株修羅戦記:今週の振り返り【7.8~12】FRB利下げと韓国問題で翻弄された!

株修羅戦記:今週の振り返り【7.8~12】FRB利下げと韓国問題で翻弄された!

米国市場は週初利食いからスタート。しかし一週間を通じて終始FRB利下げが相場のベースとなって、さらに11日~12日の米国下院・上院におけるFRBパウエル議長の議会証言で「7月下旬の利下げを強く示唆」したことを歓迎して米国ダウは遂に$27,000の大台を突破した。史上最高値更新の一週間となった。

週初はイラン情勢に対する若干の懸念、そして日韓貿易のトラブルによる影響もあったとは思うが、米国市場に対する影響は軽微ということで、市場の関心は利下げに集中していた。

しかし、日本市場は日韓貿易問題や円高が重石となって揉み合いを抜けることができず、結局米国ダウに追従できない週となった。そしていよいよ日米市場の連動性が途切れる可能性が出てきた週末となった。

7月8日(月)△¥120,000

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米中対立の影響を反映する形で朝方寄り前に「機械受注の悪化」が伝えられ、さらに前週末の米国市場が利食いとなったことで、大きくGDスタートした日本市場は、後場になっても戻れない展開で週初から大きめの陰線を作ってスタートとなった。

こうした日経平均の弱さは、10日までにETFの配当換金売りということで、日々2000億円~3000億円の売り物が伝えられたことも買いの手を鈍らせた格好。

また前週4日に発表になった韓国に対する輸出制限は、ジワジワと情報が広がるにつれ、内容を調べ始めた。同時に週末の持ち越しに失敗して迷いもあったが、米国市場続落と日建問題の広がりを当てにして大きめのショートポジションを建てて勝負に挑んだ。

 

7月9日(火)△¥1,040,000

韓国って言う国は・・・

結局日韓問題に関し、徹夜で調べた内容は、記事にまとめて前場が終わった時点でアップした。

韓国に対する輸出制限の対象になった戦略三物資(フッ化水素・レジスト・フッ化ポリイミド)のうち、ターゲットはフッ化水素であることはすぐに理解できたし、この時点で情報がかなり出回っていて、ある程度裏が取れた内容をいささか断定的ではあるが、記事にできた。

そうなると、投資戦略も俄然変わってくる。

米中対立で半導体や電子部品が売られて、ひと段落で戻りを試す局面で、今度は日韓問題が噴出ということで、かなり混乱することが予想できたし、内容からして容易に矛先を収められるものではないということで、半導体と電子部品に関して強気で臨むことを決めた。

結局この日は対して獲れなかったが、焦りはしなかった。自分なりに情報を固めておくと、冷静でいられるものだ。

 

7月10日(水)△¥3,750,000

核合意のウラン濃縮率を超過

前夜の米国市場は弱含み、そして為替が急に円安方向へ流れ、米国長期金利も上昇し始めるという予想外の状況になって、日本市場は終日底堅い動きとなった。しかし、日韓問題が市場でだいぶ意識されるようになって半導体や電子部品に売り物が出て、結局は読み通りの展開で、そこそこ利食いができた。

この時点で先週月曜(1日)に大きく被弾したマイナスをようやく埋めることができて、個人的には一段落という気分になれた。

しかし、韓国は非常に慌てていて冷静さを失っている。また北朝鮮が日本を名指しで批判してきたところを観ると、自分の記事はドンピシャだったと感心せざるを得ないと思った。

もし、日本のフッ化水素が、北朝鮮やイランの核開発に使われているのだとすれば、安全保障の問題から日本にも落ち度がある。ここ数年、北朝鮮の核実験に怯えていたことを考えると、まさに「灯台もと暗し」だったわけだ。

それと言うのも、同盟関係にあるという韓国に対する認識、日韓議連で国会議員の多くが韓国贔屓であるという状況を考えると、日本は本当に「お人好し国家」だったと言うことになる。

竹島の占有問題、対馬の土地買い占め問題等侵略的な態度を前面に出し、さらに自衛隊機に対するレーダー照射を嘘で固めている態度は、慰安婦問題や徴用工問題とは次元の違う悪意がある。

そうしたことに、はっきりと国家としての態度を示したのは、今回が初めてなのではないか?

従来からこうした態度を取ってこなかったことが、韓国や中国の反日を増長してきたのだろう。ここは、絶対に折れないでほしいと願うばかりだ。

 

7月11日(木)△¥3,340,000

事務レベル協議ではなくて説明会です!

半導体や電子部品の持ち越した強気の売り玉は不発と言う感じだったが、不祥事がにわかにクローズアップされてきたかんぽ生命の前日の持ち越し玉に対し売り乗せて勝負したことで、結構な利食いができた。しかし前場の時点でマネックスには売り玉がなくなり、野村で何とか調達できた。

しかし、この程度で売り玉がないとなると、一体かんぽ生命の玉関係はどうなってるんだ?と言う感じ。信用売残は僅かに60万株程度だった。

一方米国はイランが核合意の水準を超えたウラン濃縮を行ったことに対し、制裁強化を打ち出した。トランプ大統領は「戦争はやらない」と宣言していて、実際軍事衝突の主体は恐らくイスラエルになるのだろうと思う。

ただし、核合意レベルを超過と言ってもすぐに核兵器に転用できるような水準ではない。恐らく10%台のウラン濃縮だと思うけど、さらに10%上乗せてようやく原発レベル。50%濃縮で医療用。核兵器は80%という高レベルの濃縮が必要になる。

問題はそのウラン濃縮に日本のフッ化水素が使われているか否かだろう。

 

7月12日(金)▲¥272,000

パウエル議長の下院・上院での議会証言で、7月利下げが確定的となって、米国市場がぶっ飛んだ。

しかし日本市場は引けて見ると僅かに¥42高。三連休前の週末と言うこともあり、リスクを獲りに行く動きはかなり限定的だった。

個人的には、この週末、そして月曜の米国の地合いを考慮して、昨日の持ち越しポジションを任天堂のロスカット以外に温存して取引はほぼナシ。

金曜の米国市場の値動きに賭けたわけだが・・・。

 

一週間の総括(+¥7,978,000)

米国市場はFRB利下げ7月確定、そして日本市場は日韓問題をそれぞれ織り込む動きの一週間だった。しかし、米国ダウは圧倒的な強さを見せて、なんと$243高の$27,332で取引を終えている。

一方の日本市場は週末に¥42高したものの、予想した通り急激に円高が進んで¥108をあっさりと割り込んでの¥107.880近辺。こうなると、日経平均CFDは上値が重いと言うことになるが、なんと▲¥39となった。

やはり・・・日米市場が連動して動く相場から、個別の事情を織り込む相場になる可能性が一段と高くなってきた。

週初(月曜)は休場なので、流石に米国は一旦の利食いと成るだろう。そうなれば、持ち越した売りポジションは万全である。

これからの相場、「買い」だけでは勝ち抜けない!?ロング/ショートで獲る以外になし!