日本株を読め!【7.22~26】韓国と円高で上値が重すぎる週

日本株を読め!【7.22~26】韓国と円高で上値が重すぎる週

7月19日(金)日経平均引値 ¥21,466(前週予想¥21,600)日経平均CFD ¥21,279

相場地合い概況

米国市場はFRBの7月利下げを織り込む形で史上最高値を更新し、その後好調な米国経済指標で利下げ期待感が後退して調整入り。しかしFRBパウエル議長の利下げ方針に変更はないという趣旨の発言で、大幅な調整とはならず、高値付近を維持した形。

イラン情勢の緊迫化

イランは英国による先日のイランタンカー拿捕に対する報復として英国タンカーを拿捕し、週末のイラン情勢はにわかに緊迫した。

背景には米国の経済制裁の影響で現在のイラン経済の困窮があり、国民の不満を反らすという狙いがある。

従ってイランがホルムズ海峡を閉鎖すような軍事的行動にでれば、自国経済の息の根を止めかねず、また周辺国の反感を買うことは必至のために、当面はそうした行動には出ないと言うのが、米国の分析でもあると思われる。

それを知っている「全く足りない岩屋防衛大臣」は、米国の提唱する有志同盟参加に関して軽口連発で保守系言論人たちを呆れさせている。

対韓国対応

日本の対韓国貿易正常化は、感情的な韓国の文政権を大いに刺激し、同時に「弱い犬ほど良く吠える」の例えよろしく日本に対し感情的な反論を繰り返している。

そして世界に向かって「WTO違反、国際法違反」と叫び散らしているが、今回の対韓国対応は「軍事転用可能な重要管理製品に対する韓国の管理不足」が原因で、優遇措置を止め通常通りの貿易に戻すというもので、違反も何もない。

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しかし、韓国はこれを「違法」としているために、たまりかねた河野外務大臣は駐日韓国大使を叱責した。だが案の定韓国では、ますます対日批判が強まっている。

参院選

野党が消費税増税を焦点にする力量がまったくなく、参院選たけなわであるにも関わらず、まったく盛り上がらない。

争点が見えない国政選挙であるなら、安倍政権は安泰だろう。明日は投票日だ。

米国日足チャート・テクニカル

16日のザラバで史上最高値$27,398を取って、$250ほどの調整で一週間の取引を終えた。金曜の大引け間際にイランが英国タンカーを拿捕というニュースが伝わってCFDは$27,087まで。

ただし、それ以上の緊迫した展開はこの週末ではないと思われ、5日線を割り込んではいるものの、月末のFOMCまでは大きな調整はなさそうだ。

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米国市場は0.250pの利下げは完全に織り込んでいて、後は0.500pの利下げに対する反応だけ。0.500pならば最高値の更新へと向かい、0.250pならば米中交渉やイラン情勢に対する懸念が台頭し調整モード入りする可能性が高い。

いずれにして来週はFOMCまでのポジション調整で、多くのディーラーはFOMC前に夏のバカンス休暇を取る。

日経平均日足チャート・テクニカル

どうしても上昇トレンドに乗りきれなかった日経平均は、75日・25日のゴールデンクロス目前で足踏みを強いられた格好。▲¥422に対して全値戻しの△¥420を演じた週末だったが、イランのタンカー拿捕で日経平均CFDは▲¥150弱後退している。

参議員選挙は予想以上に自民党善戦となってサプライズはなし。与野党の政策差異は「消費税増税」だけであることから、月曜は保守勝利でも厳しい展開もあり得る。

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仮にそうなれば、金曜の大陽線は「化け線」となってしまう。

ジリジリと戻してはいるものの¥107台を脱出できないドル円が重石となって、ゴールデンクロスは難しいのではないかと予想している。

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来週の日米地合い予想

来週の米国市場の変動要因は、FOMCの利下げとトランプ大統領、と言うことになる。相変わらず米中交渉に対するポジティブな見方を披露しているトランプ政権だが、もはや市場は額面通りに受け取りはしない。

FRB利下げ

米国経済は好調を維持していて、シカゴ連銀総裁は利下げ不要論をぶち上げた。しかし、今回のFOMCでは0.250pの利下げはほぼ確実に行ってくるだずだ。

ここ数年のFRBの金融政策は、市場に対するガイダンスを重要視してきた。なので、直前の政策変更といった行動はまずあり得ない。パウエル議長の議会証言の内容がすべてだろう。

ただし0.500pの利下げはないと思う。この局面で極端な金利変更は、債券市場に対する影響が大きすぎる。

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米中対立は8月中旬に再燃?

米中交渉は、いまだ実務者協議の開催も決定していない。なので、来週はまだ具体的な日程も出てこないかもしれない。いずれにしても中国はいまだ、米国の農産物の購入を増やしてはおらず、そのことは来年の大統領選挙のテーマでもあるので、トランプ大統領は後には引けない。

従って、追加関税に関するプレッシャー発言も飛び出すだろうから、暫定的な合意はまずあり得ない。それどころか、8月中旬には再燃の可能性が高い。

日韓関係修復不可能

韓国の姿勢は日を追うごとに強硬になっていることから、まず8月1日のホワイト国リストからの削除は行われるだろう。

日韓貿易問題は、日米共同での対中国対策の一環でもあるわけだが、それ以上に朝鮮半島に対する極めて厳しい政策の一環だと思う。韓国は早期にそのことに気づくべき。

日本市場にとっては今以上に懸念が増加しそうだ。

7月26日(金)日経平均予想

従って先週同様に日経平均¥21,600~¥21,800の揉み合いレンジを上抜けるのは非常に厳しいと考える。来週は海外勢の買いは全く期待できず、ヘッジファンドの仕掛けの終始する可能性が高い相場ということで、

日経平均株価¥20,800 ドル円¥106.50

を予想する。

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