスクが小さくなります。それはいうなれば、底値を買うことと同じことなのです。しかし、株価の底値を見極めるよりも、恐らく高値を見極める方が易しいという事実に個人投資家は気付かないと思っています。

この3つの定番ポイントでの空売りは、おのおの個別銘柄の需給や独特の値動きの影響は受けるものの、意外なほど勝率が高いと思っています。

 

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