私的小説 師匠 彷徨編(第一章 冷たい雨 後篇)
- 2020.08.15
- 小説
冷たい雨(後篇) 4 土曜になって11時過ぎにラネージュの前まで来て美佐江に連絡し、雨をかき分けるワイパーの音を聞きながら、夜には華やかなネオンに覆われる通りのうらぶれた風景を眺め […]
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冷たい雨(後篇) 4 土曜になって11時過ぎにラネージュの前まで来て美佐江に連絡し、雨をかき分けるワイパーの音を聞きながら、夜には華やかなネオンに覆われる通りのうらぶれた風景を眺め […]
冷たい雨(前篇) 1 麻生首相は経済を全く理解できてはいなかった。リーマンショックの影響が先進国で最も軽微と目されていた日本は、景気対策に後手を踏み続けた結果急激に輸出が行き詰まり […]
梅雨 1 翌週の火曜に再び師匠宅を訪れた。午前中は打ち合わせもあって簡単には会社を空けることはできず、前場が引ける11時に会社を出て、途中でマックのドライブスルーでチーズバーガーと […]
不信 1 5月20日に子会社の身売りを終えて、なんだかんだと残務整理やら銀行筋への挨拶回り、そして山崎先生のアドバイスによって借り入れの条件変更等々を10日間ほどで終えて6月からい […]
彷徨 1 リーマンショック以降、日本経済の有り様は一変した。日本政府が、国内金融機関での保有債券のうちサブプライム債券比率が極めて低いことから、事の成り行きを楽観視していたために、 […]
弟子 1 二女の美樹を、冬休みに入るとすぐに、東京に転院した女房と美羽のもとにやった。 俺は年末年始を美樹と二人で過ごす自信がなかった。クリスマス前は年明けの資金繰りのために深夜ま […]
瓦解 後篇 4 6月の初めに初夏を思わせる好天が続き、その後何日か雨模様になって梅雨入り宣言したが、途端に30度を超える暑さがぶり返した。7月になっても一向に梅雨らしさは戻らず、テ […]
瓦解 前篇 1 東京では靖国の桜が開き始め開花宣言されたというのに、朝方から3月末とは思えぬ霙交じりの肌寒い日になった。霙は昼前には雨になったが、応接の窓から見下ろせる数本の桜は、 […]
堕天使 1 連結売上高52億、純損失2.2億・・・2006年度の決算は散々な結果になった。 相変わらず訴訟相手からの妨害は継続していて、システム系の新規受注は3割減となったばかりか […]
リセッション 1 人生は、ひとたび歯車が狂いだすと嚙み合った別の歯車も同調して狂いだす。だからいくら修正しようと試みたところで大抵は徒労に終わってしまう。仕事も家庭も、そして遊びで […]
ライブドアショック 1 「社長、ライブドアが大変みたいですよ。いま、ニュース、やってます。」 「ああっ!?」 フロアの若い社員の声。すぐに社長室でテレビをつける。 多くの報道陣の中 […]