ウォーシュ議長発言で金利急騰・株価下落

ウォーシュ議長発言で金利急騰・株価下落

昨夜のジャクソンホールでのウォーシュ議長の基調講演は、同氏が滅多にコメントしない人ということもあり、かなりの注目度を集めたと思う。そして改めて、これからもFRBはフォワードガイダンスを行わないと発言したので、ほぼほぼFOMC後の会見のような雰囲気だった。

FRBは特に今年あたりからな金融市場における存在感が薄れつつあったし、投資家はFRBを特に意識することなく、行動しているように見える。そもそも資本市場の急激な拡大や銀行以外の金融主体の台頭等、有事の時にはFRBは機能不全に陥りかねないという意見もあって、個人的にも同感な思いで見ている。

昨夜ウォーシュ議長は、積極的な政策論議は行わなかったし、発言自体は現状の物価と雇用の情勢をなぞるようなものだったし、金融政策の担当者としての方向性を示したわけでもなかったが、インフレに言及したことで、2%の政策目標との差を市場が問題視した、ということ。もちろんFRBとしては政策目標に近づけることが仕事なわけで、必要と判断すれば利上げも行うという極々真っ当な意見を言ったまで。

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それをおそらくAI解析した結果、9月利上げは50%程度まで確率が跳ねた(Fed Watch)。面白いのは、講演当初は株価は上昇したし、講演が終了するまでは高値圏を維持していたこと。それが徐々に売られ始めたという経緯を見ても、多くの投資家がAIを使って講演内容を解釈したことが如実に分かる。

そして、トランプ大統領やベッセント財務長官の手前、利上げはしないだろうし、まして11月の中間選挙前に利上げはない、としていた投資家の読みを、結果的に覆したことが原因の株式市場の下げだった。自分もAIを併用しながら講演をモニターしたけれど、おいおい!AIも講演中と講演が終わってからの株価下落局面とは回答が全然違うじゃん!と憤った。これが今のAIなんだとしみじみと感じたよ。

残念だけど今のAIは起きた事象をデータとして扱ってそれをもとに感想くらいは言えるけれど、否定や推則は全然だめだなと。まぁそれはいいとしても、AIのそうした特性を理解していることで、市場における株価変動を推測できるんじゃ?というのが人間の考えることなのでね。そうはいっても投資額の不均一があるので、難しいことは重々承知しているつもりだけどね。

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と言うわけで、この講演に真っ先に反応したのは金利で、講演当初は短期金利が上昇し、中長期はむしろ下がり気味だった。それでも結局は10年債は上昇し、30年債は元の水準に戻ってしまったしね、もっと言うと日本国債10年金利は2.944まで上昇し3.000まであと僅かと言う局面もあった(引けは2.919)。

ウォーシュ議長はAIにはありきたりのことしか言わなかったが、本来資本市場の状況からして、投資家が最も聞きたいコメントだったはず。議長はだからこそ敢えて踏み込まなかった、いや、踏み込めなかったと感じたわけだが、確かに投資家は、AI・DC投資に懐疑的であることは確か。この局面で0.250の利上げがあったとしても、たいした影響はないだろう、と言うのが従来の楽観のはずだった。

でも、そんなに甘い状況じゃないということを、みんな分かってる気がするよね。